🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.05.14

a large brown dog laying on top of a lush green field

🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.05.14

犬4 + 猫2 = 計6件

▼ 猫ニュース


🐾 犬ニュース — 2026.05.14

本日 4件

1. 🦠 リコール・安全情報

新世界ラセンウジバエ(NWS)が米墨国境60マイル内で犬に拡大——FDAがCredelio/NexGardをEUA、AVMA「米国獣医も診断候補にすべき」と緊急アラート

📅 2026.05.12

家畜害虫として知られていた新世界ラセンウジバエ(New World Screwworm;NWS)の感染拡大が深刻化している。AVMAは5月12日のアラートで、メキシコ・ヌエボレオン州(米国境から約62マイル)でNWS陽性の生後4日仔牛が確認され、テキサス州境近くまで迫っていると警告した。注目すべきは犬への感染で、タマウリパス州では2026年5月1日以降に4頭の犬と1頭の猫でNWS感染が確認、メキシコ全体では犬455頭・牛913頭・豚136頭・馬88頭の計1,717例が活動中だ。FDAは2025年からCredelio(lotilaner)チュアブル錠(犬・子犬用)、Credelio CAT(猫用)、NexGardチュアブル錠とNexGard COMBOの計5剤に緊急使用許可(EUA)を発行している。

AVMAは「米国の伴侶動物獣医はNWSを家畜限定の疾患と捉えがちだが、犬・猫・人間にも開放創からハエが産卵すれば感染する。診断候補に加えるべきだ」と注意喚起している。日本の飼い主・獣医師にも、米国・メキシコからの輸入動物や中南米渡航歴のある犬猫を診る際は警戒が必要だ。傷口の異臭・蛆虫の蠢動・出血を見たら即座に獣医師受診を。Credelio・NexGardは日本国内でも処方箋により入手可能で、海外渡航前の予防投与も検討に値する。

🔗 https://www.avma.org/news/new-world-screwworm-detected-within-60-miles-us-border

🏷️ リコール・安全情報


2. 💊 医療・疾病・予防

FDA、TriviumVet「Liavium-CA1」(プレガバリンチュアブル錠)を犬のキアリ様奇形・脊髄空洞症に条件付き承認——キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルら短頭種の神経痛に光明

📅 2026.05.12

米FDAは、TriviumVetが開発した犬用プレガバリンチュアブル錠「Liavium-CA1」を、キアリ様奇形(Chiari-like Malformation, CM)および脊髄空洞症(Syringomyelia, SM)に伴う痛みと臨床症状の管理薬として条件付き承認した。プレガバリンはヒトの神経障害性疼痛で広く使われる薬剤で、CM/SM犬で「中枢性神経痛」の改善が確認されたランダム化比較試験(RCT)を基盤に承認された。条件付き承認パスウェイは、重篤または生命を脅かす疾患の治療薬を対象とする制度で、有効性のさらなるデータ収集と並行して市場販売を許可する仕組み。

CM/SMは特にキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルやチワワ、ポメラニアン、ヨークシャー・テリアなどで多発する遺伝性疾患で、頭蓋骨の小ささに対して脳が過大なため後脳ヘルニアと頸髄空洞が形成され、強い首・肩の慢性痛、夜間の絶え間ない掻爬、性格変化を伴う。日本ではCMの正確な発症率は不明だが、キャバリアでは英国の研究で純血種の70%が画像所見を持つとされ、国内でも該当犬種の飼い主は十分関心を持つべき疾患だ。獣医師に相談のうえ、神経学的所見(首をすくめる、地面に顔をこすりつける)が見られたら早期にMRIを検討するとよい。

🔗 https://www.dvm360.com/view/fda-grants-conditional-approval-to-targeted-therapy-for-canine-chiari-like-malformation-and-syringomyelia

🏷️ 医療・疾病・予防


3. 🧬 研究・科学

1,343頭のゴールデンレトリバーGWAS、犬の「不安・攻撃性・知能」とヒト共通の12遺伝子を発見——PTPN1など、ヒトの「神経症傾向」「うつ症状」と分子レベルで重なる(PNAS 2026)

