🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.20
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.06.20
本日 4件
1. ⚠️ リコール・安全情報
米Albright's Raw Pet Food、犬用「チキンレシピ」1ロットをサルモネラ汚染の恐れで自主回収——ロット番号C001730、賞味期限2027年4月28日
📅 2026.05.07
米国の生フードメーカーAlbright's Raw Pet Foodは、犬用の「Chicken Recipe for Dogs Complete and Balanced(1ポンド・ブリック)」のうちロット番号C001730(賞味期限2027年4月28日)の1ロットを、サルモネラ菌汚染の恐れがあるとして自主回収すると発表した。FDAは2026年5月7日にこの回収情報を公表している。対象は真空パックされた冷凍1ポンドのブリックで、消費者向け直販のほか、マサチューセッツ・カリフォルニア・サウスカロライナ・ノースカロライナ・ウィスコンシン・ニューヨークの一部小売店とオンライン販売で流通した。1つの複合検体からサルモネラが検出されたが、発表時点で人・ペットの健康被害は報告されていない。
サルモネラに感染したペットは、元気消失・下痢(血便を含む)・発熱・嘔吐・食欲低下・腹痛などを示すことがあり、無症状の保菌個体が人へ感染を広げる点にも注意が必要だ。本製品は日本国内では正規流通しておらず、個人輸入で入手したケースを除き直接の影響は限定的とみられるが、生フードはサルモネラやリステリアのリスクが構造的に高い。生食を与えている飼い主は、調理面の衛生管理を徹底し、体調変化がみられたら早めにかかりつけ獣医師に相談してほしい。
2. 🏥 医療・疾病・予防
UC Davis、犬の「顎関節(TMJ)症」に世界初のナノ関節鏡を臨床導入——直径1.9mmのスコープで関節内を直接観察、未知の病態も発見
📅 2026.06.08
カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)の獣医教育病院は、犬の顎関節(TMJ)疾患の診断に「ナノ関節鏡(nano-arthroscopy)」を世界で初めて臨床応用し、標準的な診療プロトコルとして採用したと発表した。顎関節は上下の骨のすき間が極めて狭く、これまではCTやPETに頼るしかなかったが、わずか1.9mmの極細スコープを小さな切開部から挿入することで、関節軟骨面や滑膜を直接観察し、腫瘍などの組織生検まで行えるようになった。歯科口腔外科チームのBoaz Arzi博士らが整形外科チームと連携し、ヒト医療の技術を獣医療へ橋渡ししたもので、研究成果はFrontiers in Veterinary Science誌に発表された。
これまでに実施された4例すべてで有用な所見が得られ、うち1例では「犬の顎関節に存在するとは知られていなかった免疫介在性TMJ関節炎」が新たに同定された。顎関節症は咀嚼・飲水・発声など生活の質に直結する痛みや機能障害を引き起こすため、正確な診断は治療方針を大きく左右する。現時点では診断目的での使用に限られ、猫や小型犬向けのさらに細いスコープは未開発だが、将来的にはヒト医療と同様、椎間板の修復など治療的応用への発展が期待される。顎の痛みや口を開けにくいといった症状が続く場合は、専門的な口腔外科を持つ施設への相談を検討したい。
🔗 https://www.vetmed.ucdavis.edu/news/nano-arthroscopy-now-use-diagnosis-jaw-joint-disorders-dogs
3. 🐕 犬学
一部の「天才犬」は飼い主の会話を“立ち聞き”して単語を覚える——10頭のおもちゃ名学習で、直接教えなくても80%正解(Science誌)
📅 2026.01.08
ウィーン獣医大学・ブダペストのエートヴェシュ・ロラーンド大学のShany Dror博士らは、ごく一部の「天才的に語彙を覚える犬(Gifted Word Learner)」が、人が直接教えなくても家族同士の会話を聞いているだけで物の名前を覚えられることを、Science誌に2026年1月発表した。実験では飼い主が2つの新しいおもちゃを導入し、数日にわたり数分間ずつ名前を繰り返した。犬に直接向けて教えた場合は約90%の確率で正しいおもちゃを持ってきたが、会話を“立ち聞き”しただけの条件でも約80%という高い正解率を示した。
この語彙獲得のしかたは、生後1歳半ほどの幼児が周囲の会話を聞いて言葉を覚えていく過程とよく似ている。ただし、この能力はすべての犬に備わっているわけではなく、語彙の少ない一般的な家庭犬で同じ実験を行うと新しいおもちゃを確実に選び出すことはできなかった。つまり「立ち聞きで学ぶ」のは、もともと例外的に賢い一部の犬に見られる才能だと考えられる。愛犬がとくに物の名前に強い場合は、日常会話の中でおもちゃの名前を意識して使ってみると、思わぬ語彙力を発揮するかもしれない。
🔗 https://phys.org/news/2026-01-dogs-words-eavesdropping-owners.html
4. 🏥 医療・疾病・予防
水中トレッドミルで犬の関節可動域が改善——多様な整形・神経疾患の50頭で、10セッション後に屈曲・伸展角度が向上(Animals誌)
