🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.21

A happy dog runs across a grassy field.

🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.21

犬4 + 猫2 = 計6件

▼ 猫ニュース


🐾 犬ニュース — 2026.06.21

本日 4件

1. 🏥 医療・疾病・予防

心臓を止めずに「漏れる僧帽弁」を留め直す——英RVC、犬に世界初のカテーテル治療(M-TEER)を導入

📅 2026.06

英国王立獣医大学(RVC)のクイーンマザー動物病院が、変性性僧帽弁疾患(DMVD)の犬に対して「経カテーテル端端形成術(TEER)」の提供を開始した。これは胸の横の小さな切開からカテーテルを挿入し、V-clampという専用デバイスで僧帽弁の弁尖どうしを留めて逆流(漏れ)を減らす手法で、心臓を止める開胸手術に比べて入院期間が大幅に短い。RVCはアジアや米国では数年前から行われてきたこの技術を、開胸手術・内科治療と合わせて3つの選択肢すべてを提供できる「世界初の施設」になったとしている。報告によれば、術後は約95%の犬が良好に回復して逆流が減り、すでに心不全に陥っていた犬でも80%が2年後に生存していたという。

僧帽弁疾患はとくにキャバリアなど小型犬に多く、進行すると肺水腫を伴う心不全に至る犬の代表的な心臓病だ。これまで国内外で選択肢は基本的に投薬による「症状コントロール」が中心で、根本的に逆流を減らす低侵襲の治療が広がる意義は大きい。多くの犬が術後に心臓の薬を減らせる・やめられる可能性があるのも飼い主には朗報だ。愛犬に心雑音を指摘されている場合は、まずは循環器に強い獣医師のもとで心エコー検査を受け、病期に応じた選択肢を相談してほしい。

🔗 https://www.vettimes.com/news/vet-nursing/small-animal/rvc-unveils-world-first-canine-heart-disease-treatment-offer

🏷️ 医療・疾病・予防


2. 🏥 医療・疾病・予防

1回の注射で3ヶ月効く「変形性関節症の痛み止め」——ゾエティスのLenivia(イゼニベトマブ)が英国で承認

📅 2026.05

ゾエティスの抗NGF(神経成長因子)モノクローナル抗体「Lenivia(一般名イゼニベトマブ)」が、2026年5月に英国の動物用医薬品規制当局(VMD)から犬の変形性関節症(OA)の痛みを和らげる薬として承認された。NGFは痛みと炎症を媒介する重要な分子で、Leniviaはこれに結合して鎮痛効果を発揮する。最大の特徴は、1回の注射で約3ヶ月という長い作用持続で、これは月1回投与の従来薬より投与回数を減らせる。9ヶ月間の実地試験では、1回の注射後に犬の可動性が改善し、痛みが軽減したことが確認されている。同薬はすでにカナダ(2025年)でも承認されており、EUでも2026年中の発売が見込まれている。

OAは中高齢の犬で非常に多く、慢性的な痛みでQOL(生活の質)を大きく損なう疾患だ。投薬間隔が3ヶ月になれば、通院や投薬のストレスを減らしつつ安定して痛みを抑えやすくなる。一方で抗NGF抗体は人医療では関節への影響が議論された経緯もあり、適応や経過観察は専門的な判断が必要となる。愛犬が「散歩を嫌がる」「立ち上がりにくい」などの兆候を見せたら、痛みのサインかもしれないので獣医師に相談を。

🔗 https://www.vettimes.com/news/vet-nursing/small-animal/milestone-as-vmd-approves-zoetis-lenivia-for-oa

🏷️ 医療・疾病・予防


3. 🏥 医療・疾病・予防

ライム病とレプトスピラ症を「半量1本」でカバー——イーランコの混合ワクチンTruCan Ultra Lyme-L4が米国で承認

📅 2026.06

イーランコ・アニマルヘルスが、犬のライム病とレプトスピラ症の両方を予防する初の0.5mL(半量)混合ワクチン「TruCan Ultra Lyme-L4」のUSDA(米農務省)承認を発表した。レプトスピラ症はAAHA(米国動物病院協会)のガイドラインで「すべての犬に推奨されるコアワクチン」に位置づけられた感染症で、人にも感染しうる人獣共通感染症だ。ライム病はマダニが媒介し、温暖化に伴って流行地域が拡大していると指摘されている。一方で米国の流行地域では、リスクのある犬の40%以上が現行のライムワクチンを接種していない「予防のギャップ」があるという。

接種液量を半分にまとめられることで、子犬や小型犬への負担を減らしつつ、必要な予防を1本で済ませやすくなるのが利点だ。日本ではライム病ワクチンの位置づけや流通状況が米国と異なるため、この製品がそのまま入手できるわけではないが、レプトスピラ症は日本でも梅雨〜夏に注意が必要な感染症だ。アウトドアや水辺で過ごす機会が多い犬は、居住地域のリスクに応じたワクチン接種とマダニ予防について、かかりつけの獣医師に相談してほしい。

🔗 https://www.prnewswire.com/news-releases/elanco-announces-usda-approval-of-trucan-ultra-lyme-l4-the-first-and-only-12-ml-combination-vaccine-for-lyme-and-leptospirosis-for-dogs-302800250.html

