🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.04.29

A corgi dog sits in green grass with yellow flowers.

🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.04.29

犬5 + 猫3 = 計8件

▼ 猫ニュース


🐾 犬ニュース — 2026.04.29

本日 5件

1. 🏥 医療・疾病・予防

イリノイ大、犬の難治性マラセチア外耳炎は「ERG11遺伝子A302変異」が真犯人——ミコナゾール耐性の遺伝子レベル解明、抗真菌薬の使い方を再考へ

📅 2026.04.09

イリノイ大学獣医学部のClarissa Pimentel de Souza准教授とLois Hoyer教授らは、犬の慢性的なマラセチア外耳炎(酵母感染症)でアゾール系抗真菌薬が効かなくなる原因を初めて分子レベルで特定した。注目したのはマラセチアの細胞膜合成に必須の「ERG11遺伝子」で、A302と呼ばれるアミノ酸位置に1個の置換があるだけで、ミコナゾールの結合ポケットがブロックされ薬が効かなくなる。耐性化した株を持つ犬はすべて、過去にミコナゾール拭き取り剤・ケトコナゾール耳洗浄液・経口ケトコナゾール・ポサコナゾール耳剤などのアゾール治療歴があった。論文はVeterinary Dermatology誌に掲載された。

実用的な提言は明快で、初期治療には短鎖アゾール(ミコナゾール・クロトリマゾール)を使用し、それで反応が悪い場合のみ、より長い側鎖でERG11との接触面積が広いポサコナゾールに切り替える「抗真菌薬スチュワードシップ」を徹底すべきという。同じ薬を漫然と使い続けないことが、耐性株を育てない最大の予防策となる。耳の慢性的な痒み・茶色いベタつき・酵母臭が続く愛犬は、必ず獣医師に培養+感受性試験を依頼すること。

🔗 https://vetmed.illinois.edu/2026/04/09/unlocking-how-dogs-fungal-ear-infections-evade-treatment-points-vets-to-drug-stewardship/

🏷️ 医療・疾病・予防


2. 🏥 医療・疾病・予防

FDA、犬のラセンウジバエ(New World Screwworm)感染症治療薬「Credelio Quattro-CA1」を条件付き承認——8週齢以上・3.3ポンド以上の子犬から適応

📅 2026.04.18

米国食品医薬品局(FDA)はElanco社のCredelio Quattro-CA1チュアブル錠剤を、犬のラセンウジバエ(コクリオミイア・ホミニボラックス)幼虫感染症治療薬として条件付き承認した。生後8週齢以上、体重3.3ポンド(約1.5kg)以上の子犬に投与可能で、ロチラネル・モキシデクチン・プラジカンテル・パイランテルの4剤合剤。中南米で家畜・野生動物・人獣に深刻な被害を及ぼしてきたラセンウジバエは、近年メキシコ国境から米国南部に北上し、犬の感染例も報告されている。

条件付き承認は「合理的な有効性の見込み」が示された段階で出される暫定的なもので、Elanco社は本承認に向けた追加データ収集を継続する。日本国内では現時点でラセンウジバエの定着は報告されていないが、北米・中南米へ犬を連れて渡航する飼い主は要注意。皮膚に「動いている塊」のような幼虫の集合や、悪臭を放つ深い創傷を見つけたら、即座に獣医師の診察を受けること。本剤は処方薬で、輸入時には個別判断が必要。

🔗 https://www.fda.gov/animal-veterinary/cvm-updates/fda-conditionally-approves-drug-treat-new-world-screwworm-dogs

🏷️ 医療・疾病・予防


3. 🧬 研究・科学

AKC Canine Health Foundation、シニア犬の健康寿命を変える「Aging(老化)研究プログラム」を新設——獣医師教育・分子診断・治療法開発に大型投資

📅 2026.04.21

AKC Canine Health Foundation(CHF)は2026年4月21日、犬の老化に伴う疾患研究を専門領域として独立させた「Aging research program area」を立ち上げると発表した。背景にあるのは、米国獣医療界全体に広がる「7歳以上の犬で増加する認知機能障害(CCDS)・関節疾患・循環器疾患・がん・代謝異常を、種横断的・統合的に研究する基盤が不足している」という問題意識だ。CHFはコロラド州立大などで進むDog Aging Projectや、認知機能障害ガイドライン策定(CHF助成)の延長線上にこの新領域を置き、診断・モニタリング・治療法開発に多年度の助成を投じる。

