🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.04.23
犬6 + 猫3 = 計9件
🐾 犬ニュース — 2026.04.23
本日 6件
1. 🏥 医療・疾病・予防
Merck「Numelvi(atinvicitinib)」FDAが承認——第2世代JAK1選択的阻害薬が犬のアレルギー性皮膚炎の痒みに
📅 2026.02.25
Merck Animal Healthは2026年2月25日、atinvicitinib錠(商品名Numelvi)がFDAより承認されたと発表した。これは犬6ヶ月齢以上のアレルギー性皮膚炎(アトピー性皮膚炎を含む)に伴うそう痒の制御を適応とする、初の第2世代Janus Kinase(JAK)阻害薬である。体重2kgからの小型犬でも1日1回の経口投与が可能で、JAK1に対する選択性がJAK2・JAK3・TYK2より10倍以上高く、既存のJAK阻害薬と比べ副作用プロファイルが改善されている点が特徴だ。2026年春より全米の動物病院・クリニックで処方可能となっており、ワクチン接種スケジュールの変更も不要とされる。
アレルギー性皮膚炎は犬の慢性疾患の中でも最多クラスで、治療の継続が難しいことが飼い主の悩みだった。Numelviはその点で1日1錠の服用という利便性を提供する。ただし生後6ヶ月未満の子犬、重篤な感染症を持つ犬への使用は禁忌で、毛包虫症・指間炎などの日和見感染に対する注意も必要。気になる症状があれば必ず獣医師に相談してほしい。
2. 🔬 研究・科学
Loyal社「LOY-002」——獣医学史上最大の1,300頭臨床試験が進行中、犬の寿命延長薬が2026年後半に条件付き承認か
📅 2026.04.11
サンフランシスコのスタートアップLoyal社が開発する犬の寿命延長薬LOY-002が注目を集めている。FDAは2026年1月にLOY-002の安全性パッケージを受理し、有効性・安全性の審査2区分を完了、条件付き承認に向けた最終審査段階にある。70の動物病院・1,300頭を対象とした「STAY試験」は獣医学史上最大規模の無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、14ポンド(約6.4kg)以上・10歳以上の高齢犬を対象に1日1回の牛肉風味処方錠を4年以上追跡する設計だ。Loyal社CEOは犬の寿命を約1年(犬年換算で約5年相当)延長することへの期待を示している。
最も早ければ2026年後半に条件付き承認が得られ、大型犬を中心に獣医師から処方を受けられる可能性がある。これが実現すれば、いかなる種においても「寿命そのものを延長する」目的でFDAが承認した初の薬となる歴史的な一歩だ。飼い主は動物病院でSTAY試験の最新情報を確認してみよう。
🔗 https://fortune.com/2026/04/11/dog-lifespan-longevity-loyal-drug-fda/
3. 🏥 医療・疾病・予防
Elanco「Trutect(anivovetmab)」——犬パルボウイルスに対する初の標的治療薬がUSDA正式承認、生存率93%
📅 2026.04.08
Elanco Animal Healthの犬パルボウイルスモノクローナル抗体製剤「Trutect(旧CPMA)」が2025年12月にUSDAより正式承認を受得した。2023年5月の条件付き承認から段階的に評価が進み、今回の完全承認でパルボウイルス感染犬への一般的な普及が加速する。Trutectはパルボウイルス2型(CPV-2)に直接結合・中和するモノクローナル抗体で、ウイルス検査が陽性になった時点で1回投与するだけで感染死亡を防ぐ効果を発揮する。試験では単独投与で死亡率ゼロを達成し、現実の臨床場面では93%の子犬が生存、入院日数も平均1.87日短縮した。
これまでパルボウイルス感染の治療は点滴・抗生物質・止吐薬など対症療法が中心で、入院費も高く、感染犬の回復は飼い主にとって大きな不安だった。Trutectはウイルス自体を直接無力化する初の治療薬として、特にシェルターや多頭飼育環境で感染拡大を防ぐ切り札となりうる。子犬のワクチン接種が完了していない時期こそリスクが高いため、感染の疑いがあれば速やかに動物病院へ。
🔗 https://vetmed.illinois.edu/2026/04/08/canine-parvovirus-monoclonal-antibody/
4. ⚠️ リコール・安全情報
ノミ・マダニ駆除薬のイソキサゾリン系成分、ペットの糞便を通じて糞食昆虫に高濃度で蓄積——環境リスクの初の定量評価
