🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.05.09
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.05.09
本日 4件
1. ⚠️ リコール・安全情報
Albright’s Raw Pet Food、生鶏ミンチ「Chicken Recipe for Dogs Complete and Balanced」1ロットをサルモネラ陽性で全米自主回収——FDA定期サンプリングが検出
📅 2026.05.06
インディアナ州フォートウェインのAlbright’s Raw Pet Foodは2026年5月6日、犬用生肉フード「Chicken Recipe for Dogs Complete and Balanced」(1lbブロック・Lot #C001730)の自主回収を発表した。FDAの定期サンプリングで複合検体からサルモネラ属菌が検出されたためで、製品はメーカーから消費者へ直販されたほか、マサチューセッツ・カリフォルニア・サウスカロライナ・ノースカロライナ・ウィスコンシン・ニューヨークの一部小売店でも販売された。FDAは5月7日付で勧告を公表し、現時点で関連発症報告はないとしている。
サルモネラは犬では下痢・血便・発熱・食欲低下などを起こし、人にも経口感染し得るため、家庭内の交差汚染にとくに注意が必要だ。当該製品は日本国内では正規流通していないため通常は影響を受けないが、個人輸入や越境通販で入手していた場合は破棄して消費者は購入店に返金請求すること。生食派の飼い主は今後も米国の生肉ペットフードリコール情報を定期的にチェックし、調乳・解凍・洗浄手順を再確認したい。心配な症状があれば速やかにかかりつけ獣医師に相談すること。
2. 🏥 医療・疾病・予防
イリノイ大「犬の真菌性外耳炎が抗真菌薬から逃げる仕組み」を解明——耐性株の鍵はErg11蛋白の1アミノ酸変異、ミコナゾールには無効でもポサコナゾールは有効
📅 2026.04.09
イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(U of I)獣医学部の研究チームが、犬の慢性外耳炎の主因となる酵母(Malassezia系)の臨床分離株を解析し、抗真菌薬への感受性低下の分子的根拠を突き止めた。研究は学術誌『Veterinary Dermatology』に2026年春に掲載された。鍵となるのは標的酵素Erg11の活性部位に近い特定アミノ酸の置換で、これにより構造の短いアゾール系(ミコナゾール、クロトリマゾール)が結合しにくくなる一方、より長い側鎖を持つアゾール(ポサコナゾール、ケトコナゾール)は接触面が広く効果を維持できると確認された。
外耳炎の慢性化や反復は犬の通院理由でも上位を占めるが、近年は耳点耳薬の効きが悪い症例が世界的に増えている。研究グループは「初期治療には短鎖アゾール(ミコナゾール、クロトリマゾール)を使い、再発・難治例にだけ中〜長鎖アゾール(ケトコナゾール、ポサコナゾール)を温存する」というスチュワードシップ的な処方順序を推奨している。耳のニオイ・赤み・首振りが続くときは細胞診や薬剤感受性検査を受けたほうが、薬を使い分ける根拠が得られて結果的に早く治る——この原則を獣医師と共有することが大切だ。
3. 🐕 犬学
日本獣医生命科学大学、犬の行動特性に関連する候補遺伝子「SORCS1」を世界初同定——盲導犬の合否を分ける第28番染色体上の小さな変異、神経細胞内のタンパク質輸送に関与
📅 2026.03.18
日本獣医生命科学大学(NVLU)の獣医学部・獣医保健看護学部の研究グループが、九州盲導犬協会の協力を得て、訓練に合格した盲導犬と不合格となった犬のDNAを比較するゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施。第28番染色体上の「SORCS1」遺伝子の小さな塩基置換が、盲導犬としての合否率と統計的に有意に関連することを明らかにした。論文タイトルは「Identification of SORCS1 as a candidate gene associated with canine behavioral traits: Insights from guide dog training outcomes」で、2026年3月18日付で大学公式ニュースリリースが発信された。
SORCS1は脳内で主に神経細胞に発現する「タンパク質輸送受容体」として知られ、ヒトでは2型糖尿病・アルツハイマー病・自閉スペクトラム症との関連が報告されてきた遺伝子だ。犬の行動・気質との関連を示した研究は世界初で、盲導犬・介助犬・警察犬といった作業犬の選抜効率向上だけでなく、家庭犬の「飼いやすさ」を遺伝的に予測する基盤研究にも発展しうる。ただし行動は遺伝子1つで決まるものではなく環境要因の比重が大きいことが過去研究で示されており、SORCS1検査だけで個体の適性を断定するのは時期尚早だ。今後は他犬種・他作業犬への一般化と表現型データのさらなる蓄積が課題となる。
🔗 https://www.nvlu.ac.jp/news/20260316-02.html/
4. 🏋️ トレーニング・行動科学
Bark Busters「2026 米国犬しつけ相談50,000件分析」——「攻撃」と誤解される『反応性(リアクティビティ)』が全米No.1の悩み、犬種よりも環境ストレスが原因