📅 2025.11.01
水中トレッドミルを使ったハイドロセラピー(水中運動療法)が、犬のリハビリで関節の動きを実際に改善させることが、50頭を対象としたパイロット研究で示された。対象は椎間板ヘルニア、股関節形成不全、脊椎症、馬尾症候群、膝蓋骨脱臼、肘関節形成不全、大腿骨骨折術後など、臨床的に多様な疾患を抱える犬たち。10回のセッションを通じて、全関節で一貫した改善がみられ、屈曲角度は2.9〜12.2%減少(深く曲げられるように)、伸展角度は0.6〜5.6%増加した。
水の浮力は関節への負担を減らしながら筋肉を使わせるため、術後回復期や関節炎、神経疾患による筋力低下のある犬に適している。陸上運動が難しい段階でも、水中なら低衝撃で安全に可動域と筋力を鍛えられるのが利点だ。ハイドロセラピーは万能ではなく、心疾患や皮膚感染がある場合などは適応外となることもあるため、導入の前にはリハビリに詳しい獣医師の評価を受けるとよい。シニア犬や術後の愛犬のQOL維持の選択肢として、専門設備を持つ動物病院やリハビリ施設に相談してみてほしい。
🔗 https://www.mdpi.com/2076-2615/15/21/3186
💡 今日のワンポイント
生フードのリコールが続いています。生食は栄養面のメリットを語られる一方で、サルモネラやリステリアといった細菌汚染のリスクが構造的に高い給餌法です。与える場合は信頼できるメーカーを選び、リコール情報をこまめに確認し、調理器具・手指の衛生を徹底しましょう。愛犬の関節や顎の不調は「年のせい」と見過ごされがちですが、ナノ関節鏡や水中リハビリのように診断・ケアの選択肢は確実に広がっています。気になる症状は早めに専門医へ。
🐱 猫ニュース — 2026.06.20
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
猫の変形性関節症に「既製品(オフ・ザ・シェルフ)」幹細胞療法——子宮由来MSCの点滴で76%がQOL改善、FDAが迅速承認の対象に(Gallant)
📅 2026.04.15
米Gallant社は、自然発症の変形性関節症(OA)をもつ猫を対象に、子宮由来間葉系幹細胞(UMSC)を点滴投与するパイロット臨床試験の良好な結果を2026年4月15日に発表した。無作為化・プラセボ対照で行われたこの試験では、飼い主が妥当性を検証されたツールで評価した「生活の質(QOL)」が、治療群で76.2%改善したのに対しプラセボ群は36.4%にとどまった。全体的なQOL改善は治療群81%対プラセボ36.4%、獣医師が評価した痛みスコアの改善は治療群81%対プラセボ45.5%と、いずれも明確な差が出ている。
最大の特徴は、患畜本人の細胞を採取する必要がない「既製品(オフ・ザ・シェルフ)」型である点だ。免疫を調整する作用をもつ他家(ドナー由来)の幹細胞をあらかじめ用意しておけるため、治療までの時間とコストを大きく減らせる可能性がある。FDAの動物用医薬品センター(CVM)は、この療法を「拡大条件付き承認(expanded conditional approval)」の対象として適格と認め、有効性の最終確認を進めながら早期に市場へ届ける道筋がついた。シニア猫の関節炎は見過ごされやすく、痛みのサインも分かりにくいため、活動量の低下やジャンプを嫌がるなどの変化があれば、新しい治療選択肢を含めてかかりつけ獣医師に相談したい。
2. 🔬 研究・科学
ヒトは猫の「ストレス」を見抜くのが苦手だった——1,950人が12本の動画を判定、正答率は偶然をわずかに上回る程度(Scientific Reports)
📅 2026.03.24
Scientific Reports誌に2026年3月24日に発表された研究で、人が猫のストレス状態を見た目(表情・姿勢・しっぽの位置など)からどれだけ正しく読み取れるかが検証された。1,950人の参加者が、リラックス・緊張・恐怖の3状態を示す猫の動画12本を見てそれぞれの状態を判定したところ、正答率は偶然の水準(33%)を上回ったものの全体に低く、課題としては難しいことが分かった。つまり、多くの人は猫が静かに見えても、実はストレスを抱えているサインを見逃しがちだということだ。
一方で、女性の参加者や猫を飼った経験のある人は正答率が高く、年齢が上がるにつれてわずかに正答率が下がる傾向も確認された。猫は犬に比べて感情のサインが分かりにくく、不調やストレスを隠す動物として知られる。だからこそ、しっぽの動き・耳の向き・体の硬直といった微妙なボディランゲージを意識的に学ぶことが、早期のケアにつながる。動物病院での診察や来客・引っ越しなどストレスのかかる場面では、「平気そうに見える」だけで判断せず、隠れ場所を用意するなど環境面の配慮を心がけたい。
🔗 https://www.nature.com/articles/s41598-026-44812-x
💡 今日のワンポイント
猫は痛みもストレスも「隠す」名人です。関節炎による痛みも、環境変化による不安も、表に出にくいぶん飼い主が気づいたときには進んでいることも。ジャンプを嫌がる、隠れる時間が増えた、しっぽや耳の動きがいつもと違う——そんな小さな変化こそ大切なサインです。「いつもの猫らしさ」をよく観察しておきましょう。
毎朝7時配信

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