📅 2026.02.21
2026年2月に発表された研究が、イソキサゾリン系ノミ・マダニ予防薬(フルラネル・ロチラネル・サロラネル・アフォキソラネル)の環境影響に初めて定量的な評価を下した。投与された薬剤は犬猫の糞便中に排泄され、糞を食べる甲虫・ハエ・チョウ類などの昆虫が高濃度の有効成分にさらされる可能性が判明した。特にフルラネル(Bravecto等)とロチラネル(Credeli等)は排泄後最大114〜156日間にわたって糞便中から検出され、土壌の栄養循環・害虫抑制・植物受粉を担う益虫への影響が懸念される。既存の環境リスク評価では糞食昆虫へのルートは考慮されてこなかった。
日本国内でも同系統の薬剤は広く使用されており、今回の知見は「個体に効果的でも生態系への影響がある」という視点を飼い主に提供する。散歩ルートを変えたり、草地・自然公園近くでの糞の速やかな持ち帰りを徹底するなど、できる範囲での配慮が生態系保護につながる。薬剤の変更は必ず獣医師と相談すること。
🔗 https://www.sciencedaily.com/releases/2026/02/260221000328.htm
5. 🔬 研究・科学
犬の「病気のネットワーク地図」を初構築——2.6万頭のデータが示す疾患の連鎖と時系列パターン
📅 2026.03.15
Dog Aging Projectに登録された26,614頭の犬の飼い主報告データを用いて、犬が同時に、あるいは順番に発症しやすい疾患の組み合わせを可視化した「コモルビディティ(併発疾患)ネットワーク」がPLOS Computational Biology誌に発表された。解析の結果、糖尿病と白内障・失明、高血圧と慢性腎臓病といった既知の組み合わせに加え、タンパク尿と貧血の関係など未だ十分に研究されていない疾患ペアも明確化した。時系列の解析では「股関節・肘関節形成不全→変形性関節症」「乾性角結膜炎(KCS)→角膜潰瘍」という疾患の進行順序も統計的に確認された。
この「病気の地図」は獣医師が早期に次の疾患を予測し、先手を打った検査・治療計画を立てる際に役立つ。飼い主としては、犬が一つの慢性病を持っていれば「次に何が来やすいか」を獣医師に相談する材料になる。老齢犬(シニア犬)では疾患間のつながりが若い犬より顕著だったことも報告されており、定期的な総合健康診断の重要性が改めて示された。
🔗 https://journals.plos.org/ploscompbiol/article?id=10.1371/journal.pcbi.1012728
6. 🤖 研究・科学
AIが放射線科医と同等の精度で犬の心不全を診断——米国Tufts大学の畳み込みニューラルネットワーク研究
📅 2026.03.10
タフツ大学カミングス獣医学部を中心とした研究チームが、胸部X線画像から犬と猫の心不全を診断するAIソフトウェア(畳み込みニューラルネットワーク)を評価した論文をVeterinary Radiology & Ultrasound誌に発表した。心疾患145症例(心不全105頭+非心不全対照40頭)を用いた検証で、犬における心不全判定の感度は87.04%・特異度80%を達成した。個別所見の感度は心拡大100%・間質パターン98%・血管パターン95%と、大型放射線診断グループとほぼ同等。猫では間質パターン96%・心拡大96%と高感度を示した一方、猫の心不全のみをAIが過信するケースもあり、臨床的判断との統合が重要とされた。
AIは非専門家でも迅速な一次診断を可能にし、特に専門家へのアクセスが難しい地方や夜間緊急診療で効果を発揮しうる。ただし、AIのレポートは「補助ツール」であり、最終診断は必ず獣医師が医学的知見と合わせて判断することが前提だ。咳、呼吸促迫、運動不耐性が見られる犬は早めに受診を。
🔗 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/vru.70144
💡 今日のワンポイント
新薬・新技術が次々と登場する2026年の獣医療——Numelviの痒み制御、Trutectのパルボ治療、AIによる心不全診断と、犬の医療選択肢は急速に広がっています。一方でイソキサゾリン系薬の環境影響研究が示すように、効果的な薬でも生態系への視点が求められる時代です。定期健診と獣医師との対話で、感愉にとって最善の選択を続けましょう。
🐱 猫ニュース — 2026.04.23
本日 3件
1. 🏥 医療・疾病・予防
猫CKDに「AIM注射療法」——日本全国26病院で臨床試験進行中、2027年実用化を目指す
