🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.16
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.06.16
本日 4件
1. ⚠️ リコール・安全情報
Viva Raw、犬猫用の冷凍生フード6種をサルモネラ・リステリア汚染の恐れで自主回収——ノースカロライナ州の抜き取り検査で検出、5月21日に生産を全面停止
📅 2026.05.22
米Viva Raw社は、犬用・猫用の冷凍生フード(ロー)2ロット・計6製品を、サルモネラ菌とリステリア・モノサイトゲネス汚染の恐れがあるとして自主回収すると発表した。きっかけはノースカロライナ州農業省の定期抜き取り検査で、対象は「Viva Ground Beef for Dogs」「Viva Beef and Turkey for Puppies」(ロット21495)、および「Viva Ground Chicken for Dogs」「Viva Chunked Chicken for Dogs」「Viva Chicken for Cats」「Viva Pure Chicken」(ロット21975)。同社は2026年5月21日付で犬用フードの生産を一時全面停止した。現時点でペット・人いずれにも健康被害の報告はない。
リステリアやサルモネラは、加熱しない生食(ローフード)で繰り返し問題になる病原菌で、ペットだけでなく、調理・給餌する飼い主の手指やキッチンを介してヒトにも感染しうる点が厄介だ。対象ロットを持つ場合は給餌をやめ、子ども・他のペット・野生動物の手が届かない形で廃棄し、購入店またはメーカーに返金を求めるとよい。生フードを扱う際は給餌前後の手洗い・容器の洗浄を徹底すること。なお本製品は日本国内で正規流通している商品ではないが、個人輸入や並行品には注意したい。
2. 🥩 栄養・食事・サプリ
「やさしく加熱した手作り風フード」と「押出成形のカリカリ」で腸内細菌はどう変わる?——健康な犬24頭のクロスオーバー試験で代謝と糞便フローラの応答を比較
📅 2026.06.10
Frontiers in Veterinary Scienceに掲載された無作為化クロスオーバー試験は、市販の「栄養的に完全」な2種類の犬用フード——一般的な押出成形のドライキブル(カリカリ)と、軽く加熱しただけの「最小加工(minimally processed)」フード——を、健康な成犬24頭に2週間ずつ食べさせ、腸内細菌叢と代謝指標の短期的な変化を比較した。両食を行き来させる設計により、同じ犬の体内で加工度の違いがどう響くかを直接観察できる点が新しい。研究は、よく管理されたコホートで「食事→腸内細菌→生理応答」を評価する手法が実用的に成り立つことを示した。
近年「カリカリより生・手作りのほうが腸に良い」といった主張が流行しているが、こうした比較を厳密なクロスオーバーで検証した報告はまだ少ない。重要なのは、どちらのフードも栄養基準を満たした「完全食」である点で、加工度の違いが直ちに健康の優劣を意味するわけではないことだ。フードの切り替えを検討する飼い主は、便の状態や体重・体調の変化を1〜2週間単位で記録し、急な変更は避けて段階的に移行すること。持病のある犬では獣医師に相談したうえで判断したい。
🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1734572/full
3. 🏥 医療・疾病・予防
犬のアトピー性皮膚炎、最新の治療選択肢を総ざらい——「根本に効く」のは減感作療法(ASIT)だけ、リンパ節内注射では有効率80%の報告も
📅 2026.04.20
Veterinary Sciences(MDPI)に2026年4月に掲載された総説は、2000年1月から2026年1月までの研究を整理し、犬のアトピー性皮膚炎に対する最新の治療法を俯瞰した。痒みを抑える対症療法(ステロイド、オクラシチニブ、抗IL-31抗体ロキベトマブなど)が普及する一方で、病気の「根本」に働きかけて長期寛解をめざせる治療は、いまなお減感作療法(アレルゲン特異的免疫療法=ASIT)だけだと位置づけている。投与経路の工夫も進み、ある研究では「最初の4カ月はリンパ節内注射、その後8カ月は皮下注射」という組み合わせで有効率80%が報告された。さらに129例の後ろ向き解析では、超音波ガイド下でリンパ節内に正確に注射した群のほうが、触診で打った群より成功率が有意に高かった。
アトピーは一度発症すると生涯付き合う慢性疾患であり、「痒み止めでしのぐ」だけでなく、体質そのものを変えにいく治療の重要性が改めて示された格好だ。ただしASITは効果が出るまで数カ月から1年かかり、すべての犬に効くわけではないため、原因アレルゲンの特定(血液検査・皮内反応)と専門医(皮膚科)の管理が前提になる。慢性的に体を掻く・舐める・皮膚炎を繰り返す犬は、自己判断で市販薬に頼る前に、かかりつけ医や皮膚科の専門医に相談してほしい。
🔗 https://www.mdpi.com/2306-7381/13/4/403
4. 🐕 犬学
犬は「鼻」でも論理的に選べる——“におい版”の選択課題を48頭で初検証、視覚と同じように手がかりを使えると判明
