🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.23

A white dog stands in a grassy field.

🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.23

犬4 + 猫2 = 計6件

▼ 猫ニュース


🐾 犬ニュース — 2026.06.23

本日 4件

1. ⚠️ リコール・安全情報

生食ドッグフード「Raaw Energy」のリコールが180ロット超に拡大 リステリア・サルモネラ・カンピロバクター検出で全製品の生産停止へ

📅 2026.05.21

米FDAおよびメーカーRaaw Energy社によると、同社の冷凍生(ロー)ドッグフードの自主回収対象が2026年5月時点で180ロット超に拡大した。回収対象は2025年7月17日から12月23日に製造された製品が中心で、一部は2026年3月31日製造の「Beef and Turkey Medley」も含まれる。FDAが検査した8検体からリステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ、カンピロバクター・ジェジュニのうち1種以上が検出された。製品はコネチカット、デラウェア、マサチューセッツ、メリーランド、ニューハンプシャー、ニュージャージー、ニューヨーク、ペンシルベニア、バージニアの9州で、同社ウェブサイトと受け取り拠点を通じて販売されていた。Raaw Energy社は2026年5月21日付で全ドッグフードの生産を一時停止し、製造ラインの表面再施工、排水管・下水管の洗浄・処理、蒸発器の追加清掃を実施するとしている。

このリコール対象製品は米国内のみで流通しており、現時点で日本国内での正規流通は確認されていないが、個人輸入や並行輸入で入手している飼い主は直ちに給与を中止すべきである。リステリアやサルモネラは犬だけでなく、調理や取り扱いをする人間にも感染リスクがあり、特に乳幼児・高齢者・免疫低下者では髄膜炎など重篤化する恐れがある。生食フードは加熱工程がない分、病原菌汚染のリスクが構造的に高い点を理解しておきたい。万一汚染フードを与えてしまった場合は、嘔吐・下痢・発熱・食欲不振などの症状に注意し、異常があれば速やかに動物病院を受診すること。生食を選ぶ場合でも、保管温度の管理や調理器具の分離、手洗いの徹底など衛生管理を改めて見直すことが重要である。

🔗 https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/raaw-energy-expands-recall-dog-food-because-listeria-monocytogenes-health-risk

🏷️ リコール・安全情報


2. 🏥 医療・疾病・予防

「犬の認知症」を初めて体系化 国際専門家グループがCDS(認知機能不全症候群)の診断・モニタリング指針を策定

📅 2026.01.29

ノースカロライナ州立大学のNatasha Olby博士が率いる国際専門家グループ「CCDS Working Group」が、犬の認知機能不全症候群(CCDS、いわゆる犬の認知症)の診断とモニタリングに関する初の正式ガイドラインを策定し、米国獣医師会誌(JAVMA)に発表した。研究はアメリカンケネルクラブ犬健康財団(AKC CHF)の助成を受けて行われた。CCDSはヒトのアルツハイマー病に類似した、加齢に伴う慢性・進行性の神経変性症候群と定義され、見当識障害、社会的交流の変化、睡眠障害、不適切な排泄、学習・記憶の低下、活動性の変化、不安という7つの行動領域(頭文字をとってDISHAA)の変化として現れる。診断はレベル1(進行性のDISHAA徴候の一貫した病歴と他疾患の除外)とレベル2(脳MRIで皮質萎縮を確認し脳脊髄液の細胞数が正常範囲)に分けて整理された。あわせてオンラインのリソースハブも開設された。

これまで犬の認知症は明確な診断基準がなく、加齢のせいと見過ごされたり、他の疾患と混同されたりしがちだった。今回のガイドラインにより、かかりつけ獣医師が標準化された手順で早期に拾い上げ、進行を経時的に追えるようになる意義は大きい。夜鳴き、徘徊、飼い主を認識しにくくなる、昼夜逆転、これまでできていたトイレの失敗といった変化に気づいたら、単なる老化と決めつけず記録を取っておくとよい。早期に介入すれば、生活環境の調整、食事や抗酸化サプリメント、薬物療法などで症状の進行を緩やかにできる可能性がある。愛犬にDISHAAに当てはまる変化が見られた場合は、自己判断せず必ず動物病院で相談し、甲状腺機能低下症や疼痛など見落としやすい併存疾患の有無もあわせて評価してもらうことを勧める。

🔗 https://news.ncsu.edu/2026/01/researchers-develop-guidelines-for-diagnosing-monitoring-canine-cognitive-decline/