📅 2026.03.06

ケンブリッジ大とコロンビア大などの国際研究チームが、1,343頭のゴールデンレトリバーのDNAを解析し、犬の行動特性(訓練性、活動性、見知らぬ人への恐怖、犬への攻撃性)に関連するゲノム領域を同定、その中の12遺伝子がヒトの不安・うつ・知能などの心理特性とも共通することをProceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)に報告した。飼い主からの詳細な行動評価アンケートを基にGWAS(ゲノムワイド関連解析)を行い、人間の心理ゲノム研究との直接対応を初めて確立した。

特に注目すべきは「PTPN1」遺伝子で、ゴールデンレトリバーでは犬への攻撃性、ヒトでは知能とうつ症状に関連していた。恐怖・攻撃性に関わる遺伝子はヒトでは神経症傾向、不安、易怒性、気分変動、抑うつ、社会的ストレス感受性と関連しており、犬の問題行動が「単なるしつけ不足」ではなく遺伝的素因に基づくこと、そして犬がヒト精神疾患のモデルになる可能性を示した。攻撃性の強い愛犬を「悪い子」と決めつけず、獣医行動診療科や認定トレーナーに相談することをおすすめする。

🔗 https://www.sciencedaily.com/releases/2026/03/260306224229.htm

🏷️ 研究・科学


4. 🌿 リコール・安全情報

イソキサゾリン系ノミ・ダニ薬の活性成分が、犬の糞に最大114日/猫は156日残留——糞虫類への環境影響をフランス研究が初実証、生態系への影響に懸念(Environmental Toxicology and Chemistry 2026年2月)

📅 2026.02.21

フランス国家自然史博物館(Museum National d'Histoire Naturelle)のPhilippe Berny教授らが、世界中で広く処方されているイソキサゾリン系ノミ・ダニ駆除薬(フルララネル、サロラネル、ロチラナー、アフォクソラネルなど)の活性成分が、ペットの糞中に予想以上に長期間残留することを発見、フンを食料とする昆虫類への生態系リスクを初めて定量化した。獣医学生が飼う犬20頭・猫20頭に通常用量を3カ月間投与し、糞サンプルを採取して定量分析した結果、フルララネルとロチラナーは投与終了後も持続的に排出され、猫では156日、犬では114日経過後でも検出された。

環境リスク評価では、ハエ・糞コガネ・一部のチョウ類などの「糞食性昆虫」が高濃度の曝露を受け、養分循環や土壌健康に欠かせない生態系プロセスを乱す恐れがあると結論。FDAも以前から神経学的副作用についてイソキサゾリン系を注意喚起しているが、今回の研究で「環境への二次的影響」も新たな懸念として浮上した。飼い主は獣医師と相談のうえ、必要最小限の投与回数・期間に抑え、フィプロニルやスポット剤など他系統薬との併用や、ノミ・ダニ密度の高い季節限定での投与を検討する選択肢もある。

🔗 https://www.sciencedaily.com/releases/2026/02/260221000328.htm

🏷️ リコール・安全情報


💡 今日のワンポイント

今日は「飼い主が知っておくべき」薬剤・寄生虫関連の情報が3件と、犬の行動を科学する1件で構成しました。ラセンウジバエ、CM/SM治療薬、ノミ・ダニ薬の環境影響——いずれも獣医療の最前線です。気になる症状や疑問は、かかりつけ獣医師に必ず相談しましょう。攻撃性の強い犬は「遺伝の影響」もあると科学的に明らかになりつつあるので、しつけが上手くいかない場合も行動診療科の受診を選択肢に。


🐱 猫ニュース — 2026.05.14

本日 2件

▲ トップに戻る

1. 🏥 医療・疾病・予防

UBC主導の世界174,000頭メタ解析——「外飼い猫は野良猫と同等の人獣共通感染症リスク」、Toxoplasma 3倍・Toxocara cati 5倍に、定期的な動物病院ケアでも防げない

