🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.05.16

A happy white dog sitting in a park.

🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.05.16

犬4 + 猫2 = 計6件

▼ 猫ニュース


🐾 犬ニュース — 2026.05.16

本日 4件

1. ⚠️ リコール・安全情報

CDC「2026年は2017年以降最悪のマダニ・ライム病シーズン」——犬のLyme病感染リスクが過去最大規模に、5月15日〜7月15日が危険のピーク

📅 2026.05.06

米CDC(疾病対策センター)と複数の公衆衛生機関は2026年4〜5月にかけて、今年の春が過去9年間で最悪レベルのマダニ活動シーズンになっているとする緊急アラートを公開した。連邦サーベイランスでは2026年春のマダニ咬傷ER受診件数が2017年以降の最高値を記録し、診断されるヒトのLyme病患者数は年間50万例を突破する見込みとされている。原因は暖冬・早い春・野生動物の生息域拡大で、これまで主要発生地ではなかったウィスコンシン州、コネチカット州、中部大西洋岸でも例年より数週間早くマダニが活発化しているという。なかでも、ポピーシード大の極小サイズで見つけにくい「ニンフ(幼若ダニ)」が最も多く活動する5月15日〜7月15日が最大の感染ピーク期間とされ、Cornell大学のRiney Canine Health Centerは「犬のLyme病罹患は予防薬を装着していても発生し得る」と強調している。

獣医師の間では、月1回のイソキサゾリン系(NexGard、Bravecto、Credelio等)または局所スポットオン(Vectra 3D、Frontline等)を季節を問わず通年投与することと、流行地域ではLyme病ワクチン併用が推奨されている。散歩後の触診チェック(指の間・耳の中・腋下・股間・首回り)を毎回行い、マダニが付着していたら24時間以内に正しい方向で抜去すれば伝染リスクを大幅に下げられる。日本国内でもダニ媒介性疾患(SFTSやライム病)が温暖化により増加傾向にあり、最近の研究では4月から本格的なマダニ対策を始めるべきとされる。海外旅行や輸入動物との接触機会のある犬の飼い主は、早めにかかりつけ獣医師に相談を。

🔗 https://www.cdc.gov/media/releases/2026/2026-cdc-data-show-weekly-er-visits-for-tick-bites-higher-than-usual.html

🏷️ リコール・安全情報


2. 🏥 医療・疾病・予防

Elanco「TruCan Ultra B Oral」がUSDA承認——半量0.5mL経口ボルデテラ症ワクチンが世界初登場、ストレスフリーな”舐めるワクチン”へ

📅 2026.01.16

米Elanco Animal Healthは2026年1月、犬の上部呼吸器感染症(俗称ケンネルコフ)の主因菌Bordetella bronchisepticaに対する経口ワクチン「TruCan® Ultra B Oral」がUSDA(米国農務省)から認可を受けたと発表した。同社の既存経口ボルデテラワクチンの新世代版で、業界初の0.5mL(従来の半量)の小用量経口投与剤型を実現。針を使わず舐めさせるだけで投与でき、針による疼痛・ストレス・出血のリスクをゼロにできるのが最大の特徴である。臨床試験では1回投与で6週間以内にBordetella特異抗体価が有意に上昇し、犬集合施設(トリミングサロン、保育園、ボーディング、ドッグショー等)でのケンネルコフ発症率を有意に低下させた。同製品は2026年第1四半期から米国獣医療チャネルに販売開始されている。

ケンネルコフは複数の病原体(Bordetella、犬パラインフルエンザウイルス、犬アデノウイルスII型、Mycoplasma等)の混合感染で起きる「猫風邪」の犬版とも言える疾患で、特に集合施設・多頭飼育環境で爆発的に流行することが知られる。米国・欧州の主要シェルターではすでに2026年に入ってからH3N2系犬インフルとの同時流行で複数の隔離が発生しており、Cornellの感染症専門医は「経口剤型はストレスの強い保護犬・恐怖症の犬・噛みつき行動のある犬で特に有用」と評価。日本国内ではボルデテラワクチンは混合ワクチン中の任意項目に含まれるが、ペットホテル・ドッグランの利用が多い飼い主は今後の国内展開に注目したい。導入を検討する際は必ず獣医師に相談のこと。

🔗 https://www.elanco.com/us/newsroom/press-releases/trucan-ultra-b-usda-approval

🏷️ 医療・疾病・予防


3. 🧬 研究・科学

小型犬の整形外科手術には「多剤併用鎮痛(マルチモーダル)」が圧倒的優位——205頭5プロトコル比較、48時間で全頭が完全鎮痛達成(Animals MDPI 2026年3月)