🏷️ 医療・疾病・予防


3. 🥩 栄養・食事・サプリ

精密発酵でつくる「醸造チキンタンパク」が犬の消化試験で安全性・消化性を確認 持続可能な新タンパク源として期待

📅 2026.04.01

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校とコロラド州のBond Pet Foods社の共同研究チームが、精密発酵(プレシジョン・ファーメンテーション)で製造した「醸造チキンタンパク」をドッグフードに用いる6か月間の給与試験を行い、安全で栄養価が高く、腸の健康にも有益であることを確認した。研究成果は学術誌Frontiers in Veterinary Scienceに掲載された。この素材は、鶏のDNA配列を醸造用酵母(サッカロミセス・セレビシエ)のゲノムに組み込み、発酵によってタンパク質を生産するもので、家畜を飼育せずに鶏由来タンパクを得られる。6か月間の給与試験は、鶏と酵母を組み合わせた精密発酵タンパクをペット栄養で評価した初の研究とされ、キブル(ドライフード)に配合して与えられた犬では消化に良い効果が確認された。

世界的な人口増加とタンパク質需要の高まりを背景に、環境負荷の小さい代替タンパク源の開発はペットフード業界でも大きなテーマとなっている。精密発酵タンパクは、飼育に伴う温室効果ガスや土地・水の使用を抑えつつ、動物福祉やアレルギーの観点でも利点が期待される。今回の試験で長期給与の安全性と良好な消化性、腸内環境への好影響が示されたことは、商品化に向けた重要な裏付けとなる。ただし現時点では研究段階の素材であり、市販フードへの本格採用や日本国内での流通はこれからである。新しいタンパク源を含むフードに切り替える際は、愛犬の体質やアレルギーに応じて少量から試し、便の状態や皮膚・被毛の変化を観察しながら、必要に応じて獣医師に相談して進めてほしい。

🔗 https://news.illinois.edu/brewed-chicken-protein-made-by-precision-fermentation-tested-in-pet-food/

🏷️ 栄養・食事・サプリ


4. 🧬 研究・科学

犬の腸内細菌の「完全地図」が完成——英ウォルサム研究所が107頭を解析、未知の細菌982株・新種89・新属10を一挙発見

📅 2026.01

英国のウォルサム・ペットケア科学研究所のチームが、健康な犬107頭(米国・欧州)の糞便メタゲノムを解析し、犬の腸内細菌叢のもっとも網羅的なリファレンスカタログを完成させたと、2026年1月に学術誌Microbiomeに発表した。解析では5,753のメタゲノム由来ゲノム(MAG)が得られ、これを1,031の細菌株に統合。そのうち982株がこれまで知られていなかった新規株で、89が新種、10が新属にあたる。さらに、健康な犬の腸内細菌叢の80%以上を占める「中核240種」を特定した。これまで犬の腸内細菌は約25%しか正式に同定されていなかったため、未知だった大部分の地図がはじめて描かれたことになる。

注目すべきは、犬の腸内では食物繊維を発酵させる細菌が優勢で、ヒトの腸内で繁栄する菌種と共通している点だ。この「完全地図」は、腸内細菌と食事・病気・健康の関係を精密に研究するための土台となり、将来の個別化栄養やプロバイオティクス開発を大きく後押しすると期待される。飼い主にとっての実践的な意味は、まだ製品レベルでは限定的だが、適切な食物繊維を含むバランスのよい食事が腸内環境を支えるという基本は揺るがない。下痢や軟便が続くなど消化器の不調があるときは、サプリの自己判断より先に、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめする。

🔗 https://phys.org/news/2026-01-largest-canine-gut-microbiome-reveals.html

🏷️ 研究・科学


💡 今日のワンポイント

今日は栄養と研究の話題が中心ですが、まず最優先で確認したいのは生食フード「Raaw Energy」のリコールです。生食を与えている方は、輸入品も含めて製品ロットを今一度チェックしてください。あわせて、犬の認知症が初めて体系的に定義されたことも大きなニュースです。夜鳴きや徘徊、トイレの失敗などを「年だから」と片づけず、変化を記録して早めに獣医師へ相談する習慣が、愛犬の健康寿命を支えます。