📅 2026.04.29

ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)が主導した国際研究チームが、世界174,000頭以上の猫を対象とした史上最大のメタ解析を実施し、外を自由に出歩く「飼い猫」が、野良猫やフェラルキャットと統計的にほぼ同等の感染症リスクを抱えていることをPLOS Pathogensに報告した。室内飼い猫と比較すると、外飼い猫は人獣共通感染症の保有率が3〜5倍。具体的にはトキソプラズマ・ゴンディは3倍、回虫(Toxocara cati)は約5倍多く検出された。これまで「定期的に獣医に診せている飼い猫は野良猫より安全」と信じられてきた常識を覆す結果だ。

外飼い猫が問題なのは、自然界の宿主を介して病原体に曝露するから。猫は世界で2,000種以上の野生動物を捕食する捕食者で、ネズミなど小型哺乳類は多くの病原体の媒介者でもある。しかも飼い主が「自分の猫が殺した獲物」として目にできるのは全体の約20%に過ぎず、残り80%は気づかぬうちに病原体と接触している。研究グループは「完全室内飼いまたは管理された屋外アクセス(キャットフェンス・ハーネス散歩・キャティオ)」を推奨。日本でも外飼い文化が残る地域はあるが、SFTSやトキソプラズマ感染、糞便を介した家族の感染を考えれば、今こそ室内飼いへの切り替えを検討する時だ。

🔗 https://news.ubc.ca/2026/04/outdoor-cats-carry-infectious-diseases/

🏷️ 医療・疾病・予防


2. 🥩 栄養・食事・サプリ

Waltham/Royal Canin、134頭の高齢猫を24時間モニタリング——「ドライ262kcal、ウェット138kcal、ミックス222kcal」、頻度6.0〜7.2回/日、給餌ガイドライン更新へ(MDPI Animals 2026年)

📅 2026.01.15

Waltham Petcare Science InstituteとRoyal Canin(マース・ペットケア)が、7歳以上の健康な高齢猫134頭を対象に「24時間の自由摂食パターン」を詳細解析し、エビデンスに基づくシニア猫給餌ガイドラインの基盤データをMDPI Animals誌(特集号「コンパニオンアニマルの栄養・生理・代謝」)に発表した。ランダム化クロスオーバーデザインで、ドライのみ・ウェットのみ・ウェット+ドライの3レジメンを各群に経験させ、自動給餌計で1食ごとの摂取量と頻度を測定。

結果は次の通り。1日のカロリー摂取量はドライ262.6kcal、ウェット138.1kcal、ミックス222.6kcalで、ドライとミックスはウェットの2倍近く食べていた(p<0.001)。給餌頻度はドライ6.0回/日、ウェット6.9回/日、ミックス7.2回/日と、ウェットを含むとよく食べに来ていた(p<0.001、p=0.02)。一方ウェットだけだと水分の摂取量は多くなるが、絶対カロリーは低いため体重維持には注意が必要だ。健康な高齢猫は「小さくて頻回」が自然な食べ方であり、自動給餌器でも回数を増やす設定が望ましい。腎臓病やCKDのある猫はカロリーバランスを獣医師と相談しつつ、嗜好性と水分補給の両面からウェット+ドライ混合給餌を検討するのが現実的だろう。

🔗 https://www.mdpi.com/2076-2615/16/1/45

🏷️ 栄養・食事・サプリ


💡 今日のワンポイント

外飼いのリスクと、シニア猫の食事スタイル——どちらも飼い主の小さな選択が猫の健康寿命を大きく左右します。「外に出たがるから仕方ない」「ドライ一択」を見直す機会に。室内環境エンリッチメント(キャットタワー、おもちゃ、観葉植物、窓辺の見晴らし)を整え、給餌は時間帯を分けて多頻度で、ウェット食を取り入れて水分補給。これだけで猫の生活はぐっと豊かになります。


毎朝7時配信

コメントをどうぞ