📅 2026.03.11

獣医麻酔の領域で7kg以下の小型犬に対する術後鎮痛法を比較した大規模レトロスペクティブ研究が、MDPIのAnimals誌2026年3月11日付特集「Evolving Trends in Pain Management for Surgical Procedures in Small Animals」に掲載された。整形外科手術を受けた205頭の小型犬を5つの鎮痛プロトコル群——(A) カルプロフェン単独、(B) トラマドール・リドカイン・ケタミン持続点滴、(C) ブトルファノール持続点滴、(D) ハイドロモルフォン持続点滴、(E) 局所麻酔薬+ハイドロモルフォン+メロキシカム多剤併用——に振り分け、術後12〜48時間のGlasgow短縮版疼痛スコア(CMPS-SF)と副作用発現率を比較。多剤併用群(E)は最速で完全鎮痛に到達し、全頭が48時間以内に痛みのスコア閾値以下を達成、有害事象は最も少なかった。

特筆すべきは、これまで日本でも汎用されてきたトラマドール混合点滴(B)が鎮痛発現が最も遅く重度副作用率が最高であった点で、研究チームは「単剤大量投与は副作用が増えるだけ。少量ずつ複数の作用機序を組み合わせるべき」と提言する。論文を主導したNaples大のValentina Vitale准教授は、特に体重5kg以下の超小型犬や軟性気管症候群・短頭種では多剤併用プロトコルが術後リカバリーを劇的に改善すると述べた。日本国内でもAAHA疼痛管理ガイドラインの改訂が議論されており、小型犬の去勢避妊や歯科処置、骨折・椎間板手術を受ける際は、麻酔・鎮痛計画について獣医師に「マルチモーダルですか?」と質問してみるとよい。

🔗 https://www.mdpi.com/2076-2615/16/6/878

🏷️ 研究・科学


4. 🏋️ トレーニング・行動科学

1,014頭で初の心理測定検証——犬と飼い主の絆を可視化する『Dog–Human Attachment Scale(DHAS)』が完成、安心・回避・不安の3因子モデル(Frontiers Ethology 2026)

📅 2026.04.30

ヒトの愛着理論(attachment theory)を犬の飼い主関係に応用し、心理学的に妥当性が検証された世界初の犬-飼い主アタッチメント評価尺度『DHAS(Dog–Human Attachment Scale)』がブラジルで完成し、Frontiers in Ethology誌2026年4月号に発表された。1,014頭のブラジル家庭犬の飼い主アンケートを基に、探索的因子分析(n=713)と確認的因子分析(n=301)を実施。最終モデルは(1) 安心型(secure)、(2) 回避型(avoidant)、(3) 不安型(anxious)の3因子15項目で構成され、Cronbach’s αが.78〜.85と心理測定上の信頼性も担保。「飼い主が見えないと吠える」「飼い主が外出するとき部屋を破壊する」「初対面の人に過剰反応する」など具体的行動を5段階で評価することで、犬の感情調整スタイルを定量化する。

研究グループは、不安型・回避型に分類される犬は分離不安症・恐怖症・攻撃性などの行動問題リスクが安心型より2〜3倍高いことを統計的に示しており、しつけや行動修正療法の前にDHASスコアを取ることで「家庭でできる介入か、行動診療科への紹介が必要か」を客観的に判断できるとしている。これまで犬の「不安・分離問題」はAVMAやAAHAの不完全なチェックリストで評価されてきたが、DHASは初めて科学的妥当性を満たした標準ツールであり、日本でも今後の翻訳・標準化が期待される。飼い主が一人になると荒れる、吠える、食欲が落ちる犬がいる家庭は、まず動物行動診療科の獣医師に相談を。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/ethology/articles/10.3389/fetho.2026.1752182/full

🏷️ 研究・科学


💡 今日のワンポイント(犬)

今日のテーマは「春の犬の安全対策」。マダニ・ライム病は予防薬の通年投与+散歩後の触診チェック、ケンネルコフは新しい経口ワクチンの登場で予防の選択肢が増えた。手術を受ける小型犬には多剤併用鎮痛をお願いし、分離不安が気になる犬にはDHASを意識した「安心型の絆づくり」を。すべて飼い主の小さな日々の選択が、愛犬の長く穏やかな生活に直結します。