🐱 猫ニュース — 2026.06.23

本日 2件

▲ トップに戻る

1. 🏥 医療・疾病・予防

犬由来の遺伝子を取り込んだ新型猫コロナ「FCoV-23」 キプロスで数万頭規模のFIP流行を引き起こす

📅 2026.05

近年、致死率の高い猫の病気・猫伝染性腹膜炎(FIP)をめぐり、これまで知られていなかった新型の猫コロナウイルス「FCoV-23」が注目を集めている。このウイルスは猫コロナウイルスと犬コロナウイルス(pCCoV)の遺伝子が組み換わって生まれた「ハイブリッド型」で、犬由来のRNAの大きな断片を取り込んでいることが確認された。こうした猫・犬間の組み換えウイルスが記録されたのは初めてとされる。2023年にはこのFCoV-23が地中海の島国キプロスの自由生活猫の集団に大流行し、FIP発症は1万頭から最大30万頭規模と推定された。2026年5月には、この流行を受けて猫の血清反応への理解を深める必要性を指摘する研究が発表され、英国でもキプロスから輸入された猫でFCoV-23によるFIPが確認されている。米モリス動物財団も2026年3月、FIP流行に関連する新たなコロナウイルス変異を調べる研究を含む4つの猫の健康研究への助成を発表した。

FIPはかつて「発症すればほぼ助からない病気」とされてきたが、近年は治療環境が大きく変わりつつある。コロラド州立大学の臨床試験では、経口抗ウイルス薬モルヌピラビルがFIPの猫の77%に有効だったと報告され、感染初期に経口抗ウイルス薬で治療することでFIP発症を予防できる可能性も示されている。一方で、FCoV-23のように感染力が高く影響の大きい新型ウイルスの出現は、多頭飼育施設や保護猫団体、海外からの輸入猫を扱う現場にとって新たな脅威となる。猫を新たに迎える際、特に多頭環境では、検疫期間を設け、便を介したウイルス共有を減らすトイレ管理や衛生管理を徹底したい。食欲不振、発熱、腹水・胸水によるお腹の張りや呼吸の変化、黄疸、神経症状などが見られたら、早期診断・早期治療が予後を大きく左右するため、速やかに動物病院を受診すること。

🔗 https://www.science.org/content/article/new-feline-coronavirus-blamed-thousands-cat-deaths-cyprus

🏷️ 医療・疾病・予防


2. 🥩 栄養・食事・サプリ

猫の肥満は「最も多い栄養障害」 2026年の総説が病態から予防までを整理 室内飼育は1歳までに肥満リスクを高める

📅 2026.06

学術誌Frontiers in Veterinary Scienceに掲載された2026年の総説論文が、飼い猫における過体重・肥満の決定要因、診断、病態生理、合併症、包括的な管理について最新知見を整理した。論文によると、過体重・肥満は飼い猫において最も多い栄養障害であり、世界的な健康課題となっている。その発症は単一の原因ではなく、遺伝的素因・年齢・性別・避妊去勢の有無といった内的要因と、環境や飼い主の行動といった外的要因が複雑に絡み合う多因子性のものとされる。肥満は慢性的な軽度の全身性炎症、内分泌の乱れ、インスリン抵抗性、高脂血症を特徴とし、糖尿病、整形外科的疾患、尿路疾患、皮膚疾患、呼吸器疾患、心筋症など多くの合併症を伴う。さらに関連研究では、室内に閉じ込められた短毛種の猫は早ければ1歳の時点で過体重・肥満になる確率が高まり、飼い主の認識や家庭のライフスタイルが過剰なエネルギー摂取を左右する決定的な役割を果たすことも示された。

肥満は「少し太っているだけ」と軽視されがちだが、実際には糖尿病や関節疾患、心臓病など深刻な病気の入り口になる。総説は、過剰な体重の早期発見と評価が治療・予防の鍵であり、減量は個別化した栄養管理を中心に、規則的な給餌スケジュールや運動量の増加といった行動面の修正と組み合わせるべきだと強調する。具体的には、フードのパッケージ表示を鵜呑みにせず体重とボディコンディションスコア(BCS)に基づいて給与量を決めること、だらだら食べを避けて食事回数を管理すること、知育トイやキャットタワーで運動を促すことが有効だ。室内飼育の猫ほど運動不足になりやすいため、若いうちからの体重管理が重要となる。減量は急激に行うと肝リピドーシスなどのリスクがあるため、必ず動物病院で目標体重と減量ペースを相談し、療法食の活用も含めて計画的に進めてほしい。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1797197/full

🏷️ 栄養・食事・サプリ


💡 今日のワンポイント

今日は猫の致死的な感染症FIPと、最も身近な栄養障害である肥満という、対照的な2つの話題をお届けしました。新型コロナFCoV-23のように新たな脅威が現れる一方で、FIPの治療法は着実に進歩しています。日々のケアでは、まず適正体重の維持が糖尿病や関節疾患など多くの病気の予防につながります。食欲・体重・行動の小さな変化を見逃さず、気になる点は早めに動物病院へ相談しましょう。


毎朝7時配信

コメントをどうぞ