📅 2026.03.04
世界最大規模の家庭訪問型ドッグトレーニング企業Bark Bustersが、過去1年間に米国全土で受け付けた約50,000件のしつけ相談を分析した「2026 National Dog Behavior Analysis」を3月4日に公表。最多の相談カテゴリは「攻撃性/反応性」で、両者は外見的に似ているものの、内側の心理状態(恐怖・過刺激・不安・フラストレーション)と「相手を傷つける意図」の有無で区別すべきだと強調した。リードを引っ張って吠える・突進する・知らない人に唸るといった行動の多くは、恐怖や情動制御の未熟さからくる「反応性」であって、真の攻撃性は実は少数派だという。
Bark Bustersは「これらの問題は犬種に依存しない」と結論づけ、コミュニケーションの不足、構造の欠如、環境ストレスの3点を主な引き金として挙げる。子犬の相談割合も高く、米国の飼い主たちが「早期からの社会化と一貫したルール提示」の重要性に気づきはじめた表れと分析している。日本でも近年「ウチの犬は攻撃的」と相談に来るケースの大半は反応性に分類できることが多く、行動診療科のある動物病院や認定トレーナーと連携して、まず「何にどう反応しているのか」を観察することが解決の出発点となる。
🔗 https://www.barkbusters.com/news/2026-national-dog-behavior-analysis
💡 今日のワンポイント
今日は「犬の小さな違和感を見逃さない」がキーワード。耳のニオイや赤みは抗真菌薬の使い分けで予後が変わり、しつけの「攻撃に見える行動」も多くは反応性で対処法が違う。生食フードを与えている家庭は、米国の最新リコール情報を週1チェックする習慣を。
🐱 猫ニュース — 2026.05.09
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
抜歯せずに『難治性 慢性歯肉口内炎(FCGS)』を治す——抗菌薬モキシフロキサシン+抗ウイルス薬モルヌピラビル併用で全身炎症マーカーが有意改善(MDPI Vet Sci 2026年4月)
📅 2026.04.01
猫の慢性歯肉口内炎(FCGS)は、口腔粘膜全体に重度の炎症と疼痛を起こす難病で、これまで第一選択は「全顎抜歯」というドラスティックな治療しかなかった。MDPIの『Veterinary Sciences』に2026年4月掲載された新研究は、抗菌薬モキシフロキサシン+抗ウイルス薬モルヌピラビルの段階的併用療法が、抜歯歴の有無に関わらず統計的に有意な改善を生むことを臨床指標と血清バイオマーカーの両方で示した世界初の報告だ。導入期に両剤を併用し、維持期はモルヌピラビル単独に切り替えるプロトコルで、体重・食欲・活動性・グルーミング・流涎・粘膜紅斑のいずれも改善した。
抜歯せずに改善が得られるなら、高齢猫や麻酔ハイリスク猫にとって朗報になる。モルヌピラビルは猫伝染性腹膜炎(FIP)治療でも使われる抗ウイルス薬で、FCGSのトリガーと考えられているカリシウイルスの慢性持続感染を抑える狙いだ。ただし最適投与量・投与期間・耐性出現のリスクは未確立で、現時点で日本では未承認の使い方となる。FCGSと診断された猫の飼い主は、まず信頼できる歯科専門の獣医師または二次診療施設に相談し、最新エビデンスを踏まえた個別最適なプランを検討してほしい。
🔗 https://www.mdpi.com/2306-7381/13/4/363
2. 🧬 研究・科学
猫の脂肪肝(肝リピドーシス)を「ペトリ皿の中」で再現——成猫由来の長期培養肝オルガノイドで治療薬スクリーニングが可能に(Frontiers Vet Sci 2026年4月8日)
📅 2026.04.08
肝リピドーシス(脂肪肝)は猫で最も頻発する致死的肝疾患の1つで、絶食や食欲不振が引き金となって肝細胞に大量の脂肪が蓄積し、放置すれば数日で肝不全に至る。Frontiers in Veterinary Science誌に2026年4月8日付で発表された論文は、成猫の肝臓組織から長期維持できる「肝オルガノイド」(小さな立体培養肝臓)を樹立し、肝リピドーシスの病態を培養皿上で再現することに成功したと報告。さらにこのオルガノイドを使って、脂質蓄積を抑制する候補薬を効率的にスクリーニングできるプラットフォームとしての有用性を示した。
これまで猫の脂肪肝の薬剤開発は、生体実験が倫理・コストの両面で大きな壁になっていた。オルガノイドは「個体ではなく組織」の代替モデルとして使えるため、複数の薬を並行して試せ、開発スピードが飛躍的に上がる。今回の論文は獣医学全般のオルガノイド・ロードマップを示す総説の枠で発表されており、今後は肝臓だけでなく腸・膵臓・腎臓へも応用が広がる見込みだ。猫が「48時間以上ごはんを食べない」サインは緊急事態。すぐに獣医師の診察を受けることが大切で、研究の進歩を待つ前にできる予防は「絶食を作らない」ことに尽きる。
🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1807098/full
💡 今日のワンポイント
猫の口腔・肝臓は、軽度のサインを見逃すと一気に悪化する2大領域。よだれ・口臭・咀嚼時の悲鳴は歯肉口内炎の手がかり、48時間以上の食欲不振は肝リピドーシスの危険信号。早期受診が新しい治療オプションへの最短ルートになる。
毎朝7時配信

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