🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.05.25
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.05.25
本日 4件
1. ⚠️ リコール・安全情報
Raaw Energy社、冷凍生ドッグフードのリコールを大幅拡大——リステリア菌で180ロット超が対象に、5月21日付で全製造を一時停止
📅 2026.05.22
米国のRaaw Energy社は5月22日、冷凍生ドッグフードの自主回収を大幅に拡大すると発表した。今回の拡大で対象ロット数は180を超え、2025年7月17日〜12月23日に製造された全ての冷凍生ドッグフードと、2026年3月31日製造の「Beef & Turkey Medley」1ロットが回収対象となった。ニュージャージー州農務省が検査した4検体すべてからリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)が検出されており、2026年1月の最初の勧告以降、FDAには対象製品を食べた動物の健康被害の苦情が追加で寄せられている。同社は問題に適切に対処するため、5月21日付で全てのドッグフード製造を一時停止し、製造設備の表面再加工・排水管の徹底洗浄などの衛生改善を行うとしている。
リステリア菌は犬だけでなく、生肉を扱う飼い主自身にも食中毒(リステリア症)を引き起こす人獣共通感染症の原因菌で、妊婦・高齢者・免疫力の低下した人では重症化しうる。対象製品はコネチカット、デラウェア、マサチューセッツ、メリーランド、ニューハンプシャー、ニュージャージー、ニューヨーク、ペンシルベニア、バージニアの9州で販売された米国内向けの冷凍生フードで、日本国内では正規流通していない。とはいえ、生食(ローフード)を与えている家庭では、開封後の取り扱い・手洗い・調理面の消毒を徹底し、少しでも異変があれば給与を中止して獣医師に相談してほしい。
2. 🏥 医療・疾病・予防
Elanco、犬のアトピー性皮膚炎向け新薬「Befrena®(tirnovetmab)」を発売——抗IL-31モノクローナル抗体、1回の注射で6〜8週間かゆみを抑制
📅 2026.05.18
Elanco Animal Healthは5月18日、犬のアレルギー性皮膚炎・アトピー性皮膚炎を対象とした新しい抗IL-31モノクローナル抗体注射薬「Befrena®(tirnovetmab/ティルノベツマブ)」の段階的な発売を発表した。同薬は2025年12月に米農務省(USDA)の承認を取得済みで、かゆみの信号を脳に送る主要なサイトカイン「IL-31」を中和することで作用する。投与は動物病院での注射で、投与後24時間以内にかゆみを抑え始め、効果が6〜8週間持続するのが特長。先行する同種薬lokivetmab(Cytopointの有効成分)の4〜8週間より投与間隔が長く、年齢・体重の制限もないとされる。米国の犬の皮膚科市場は13億ドル規模とされ、長らくlokivetmab一強だった抗IL-31抗体に競合が加わる形となる。
アトピー性皮膚炎は犬の慢性的なかゆみの代表的な原因で、生活の質を大きく損なう疾患のため、長く効く新しい選択肢が増えるのは飼い主にとって朗報だ。一方で、本剤は現時点では米国での発売であり、日本国内での承認・販売は確認されていない。愛犬のかゆみや皮膚トラブルに悩んでいる場合は、自己判断せず、まずはかかりつけの獣医師に相談し、現在日本で使える治療選択肢(ステロイド、オクラシチニブ、ロキベトマブなど)を含めて検討するのがよい。
3. 🥩 栄養・食事・サプリ
「フレッシュ/手作り食」に潜む新型膀胱結石——ミネソタ大が酒石酸カルシウム(CTT)結石を発見、コリン(コリン酒石酸塩)との関連を指摘
📅 2025.04.15
ミネソタ大学の研究チームは、これまで報告のなかった新しいタイプの犬の膀胱結石「酒石酸カルシウム四水和物(CTT/calcium tartrate tetrahydrate)」を発見し、米獣医内科学誌(JVIM)に報告した。チームはこの結石の主成分が、近年人気の「フレッシュフード」や手作り食の栄養補完に広く使われる「コリン酒石酸塩(choline bitartrate)」と関連している可能性を指摘している。実際、CTT結石が確認された犬の食歴では、The Farmer’s Dog、JustFoodForDogs、Nom Nomなど、コリン酒石酸塩を比較的多く含むフレッシュ系フードの名前が挙がった。ただしCTT結石は解析対象の膀胱結石全体のわずか0.02%と極めて稀で、明確な因果関係は証明されておらず、食歴が判明した犬は半数未満にとどまる点には注意が必要だ。
近年は日本でも「手作り食」や「フレッシュフード」への関心が高まっているが、栄養バランスを整えるためのサプリメント選びには思わぬ落とし穴があり得る、という重要な示唆を与える研究だ。手作り食やフレッシュフードを与えている場合は、コリン源を含むサプリの種類や量を独断で増やさず、犬の栄養に詳しい獣医師や獣医栄養士に相談してほしい。血尿・頻尿・排尿時の痛みなど尿石症を疑う症状があれば、早めに受診を。
🔗 https://profiles-vetmed.umn.edu/article/umn-researchers-discover-new-urinary-stone-and-likely-cause
4. 🐕 犬学
「飼い主がそばにいないと、犬は深く眠れない」——ハンガリーELTE大がポリソムノグラフィで実証、飼い主在室時は深睡眠が増加
📅 2025.10.31