🐱 猫ニュース — 2026.05.16

本日 2件

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1. ⚠️ リコール・安全情報

GO Raw社、Quest Cat Foodをチアミン不足で全製品販売停止——21州で流通、神経症状リスク警告(FDA 2026年2月17日/26日リコール拡大)

📅 2026.02.26

米GO Raw LLCは2026年2月17日、Quest Cat Food Chicken Recipe Freeze Dried Nuggets(10oz袋、ロット#C25288、賞味期限2027/10/15)1ロットの自主回収を発表。さらに2月26日にリコール範囲を拡大し、Quest Cat Food Chicken Recipe Frozen(2lbジッパー袋、ロット MCD25350・MCC25321、賞味期限2027/5/17・6/16)2ロットを追加。チアミン(ビタミンB1)濃度がAAFCO栄養基準を下回っていることが判明し、Quest全製品の販売を一時停止するという異例の措置をとった。対象製品はコロラド、ユタ、ワシントン、オレゴン、カリフォルニアなど計21州の小売店で販売されており、北米のローフード愛用者の間で大きな衝撃を呼んでいる。

チアミン欠乏は猫において致死率の高い神経疾患を引き起こすことで知られ、初期症状は食欲低下・流涎・嘔吐・体重減少、進行すると首が下を向く「腹側屈曲(ventroflexion)」、ふらつき・旋回・転倒・痙攣・意識障害に至る。猫はチアミン要求量が犬の3倍以上と高く、生肉系・加熱不十分なフードで欠乏が起きやすい。日本国内には同製品の正規輸入はないが、個人輸入やECで購入している飼い主は今すぐ製品確認を。チアミン強化フードへの切り替えはかかりつけ獣医師に必ず相談し、神経症状が現れた場合は即座にチアミン静注治療が必要。生食やローフードを選ぶ際は栄養完全性の表示と第三者検査の有無を必ずチェックしたい。

🔗 https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/go-raw-llc-expands-voluntary-recall-quest-diet-cat-food-products-due-low-thiamine-levels-and-enacts

🏷️ リコール・安全情報


2. 🏥 医療・疾病・予防

「猫の高甲状腺症の心臓は肥大型HCMだけではない」——147頭の20年コホートで拘束型・低形成型・複合型の存在を初めて系統化(JVIM 2026年)

📅 2026.03.20

獣医内科学誌Journal of Veterinary Internal Medicine(JVIM)2026年第40巻1号に、英国王立獣医大学(Royal Veterinary College)と複数施設の共同で実施された後ろ向き研究が掲載された。2005年から2025年までの20年間に通院した147頭の高甲状腺症猫の心エコー所見を網羅的に分類し、これまで「ホルモン過剰による二次的肥大型心筋症(HCMP)」として一括りにされてきた高甲状腺症の心臓表現型を、HCM型・拘束型(RCMP)・低形成(HypoCMP)型・正常型・複合型の5つに細分類することに成功。なかでも拘束型は全体の18%を占め、HCM型より中央値血清T4濃度が有意に高く(中央値158 vs 89 nmol/L)、より進行・重症化した段階での出現と推測される。

研究主導のJesse Gibbsらは、「高甲状腺症で心エコーをするときは『肥大の有無』だけを見るのは不十分。左心房径・心室壁厚・左室容積・拡張機能を総合評価し、表現型に合った治療と予後説明を行うべき」と提言。すべての表現型は適切な甲状腺機能正常化(メチマゾール・I-131治療・甲状腺摘出術等)で少なくとも部分的に可逆であることも改めて確認された。日本でも高齢猫の20〜25%が高甲状腺症を発症するとされ、特にウェットフード中心の食生活と長寿命化により症例数が増加中。定期検診では血液検査でのT4測定と心エコー(できれば左房・拡張能評価まで)の併用を獣医師に依頼するとよい。

🔗 https://academic.oup.com/jvim/article/40/1/aalag006/8487677

🏷️ 医療・疾病・予防


💡 今日のワンポイント(猫)

今日の猫ニュースは「フードの栄養完全性」と「ホルモン病の心臓への影響」の2本立て。生肉系・ローフードを選ぶ場合はAAFCO完全栄養基準とリコール履歴を必ずチェックし、特にチアミンとタウリンの不足には神経・心臓障害という致命的なリスクがあることを覚えておきましょう。10歳以上の猫は年1回の血液検査でT4測定と心エコーを忘れずに。


毎朝7時配信

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