🏷️ 医療・疾病・予防


4. 🏋️ トレーニング・行動科学

「補助犬に向く子」を見抜く認知テスト——20%の“向かない犬”を早期に選別できると判明

📅 2026

米国のAKC犬の健康財団(CHF)が支援する研究チームが、補助犬(サービスドッグ)や爆発物探知犬の候補犬に一連の認知テストを行い、その精度を検証した結果をFrontiers in Veterinary Scienceに発表した。それぞれの個別テストは、補助犬として「成功しにくい下位20%の犬」を見つけ出すのに最も有効だったという。補助犬の育成は時間も費用もかかるうえ、適性が合わなければ犬にとってもストレスになりうるため、早い段階で適性を見極める手がかりは現場で重宝される。研究は犬の認知が人の認知と似た発達をたどるという見方も支持している。

注目すべきは、テストが「向く犬」を当てるより「向かない犬」を外す方が得意だった点だ。これは育成プログラムにとって、限られたリソースを適性の高い候補に集中させる現実的な指針になる。家庭犬の飼い主にとっても、子犬期からの「人と意思疎通する力」や問題解決の傾向を観察することは、その子に合った遊びや訓練を選ぶヒントになる。愛犬の得意・不得意を決めつけず、いろいろな課題で反応を見てあげると新たな一面が見えてくるはずだ。

🔗 https://www.akcchf.org/research-progress/research-to-improve-working/

🏷️ トレーニング・行動科学


💡 今日のワンポイント

心臓病の低侵襲治療、3ヶ月効く関節痛の新薬、半量の混合ワクチン——今日は「犬の負担を減らしながら効果を高める」医療の進歩が並びました。新しい選択肢が増えるほど、愛犬の状態に合った治療を選ぶには信頼できる獣医師との対話が欠かせません。気になる兆候は早めの相談を。


🐱 猫ニュース — 2026.06.21

本日 2件

▲ トップに戻る

1. 🏥 医療・疾病・予防

猫の糖尿病ケアが様変わり——AAHA 2026ガイドラインで「飲み薬SGLT2阻害薬」が主役に、院内血糖カーブは“卒業”

📅 2026.06

米国動物病院協会(AAHA)が「2026年版 猫の糖尿病管理ガイドライン」を公表した。最大の変化は、近年登場したSGLT2阻害薬という飲み薬(経口血糖降下薬)を治療の中心に据えた点で、毎日のインスリン注射に代わる選択肢として猫の糖尿病管理を大きく変えつつある。ガイドラインはSGLT2阻害薬を使える猫の選び方(患者選択基準)や、治療開始の手順をステップごとに整理している。さらにモニタリングについては、持続血糖測定器(CGM)の活用を勧め、これまで一般的だった「院内での血糖カーブ測定」はもう推奨しないと明記した。

注射が不要な飲み薬は、通院や自宅でのインスリン管理に苦労してきた飼い主にとって朗報だが、適応の見極めと慎重な経過観察が欠かせない(一部の猫ではケトアシドーシスのリスクに注意が必要)。CGMの普及で、ストレスの多い院内検査を減らし、自宅での自然な血糖変動を把握しやすくなる点も猫に優しい。愛猫が「多飲多尿」「食べているのに痩せる」などのサインを見せたら糖尿病の可能性があるので、早めに獣医師の診察を受け、最新の治療選択肢について相談してほしい。

🔗 https://www.avma.org/news/updated-aaha-diabetes-management-guidelines-focuses-cats

🏷️ 医療・疾病・予防


2. 🥩 栄養・食事・サプリ

「早い段階」での腎臓療法食が効く——1,430頭の解析で、初期CKDの猫の進行を抑え生存を延ばす(JAVMA 2026)

📅 2026

慢性腎臓病(CKD)は高齢猫の代表的な病気だが、これまで療法食は中〜後期から始めるのが一般的だった。2026年の米国獣医師会誌(JAVMA)に発表された大規模研究は、ごく初期(IRISステージ1〜2)の段階から腎臓療法食を与えると、病気の進行が抑えられ生存期間が延びることを示した。この後ろ向き解析は早期CKDの猫1,430頭を対象に、腎臓療法食を与えた群と一般食で管理した群の経過を比較したもの。早期からの食事介入の有効性を、これだけの頭数で裏づけた点に意義がある。

腎臓療法食はリンやタンパク質を調整したフードで、「症状が出てから」ではなく「数値の異常に気づいた早い段階から」切り替えることが、愛猫の腎臓を長く守るカギになりうる。一方で、食いつきや嗜好性の問題で切り替えが難しい猫も多く、無理な変更は食欲低下を招くため工夫が必要だ。健康診断で腎臓の数値(SDMAやクレアチニン)にわずかな変化が見られたら、自己判断で市販の腎臓ケア食に変えるのではなく、ステージや猫の状態に合った療法食を獣医師と相談して選んでほしい。

🔗 https://www.thevetiverse.com/en/latest/early-therapeutic-renal-nutrition-in-feline-ckd-new-findings-from-the-2026-avma-study/

🏷️ 栄養・食事・サプリ


💡 今日のワンポイント

猫の糖尿病も腎臓病も、「早く気づいて早く動く」ことが何より大切です。多飲多尿や体重の変化は、どちらの病気でも出やすいサイン。年に1〜2回の健康診断で血液検査をしておくと、初期の小さな変化を見逃さずにすみます。


毎朝7時配信

コメントをどうぞ