ハンガリー・エトヴェシュ・ロラーンド大学(ELTE)などのチームは、犬を対象とした完全非侵襲のポリソムノグラフィ(睡眠ポリグラフ検査)を用い、飼い主の在・不在によって犬の睡眠の質が変化することを世界で初めて生理学的に示した。9頭の家庭犬が各3時間の記録セッションに参加し、飼い主と一緒に眠る条件と、飼い主が退室して実験者と眠る条件を比較。その結果、飼い主が不在のときは深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間が明らかに短くなり、寝つくまでの時間(睡眠潜時)が延び、睡眠効率も悪化した。逆に、慣れない環境でも飼い主と一緒だと、寝つきが早く、睡眠効率が上がり、見知らぬ親切な人と眠るよりも深い睡眠が増えたという。
この結果は、犬が飼い主に対して持つ「愛着」が行動だけでなく睡眠という生理レベルにも表れることを示すと同時に、留守番やペットホテル・入院など「飼い主と離れて眠る場面」で犬の休息の質が下がりうることを意味する。被験犬は9頭と少なく一般化には慎重さが要るが、長時間の留守番や預け先での環境づくり(飼い主のにおいのついた毛布を持たせる等)を考えるうえでのヒントになりそうだ。愛犬が留守番後に元気がない・落ち着かないといった様子が続く場合は、分離不安などの可能性も含めて獣医師に相談を。
🔗 https://www.mdpi.com/2076-2615/15/21/3182
💡 今日のワンポイント(犬)
リコール情報は「対象ロット・製造日」を必ず確認するのが鉄則です。Raaw Energyのように後から対象が大幅に広がるケースもあるため、生食やフレッシュフードを与えている方は、メーカーの最新発表をこまめにチェックしましょう。そして手作り食・フレッシュ食を取り入れるなら、サプリの足し算は「念のため多め」ではなく、必ず専門家と相談して適量に。
🐱 猫ニュース — 2026.05.25
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
猫の感染症ガイドラインが6年ぶり大改訂——AAFPと日本のJCASが共同策定、「FeLVは一生に一度の検査でOK」を撤回、コアワクチンは3年間隔に標準化
📅 2026.04.20
米国猫獣医師会(AAFP)と日本臨床獣医学フォーラム(JCAS)は2026年4月、猫の感染症に関するガイドラインを6年ぶりに大きく改訂したと報じられた。最大の変更点は、長年の「猫白血病ウイルス(FeLV)は生涯に一度検査すれば十分」という方針の撤回で、多頭飼育、脱走歴、新しい猫の導入があった場合には再検査が強く推奨されるようになった。コアワクチン(猫汎白血球減少症FPV、猫ヘルペスウイルスFHV-1、カリシウイルスFCV)は3年間隔の接種に標準化される一方、子猫の初年度シリーズは従来の2回から3回に増やすよう見直された。FeLVワクチンは、屋外に出る猫、FeLV陽性猫と同居する猫、シェルター出身の若齢猫に推奨されている。
注目すべきは、完全室内飼いの猫であっても狂犬病やFeLVのリスクはゼロではなく、災害避難や不意の脱走に備えた最低限の予防接種が推奨された点だ。日本の臨床現場(JCAS)が策定に関与しているため、国内の飼い主・獣医師にとっても実務的な指針となる。多頭飼育や保護猫の受け入れを検討している場合は特に、最新のFeLV検査・ワクチンスケジュールについてかかりつけの獣医師に確認しておきたい。
🔗 https://carelogy-japan.com/en/columns/feline-infectious-disease-guidelines-2026
2. 🥩 栄養・食事・サプリ
岩手大、「猫が急にフードを食べ残す理由」を解明——お腹いっぱいではなく“においへの慣れ”、新しい香りで食欲が復活(Physiology & Behavior 2026年)
📅 2026.04.15
岩手大学の宮崎雅雄教授らの研究チームは、猫がフードを途中で食べ残すのは「満腹だから」だけでなく、「においに慣れてしまうから」だという仕組みを世界で初めて実証した。研究では、10分間の給餌と10分間の休憩を1サイクルとして6回連続で同じフードを与えたところ、回を追うごとに摂取量が減少。ところが、途中で別のフードのにおいを嗅がせると、いったん落ちた食欲が回復することが分かった。これは「同じ感覚刺激に慣れると食欲が落ちる」という感覚特異的満腹感(sensory-specific satiety)の理論とも一致する結果で、猫の食欲を左右しているのは満腹感だけでなく、においの新鮮さ=嗅覚の慣れと再活性化(脱慣れ)であることを示した。
「うちの子は出したフードをすぐ残す」「食いつきが日に日に悪くなる」といった、多くの飼い主が経験する“あるある”に科学的な説明を与える研究だ。食が細くなった猫には、トッピングを変える・温めて香りを立たせる・複数のフードをローテーションするなど、においに変化をつける工夫が食欲回復に役立つ可能性がある。ただし、急な食欲不振は腎臓病・口内炎・歯科疾患など病気のサインのこともあるため、においを変えても食べない・元気がない場合は早めに獣医師へ相談を。
🔗 https://phys.org/news/2026-04-cats-fullness.html
💡 今日のワンポイント(猫)
猫は「におい」で食べる動物。食が落ちたときは、まず病気の可能性を頭の片隅に置きつつ、フードの香りに変化をつけてみるのが手です。あわせて、室内飼いでも感染症リスクはゼロではないので、ワクチンとFeLV検査の最新方針をこの機会に見直してみましょう。
毎朝7時配信

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