📅 2026.04.15
学術誌Animals(MDPI)に2026年4月に掲載された研究は、犬の認知研究の定番である「対象選択課題(object-choice task)」を、視覚ではなく嗅覚バージョンに作り変え、48頭の家庭犬で検証した。従来この種の実験は「犬が何を見て判断するか」に偏っており、犬が最も得意とする「におい」を構造的な手がかりとして使えるかはほとんど調べられていなかった。実験の結果、犬は視覚的なヒントを使うときと同じように、においの手がかりを利用して正しい選択肢にたどり着けることが示された。鼻先で世界を理解する動物の「考え方」に、嗅覚の窓から迫る試みだ。
この成果は、ノーズワークや探知・捜索といった嗅覚を使う活動の科学的な裏付けになるだけでなく、犬の認知能力をより公平に測るための新しい物差しを与える。「人の指差しを理解できるか」といった視覚中心のテストでは犬の本当の賢さを取りこぼしている可能性があり、嗅覚課題はその死角を補う。家庭でも、おやつを隠して鼻で探させる遊びは、犬にとって満足度の高い知的刺激になる。雨で散歩に行けない日などに、においを使った宝探しを取り入れてみるとよい。
🔗 https://www.eurekalert.org/news-releases/1077352
💡 今日のワンポイント
生フードのリコールが続いています。ロー(生食)は嗜好性や消化性で支持される一方、加熱しないぶん病原菌のリスクが避けられません。与えるなら信頼できるロット管理のメーカーを選び、給餌前後の手洗いと容器の洗浄を習慣に。フード選びは「加工度の高低」より、その犬の体調・便・体重に合っているかで判断しましょう。
🐱 猫ニュース — 2026.06.16
本日 2件
1. 🥩 栄養・食事・サプリ
猫は「培養肉」をすんなり受け入れた——ゲント大学とBeneMeatの二重盲検試験、10頭中9頭が好んで完食・消化性も鶏肉と同等
📅 2026.06.12
ベルギーのゲント大学とフードテック企業BeneMeatは、培養肉(細胞から育てた肉)を含む猫用完全食の嗜好性と消化性を評価した二重盲検・クロスオーバー・プラセボ対照試験の結果をFrontiers in Veterinary Scienceに発表した。健康なヨーロピアンショートヘア10頭に、BeneMeatが製造した「培養ハムスター肉」を含む試験食と、食用グレードの鶏むね肉を使った対照食を交互に与えて比較。結果は10頭中9頭が試験食を最適に受け入れ、食べ残しは対照食より少なかった。タンパク質・脂肪の消化率は両食で同等で、体重・筋肉量も安定し、便の状態も試験期間を通じて良好だった。
猫は完全肉食動物で、必須栄養素の多くを動物性タンパク質から得る必要があるため、環境負荷の低い代替タンパク源を「おいしく・きちんと消化できる」形で確保できるかは、ペットフードの持続可能性を左右する大きなテーマだ。今回はあくまで小規模な短期試験で、培養肉フードが市販されるにはコストや規制のハードルも残るが、「猫が嫌がらず食べ、栄養的にも成立する」ことを示した意義は大きい。新奇なタンパク源のフードに切り替える際は、いきなり全量を替えず、便や食いつき・体調を見ながら段階的に移行するのが基本だ。
2. 🏥 医療・疾病・予防
「注射1本で避妊」が現実味——メスの子猫に遺伝子治療を投与、思春期は迎えるが排卵・妊娠を完全に抑制(2026年)
📅 2026.05.30
マサチューセッツ総合病院などの研究チームは、手術をせずに猫を不妊化する遺伝子治療の最新データを報告した。アデノ随伴ウイルス(AAV9)に、猫の抗ミュラー管ホルモン(AMH/MIS)の遺伝子を載せた「AAV9-fcMISv2」を1回注射する手法で、これまで成猫メス6頭で2年以上の避妊効果が副作用なく確認されていた。2026年の研究では、思春期前の子猫(オス・メス両方)への投与の安全性と有効性を評価。投与を受けた子猫は健康・発育に悪影響がなく、メスでは思春期と発情周期は正常に来るものの、排卵が起こらず妊娠が完全に防がれた。
野良猫・地域猫の数を抑えるには不妊去勢手術が有効だが、麻酔と外科処置のコスト・人手・回復期間が大きな壁になっている。注射1本で長期不妊化できれば、TNR(捕獲・不妊・返還)の負担を劇的に下げられる可能性がある。研究はマイケルソン財団(単回処置での犬猫不妊化に2500万ドルの賞金を提示)などの支援を受けており、実用化はまだ先だが、保護猫活動の景色を変えうる技術として注目される。現時点で一般の動物病院で受けられる治療ではないため、避妊を考える飼い主は従来どおり獣医師と不妊手術のタイミングを相談してほしい。
🔗 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC12663202/
💡 今日のワンポイント
猫の「食」と「繁殖」をめぐる技術が静かに進んでいます。培養肉も遺伝子治療避妊も、まだ研究・実験段階ですが、いずれも猫と人にやさしい未来をめざす試みです。日々のケアでは、フード変更は段階的に、避妊去勢は信頼できる獣医師と時期を相談することが、今できる確実な一歩です。
毎朝7時配信

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