🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.18
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.06.18
本日 4件
1. ⚠️ 医療・疾病・予防
60年ぶりに米国に再上陸した「ラセンウジバエ(新世界ラセンウジ症)」、ついに犬にも寄生確認——FDAが犬猫向け駆虫薬を緊急使用許可
📅 2026.06.11
生きた組織を食い荒らすハエの幼虫が引き起こす「新世界ラセンウジ症(New World Screwworm/NWS)」が、米国で60年ぶりに動物への寄生として確認された。USDAの集計では2026年6月11日時点で確認例は9件に増え、テキサス州・ニューメキシコ州で牛・ヤギに加えて犬1頭での感染が報告された。原因のCochliomyia hominivoraxは新しい傷や鼻・口・耳・陰部などの粘膜部に産卵し、孵化した幼虫が生きた肉を食べ進むため、感染は急速に悪化し激しい痛みを伴う。メキシコでは牛に次いで犬が2番目に被害の多い動物とされ、ペットにとっても無視できない脅威となっている。
FDAはこれを受け、犬・猫・子犬・子猫(生後4週以上・体重約900g以上)向けにジェネリックのニテンピラム錠の緊急使用許可(EUA)を発出した。この錠剤は初回投与後に数時間で多くの幼虫を駆除でき、6時間後に2回目を投与する。専門家は、多くのペットがすでにフィラリア・ノミ予防で使っているイソキサゾリン系の薬がラセンウジにも効くため、「通年の複合予防」を続けることが最大の防御になると強調している。傷口を放置せず、屋外活動後は体表を点検し、ウジを見つけたら速やかにかかりつけの獣医師に相談してほしい。
2. 🏋️ トレーニング・行動科学
花火も留守番もこれ1錠——FDA、犬の「騒音恐怖症」と「分離不安」の両方に効く初の飲み薬Tessie(タシピミジン)を承認
📅 2026.06.04
FDAは、犬の騒音恐怖症と分離不安の双方を適応とする初の経口薬「Tessie(タシピミジン経口液)」を承認した。有効成分のタシピミジンはα2アドレナリン受容体作動薬で、恐怖・不安に伴って高ぶる交感神経(闘争・逃走反応)の活動を脳のレベルで抑える。花火などの騒音刺激が予想される1時間前、あるいは留守番で犬を1頭にする1時間前に与えるのが基本的な使い方だ。
承認の根拠となったのは、実験室ではなく実際の家庭で本物の引き金にさらして行われた2つの試験で、騒音恐怖症の犬160頭、分離不安の犬224頭を8週間追跡した。報告された副作用は嘔吐・下痢・無気力、そして鎮静に伴う一時的な活動低下や軽い運動失調などだった。雷や花火、留守番に苦しむ犬は少なくなく、行動修正トレーニングと組み合わせることで効果が高まると考えられる。投与の可否や量は必ず獣医師と相談のうえで判断してほしい。
3. 🐕 犬学
「同じ薬でも効き方が犬によって違う」のはなぜか——理研、119犬種6,344頭の遺伝子を解析し薬物代謝の個体差の一端を解明
📅 2025.10.29
理化学研究所の研究グループは、東京大学の動物医療センターを受診した119犬種・6,344頭という世界最大規模のサンプルを用い、薬物代謝に関わる遺伝子CYP2B6の配列を解析した。その結果、酵素のはたらきに影響しうる11種類のバリアント(個体差を生む遺伝子の違い)を同定した。CYP2B6は鎮静薬や抗てんかん薬などの代謝に関わるとされ、その活性が個体や犬種によって異なることが、同じ薬を同じ量与えても効きすぎたり効かなかったりする一因になりうる。
これは、犬でも人と同じように「薬の効き方の個体差」を遺伝子レベルで説明しようとする試みで、将来的には犬種や個体に応じて投薬量を最適化する「個別化医療」につながる可能性がある。飼い主にとっては、鎮静や麻酔、長期服薬の際に「うちの子は薬に敏感かもしれない」という観察を獣医師に伝えることが、安全な投薬の助けになる。新しい薬を始めるときは少量から様子を見る、異変があればすぐ相談する、という基本姿勢が引き続き大切だ。
🔗 https://www.riken.jp/press/2025/20251029_2/index.html
4. 🧬 研究・科学
シニア犬の「健康寿命」を左右するもの——加齢の鍵は酸化ストレスと筋肉の衰え、生活習慣で「フレイル」は遅らせられる(最新総説)
📅 2025.09.01
犬と猫の加齢と健康寿命(ヘルススパン)に関する最新の総説が、老化を駆動する中心的なしくみとして「酸化ストレス」と「ミトコンドリア機能の低下」を挙げた。これらは、加齢に伴う骨格筋の量と機能の低下である「サルコペニア」や、代謝の衰え、認知機能の低下を引き起こす共通の引き金になる。とりわけサルコペニアは、犬猫が虚弱化する「フレイル」を決定づける重要な要因と位置づけられている。