具体的には、シニア犬の認知機能低下を早期発見するスクリーニングツール、加齢に伴う筋肉減少(サルコペニア)への栄養介入、長寿薬(ラパマイシン・LOY-002など)の臨床応用、加齢関連バイオマーカーの開発が研究の柱となる。シニア犬の飼い主は、いつもの散歩ルートで迷う・夜鳴き・トイレの失敗・触られるのを嫌がるなどの「年のせい」と片づけてしまう変化が、病気のサインかもしれない。7歳を越えたら、年に2回の認知・関節・血液スクリーニングを習慣にすることが推奨される。

🔗 https://www.globenewswire.com/news-release/2026/04/21/3278032/0/en/akc-canine-health-foundation-launches-research-initiatives-to-improve-aging-dogs-lives.html

🏷️ 研究・科学


4. 🐕 犬学

Brown大学、犬と人の相互作用から「人間中心ロボット工学」を学ぶ——犬のボディランゲージ・社会的合図がアシスティブロボットの設計指針に

📅 2026.04.21

ブラウン大学のヒューマン・ロボティクスインタラクション研究チームは、家庭犬と飼い主の日常的なコミュニケーションを観察・解析することで、福祉・介助分野のロボット設計に応用するプロジェクトを進めている。犬は1万年以上の家畜化の過程で、人間の指差し・視線・声色・身振りを読み取る独自の能力を進化させてきた稀有な動物だ。逆に飼い主側も、犬の尻尾の振り方・耳の角度・あくびの頻度・呼吸の深さで犬の感情を読み取る術を学んでいる。研究者は「人とロボットの双方向コミュニケーションは、人と犬の相互適応を見ればモデルが見える」と語る。

得られた知見は、認知症高齢者の見守りロボット、自閉症児の社会的スキル訓練ロボット、視覚障害者の介助ロボットの動作設計に応用される予定。犬と暮らす日常そのものが、AI研究の最前線になっている時代だ。今日も愛犬と目を合わせ、「お互いの気持ちを読み合う」時間を大切にしてほしい。それは犬にとっても飼い主にとっても、認知健康の維持に貢献する。

🔗 https://www.browndailyherald.com/article/2026/04/how-understanding-human-dog-interaction-can-help-make-better-robots

🏷️ 研究・科学


5. 🧬 研究・科学

Purina、2026年「人と動物の絆」研究助成金を3国際チームに授与——家庭内暴力サバイバー支援・遠隔介在療法・猫の分離不安が対象

📅 2026.04.16

Purina(米国ネスレ・ピューリナペットケア)は、隔年開催の「Sponsorship for Human-Animal Bond Studies」2026年度の助成プロジェクト3件を発表。各プロジェクトに最大4万ドル(約600万円)が授与される。受賞テーマは(1)家庭内暴力(IPV)サバイバーの心的外傷後成長を犬・猫がどう支えるか(米国チーム)、(2)小児がん患者への遠隔介在型犬セラピーの効果検証(カナダチーム)、(3)猫の分離関連障害の家庭内行動観察研究(欧州チーム)の3つ。

特に(2)は、入院中で対面の動物介在療法(AAT)が困難な小児患者に対し、ビデオ通話・センサー付きおもちゃ・遠隔操作で犬と「会う」体験を提供し、不安・痛み・QOLへの効果を検証する世界初の試み。コロナ禍以降、対面AAT困難な患者群への遠隔型介入の需要が高まっており、本研究の結果次第では、がん・血液疾患・難病の小児医療に新しい治療オプションが広がる可能性がある。「犬が家族の一員として人の心と体を支える」という事実が、また科学的に裏付けられようとしている。

🔗 https://www.dvm360.com/view/researchers-to-study-the-human-animal-bond-in-trauma-recovery-feline-separation-behavior-and-remote-canine-assisted-therapy

🏷️ 研究・科学


💡 今日のワンポイント

シニア犬を抱える家庭にも、活発な若犬を抱える家庭にも、共通の答えがある——「犬の体と心の変化を、年齢のせいにせず観察する」こと。マラセチア外耳炎の慢性化、認知機能のわずかな衰え、新しい治療法の選択肢——いずれも飼い主の気づきと獣医師との対話から始まる。年に2回の総合健康診断と、毎日の愛情ある観察を習慣にしよう。


🐱 猫ニュース — 2026.04.29

本日 3件

▲ トップに戻る

1. 🏥 医療・疾病・予防

コーネル大、致死的キプロス篇来「FCoV-23」変異株が米国に過去10年以上前から存在を確認——2013年・2016年の保存サンプルから検出、大規模流行への警戒高まる

📅 2026.04.18

コーネル大学獣医学部のチームは、2023年にキプロスで数千頭の猫を殺した致死的なネコ腸コロナウイルス変異株「FCoV-23(Cyprus-23株)」が、実は2013年と2016年の米国内サンプルにも存在していたことをJournal of Feline Medicine and Surgery誌(3月6日号)に報告した。研究は3つの保存サンプルのレトロスペクティブ解析によるもので、「キプロス特有の問題」と思われていた変異株が長年米国で潜伏していた可能性を初めて示した。