📅 2026.03.20
東京大学の宮崎徹教授が開発した「AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)」タンパク質を用いた猫の慢性腎臓病(CKD)治療が、日本国内26の動物病院を拠点にした多施設臨床試験として進行中だ。猫は免疫グロブリンIgMとAIMが結合したまま血中を循環するため、腎障害時にAIMが「スイッチオン」されず腎臓の自浄機能が低下しやすいという特性があり、猫が他の動物より圧倒的に腎臓病になりやすい理由と考えられている。組換えAIMを静脈投与する試験では末期CKDの猫の生存期間延長と進行抑制が示されており、研究チームは2026年中に規制当局への申請、2027年春の市場投入を目指している。
高齢猫の最大40%・15歳超では80%が罹患するCKDは、長らく「進行を遅らせる」ことしかできない疾患だった。AIM療法が実用化されれば、原因に直接アプローチする世界初の猫CKD治療薬となる。現在進行中の試験への参加方法は「AIM医科学研究所(iamaim.jp)」で確認できる。愛猫に腎臓の不安があれば今のうちに獣医師へ相談を。
2. 🏥 医療・疾病・予防
Virbac、猫の甲状腺機能亢進症治療薬「Felanorm(チアマゾール)」を約100億円で買収——猫特化の薬剤ラインを強化
📅 2025.12.17
動物用医薬品大手Virbacが、英Norbrook Laboratories社から猫の甲状腺機能亢進症治療薬Felanorm(methimazole・チアマゾール経口液)を約1億ポンド(約100億円)で取得したと発表した。Felanormは米国でFDA承認を受けた唯一のジェネリックchiamazole経口液で、10歳以上の高齢猫の10%以上が罹患するとされる甲状腺機能亢進症に対して、嚥下が難しい猫にも投与しやすい液体製剤という強みがある。米国ではVirbacが直接販売を開始し、英国・豪州・ニュージーランドではThyronorm名で展開する。欧州ではBoehringer IngelheimとElancoが引き続き流通を担当しながら段階的にVirbacへ移行する。
甲状腺機能亢進症は体重減少・多飲多尿・過活動・心拍数増加などで気づくことが多い高齢猫の代表的な内分泌疾患だ。放置すると心臓・腎臓・肝臓への二次的ダメージが進むため、早期発見・早期治療が生活の質維持の鍵。年に1〜2回の血液検査で甲状腺ホルモン値(T4)を確認することを獣医師は推奨している。
3. 🩺 医療・疾病・予防
ペット専用持続血糖モニター「GluCurve」が米国でQ2 2026に正式展開——3分ごとに血糖値を計測し14日間連続モニタリング
📅 2026.01.15
ALR Technologies社のペット専用持続血糖モニター(CGM)「GluCurve Pet CGM」が、2026年1月のカナダ再展開に続き、Q2 2026(4〜6月)に米国での本格展開を開始する計画を発表した。GluCurveは猫・犬の皮膚に痛みなく装着するセンサーが3分ごとに血糖値を測定し、最長14日間連続でデータを取得する仕組み。飼い主はスマートフォンアプリでリアルタイムのグルコース変動を確認でき、担当獣医師はウェブポータルでデータを管理・インスリン投与量の遠隔調整が可能だ。精度は従来の獣医用血糖計と同等であることが検証されており、試験後は欧州・豪州・アジア・南米への順次展開も予定されている。
糖尿病を持つ猫の管理では、血糖カーブを取るために1日に複数回採血が必要だったが、CGMはそのストレスと通院負担を大幅に軽減しうる。特に猫の糖尿病は適切な管理で「寛解」が達成できるケースも多く、連続モニタリングによるきめ細かいインスリン調整がその鍵となる。糖尿病の猫を持つ飼い主は、GluCurveについて担当獣医師に相談してみてはいかがだろうか。
🔗 https://www.dvm360.com/view/veterinary-continuous-glucose-monitor-to-relaunch-in-2026
💡 今日のワンポイント
AIM療法・Felanorm・GluCurveと、高齢猫に多い腎臓病・甲状腺機能亢進症・糖尿病に対する治療・管理の選択肢が2026年に急拡大しています。「うちの子はシニアだから仕方ない」ではなく、早期発見と新しい選択肢への積極的なアクセスが、猫の健康寿命を確実に延ばします。定期的な血液検査を習慣にしましょう。
毎朝7時配信

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