総説は、シニア期の健康管理として体重の変化、ボディコンディションスコア(BCS)と筋肉量スコア(MCS)、運動機能(整形外科的評価)、そして認知・情動面の評価をこまめにチェックすることを勧めている。近年はNAD+前駆体とセノリティクス(老化細胞除去薬)を組み合わせた介入で、飼い主が評価した認知機能の改善を示した無作為化比較試験も報告されており、予防的・個別的なケアがフレイルを和らげ生活の質を支える可能性が示されている。7歳を過ぎたら定期健診の項目に筋肉量や歩き方、物忘れのチェックを加え、気になる変化は早めに獣医師へ相談したい。
🔗 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12520850/
💡 今日のワンポイント
ラセンウジ症のような新しい寄生虫の脅威も、花火シーズンの不安も、共通する備えは「日頃の観察」と「通年予防」です。傷口や体表のチェック、ノミ・マダニ予防の継続、そしてシニア犬なら筋肉や歩き方の変化に気づくこと——小さな日々の観察が、愛犬を大きなリスクから守ります。
🐱 猫ニュース — 2026.06.18
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
「FeLV検査は生涯1回」のルールが撤廃——AAFPと日本のJCASが6年ぶりに猫の感染症ガイドラインを全面改訂
📅 2026.04.01
米国猫獣医協会(AAFP)と日本臨床獣医学フォーラム(JCAS)は2026年4月、猫の感染症ガイドラインを6年ぶりに大きく改訂した。最大の変更点は、これまでの「子猫のときにFeLV(猫白血病ウイルス)/FIVを一度検査して陰性なら以後は不要」という方針の撤廃だ。新ガイドラインは、多頭飼育の家庭、脱走歴のある猫、新しく迎える猫については再検査を強く推奨し、子猫の譲渡時にはFeLV抗原+FIV抗体検査を必須としたほか、多頭飼育に加える前と30日後、脱走確認の60日後、慢性疾患の発症時にはFeLV-PCR、そしてシニア期(11歳)の健康診断時にも検査するよう求めている。
方針転換の根拠となったのは2020〜2025年の追跡研究で、「完全室内飼い」と自己申告した家庭の8.4%で少なくとも1回の脱走が起きていたこと、新しく迎えた猫でPCRでしか検出できない潜伏FeLVが増えていたこと、ストレスや免疫抑制時に潜伏ウイルスが再活性化する例が確認されたことなどが挙げられる。「室内飼いだから安心」と思い込まず、新しい猫を迎えるときや脱走があったときは、かかりつけの獣医師に検査のタイミングを相談したい。
🔗 https://carelogy-japan.com/en/columns/feline-infectious-disease-guidelines-2026
2. 🐱 猫学
なぜ猫は犬より長生きなのか——「大きな脳」と「強力な免疫系」が哺乳類の寿命を左右、46種のゲノム比較で解明
📅 2025.05.08
英バース大学が率いる国際研究チームは、哺乳類46種の最大寿命と、種を超えて共有される遺伝子を対応づけて解析した。その結果、脳が大きく寿命の長い種ほど、免疫に関わる遺伝子により多く「投資」している傾向が浮かび上がった。重要なのは、単一の遺伝子や経路の小さな変異ではなく、遺伝子ファミリーがまるごと重複・拡張するような大規模なゲノム変化が寿命を形づくっているという点だ。猫は多くの犬種より脳と体重の比(脳化指数)が高く、これは哺乳類においてしばしば長寿と結びつく特徴である。
研究は、免疫系が単に病気と闘うだけでなく、哺乳類の進化の中で「長く生きること」を支える役割を担ってきた可能性を示している。猫が傷んだ細胞をがん化・毒性化する前に取り除く「細胞の掃除」に関わる遺伝子を多く備えていることも、その長寿を裏づける。日々のケアで寿命の設計図を書き換えることはできないが、猫がもともと「長生きするように進化した動物」であることを踏まえれば、適切な栄養・体重管理・定期健診でその素質を最大限に引き出してあげたい。
💡 今日のワンポイント
「室内飼いだから検査は不要」「猫は丈夫で長生き」——どちらも油断は禁物です。脱走や新しい同居猫をきっかけに感染症が潜むこともあれば、長寿の素質も日々の体重管理と健診があってこそ活きます。愛猫の節目には、検査と健康チェックを忘れずに。
毎朝7時配信

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