ネコ腸コロナウイルス(FCoV)は猫に広く感染し通常は軽症だが、体内で変異を起こすと致死的なネコ伝染性腹膜炎(FIP)を引き起こす。FCoV-23は感染力・致死性とも従来のFCoV-1よりも強く、保護施設・多頭飼育環境では大規模アウトブレイクのリスクが高い。多頭飼育の家庭・保護施設では衛生管理を徹底し、新入り猫は2週間の隔離観察を勧行すること。発熱・腹水・神経症状などFIP疑いの所見がある場合は、GS-441524などの抗ウイルス薬(4月9日に欧州ABCDが治療ガイドラインを更新)の早期投与を獣医師と検討すること。

🔗 https://news.cornell.edu/stories/2026/04/deadly-feline-coronavirus-variant-has-been-present-us-over-decade

🏷️ 医療・疾病・予防


2. 🥩 栄養・食事・サプリ

Frontiers in Vet Sci、猫の肥満は「美容問題」から「慢性疾患」へパラダイムシフト——遺伝・環境・飼い主行動が絡む多因子病、終生医療管理が必須

📅 2026.04.24

Frontiers in Veterinary Science に掲載された大型レビュー「From pathogenesis to prevention: an update on the management of obesity and its associated comorbidities in cats」は、猫の肥満を従来の「太りすぎ」「ぽっちゃり可愛い」レベルの認識から、「慢性的な低悪性度全身炎症・内分泌調節異常・インスリン抵抗性・高脂血症を伴う多因子性疾患」として捉え直すべきだと提唱した。原因は遺伝(特定の犬種・猫種の素因)・年齢・性別・避妊去勢の有無といった内因と、室内飼育・ドライフード中心の食事・運動不足・飼い主の溺愛による過給餌といった外因の絡み合いだという。

実用的な提言は3つ。(1)肥満は終生・医療監督下で管理すべき慢性疾患であり、ダイエットフードに切り替えるだけの短期介入では再発する。(2)成功には「個別化された栄養計画+飼い主への継続支援+定期的なボディコンディション評価」の構造化プログラムが不可欠。(3)糖尿病・関節疾患・尿路結石・脂肪肝など重篤な合併症の予防につながる。家庭でできる第一歩は、フードの計量と「おやつは1日のカロリーの10%以内」のルール作り。獣医師にBCS(ボディコンディションスコア)評価を3か月ごとに依頼することが推奨される。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1797197/full

🏷️ 栄養・食事・サプリ


3. 🏥 医療・疾病・予防

カリフォルニア州、猫の爪除去手術(デクロー)を全面禁止——AB 867が2026年1月施行、医学的必要性がある場合のみ獣医師に許可

📅 2026.01.01

カリフォルニア州はAlex Lee州議会議員が立法化したAB 867により、猫の爪除去手術(デクロー、onychectomy)を1月1日から全面禁止した。米国ではニューヨーク(2019年)、メリーランド、ワシントンDC、マサチューセッツに続き5番目の州レベル禁止で、人口最多のカリフォルニアでの施行は北米全体の動向を変える可能性がある。同手術は爪を覆う皮膚を切除するだけでなく、指の第一関節を一部切断する大手術で、術後の慢性痛痛、咬みつき・攻撃性増加、トイレ嫌悪、運動能力低下などの行動異常が報告されている。

例外は「医学的必要性が認められる場合」のみで、感染・腫瘍・先天奇形などで獣医師が必要と判断したケースに限られる。違反した獣医師は獣医師免許の停止・剥奪・拒否対象になる。日本国内では爪除去手術はそもそも一般的ではなく、伝統的に爪研ぎポール・透明な爪カバー(ソフトクロー)・定期的な爪切りで対応してきた文化がある。家具を傷つけたくない場合は、複数箇所への爪研ぎポール設置とフェロモンスプレーで猫を誘導する方法が、行動学的にも倫理的にも推奨される。

🔗 https://lee.asmdc.org/press-releases/20251203-californias-bill-ban-cat-declawing-will-take-effect-2026

🏷️ 医療・疾病・予防


💡 今日のワンポイント

猫の健康を守るキーワードは「予防」と「観察」。FIP・肥満・行動異常は、いずれも気づいた時点で介入できれば予後が大きく変わる。FCoV対策には衛生管理と多頭飼育時の新入り隔離、肥満予防には毎日のフード計量と運動の機会作り、爪トラブルには定期的な爪切りと爪研ぎポールの活用を。獣医師との定期的な対話が、長く健やかな共暮らしを支えてくれる。


毎朝7時配信

コメントをどうぞ