🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.06.24
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.06.24
本日 4件
1. ⚠️ リコール・安全情報
米AllProvide、犬用「ジェントリー・クックド・チキンレシピ」をプラスチック混入の恐れで自主回収——全米通販向け約680kg、FDAが告知
📅 2026.05.11
ジョージア州のAllProvide Pet Foods社は、加熱調理タイプの犬用フード「AllProvide Holistic Pet Food Gently Cooked Chicken Recipe For Dogs(16オンス)」(UPC:859125005809)に硬質プラスチック片が混入している恐れがあるとして、約1,500ポンド(約680kg)を自主回収すると発表した。FDAは2026年5月11日にこの回収情報を公表している。対象は2026年2月23日〜5月1日に出荷された製品で、真空パックの冷凍・調理済みフードとして全米に通信販売で流通していた。異物の混入は社内点検で見つかったもので、現時点で健康被害の報告はない。
プラスチックなどの硬質異物は、犬がのどを詰まらせたり、口腔・消化管を傷つけたりするリスクがある。本製品は米国の直販チャネル中心で日本国内では一般流通していないとみられるが、個人輸入や越境ECで入手している場合は給与を中止し、購入元に連絡してほしい。冷凍の「ジェントリー・クックド(軽加熱)」フードは生食より安全性が高いとされる一方、製造工程由来の異物混入は加熱の有無に関わらず起こりうる。開封時に中身を目視し、いつもと違う臭い・色・硬い破片に気づいたら与えないことが基本的な自衛策になる。
2. 🏥 医療・疾病・予防
「うちの子の最期」を飼い主はどう受け止めているか——犬646頭の看取りデータが示す“終末期ケアの説明不足”、痛みと「老衰」の解像度を上げる必要
📅 2026.06.23
米国獣医師会誌(JAVMA)に、Dog Aging Project(犬の老化研究)の検証済み「終末期アンケート(EOLS)」を用いた大規模調査が報告された。2019年12月〜2021年3月に亡くなった646頭の飼い主回答を解析したもので、536頭が安楽死(平均13.0歳)、110頭が自然死(平均13.2歳)だった。安楽死の最も多い理由は「痛み・苦しみ」(536頭中260頭)で、次いで「QOL(生活の質)の低下」(133頭)、「予後不良」(105頭)。費用を最大の理由に挙げた人はゼロだった。飼い主が考える死因は多い順に「がん」(192頭)、「老衰」(190頭)、「臓器疾患」(144頭)で、がんでは脾臓・肝臓・リンパ節、血管肉腫・リンパ腫・骨肉腫が目立った。
注目すべきは「説明のギャップ」だ。646頭中95頭は獣医師が一切関与しないまま自宅で亡くなり、死の2週間前に受診した532頭のうち18%(96頭)が「予後の説明がなかった/理解できなかった」と回答している。飼い主は「老衰」という言葉を、実際には歩行困難・食欲低下・認知の変化・慢性疼痛など治療可能な問題の総称として使っていることも多い。研究チームは、終末期の話し合いを“最期の受診”ではなくシニア期の定期健診から始め、痛み・QOL・「老い」を具体的な観察項目(歩行、食欲、睡眠、交流、排泄、調子の良い日・悪い日)に落とし込んで共有することを勧める。気になる変化があれば、早めにかかりつけ獣医師と「これからどうなるか」を言葉にして確認しておきたい。
🔗 https://www.dvm360.com/view/survey-identifies-client-education-gaps-in-canine-end-of-life-care
3. 🏋️ トレーニング・行動科学
「よく眠れている犬」は心も健やか——睡眠時間と福祉スコアの関連を確認、保護犬・家庭犬・補助犬77頭のデータ解析
📅 2026.06.10
英国の研究チームが、動物福祉評価ツール「AWAG(Animal Welfare Assessment Grid)」のデータを用いて、犬の睡眠と福祉(ウェルフェア)の関係を解析した結果をDiscover Animals誌に報告した。保護施設・一般家庭・補助犬という異なる環境で暮らす77頭を対象に、飼い主・管理者が報告した睡眠時間と総合的な福祉スコアを突き合わせたところ、睡眠時間が短い犬ほど福祉スコアが低い——とくに心理的な健康の面で悪化する——という有意な正の相関が見られた。睡眠は身体の回復だけでなく、情動の調整や認知機能の維持に欠かせない基盤と位置づけられる。
この結果は、「よく眠れているか」を犬の心身の状態を映す手がかりとして使えることを示している。落ち着いて眠れる静かな寝場所、生活リズムの安定、日中の適度な運動と刺激は、睡眠の質を通じて犬のメンタルヘルスを支える可能性がある。とくに保護施設のように騒がしくストレスの多い環境では、休息できる空間づくりが福祉改善の実践的な一手になりうる。夜間に何度も起きる、日中に過剰に寝る、落ち着きなく徘徊するといった睡眠の乱れが続く場合は、痛みや不安、認知機能の低下が隠れていることもあるため、獣医師に相談するとよい。
🔗 https://link.springer.com/article/10.1007/s44338-026-00191-1
4. 🐕 犬学
犬の「鼻」も歳をとる——ただし衰え方は条件しだい、嗅覚作業犬の経験が老化をやわらげる可能性(5歳以上65頭の検証)
📅 2026.06.05
加齢が犬の嗅覚能力にどう影響するかを、老化研究の専門誌GeroScienceに報告された研究が定量的に検証した。研究チームは、犬が自然にニオイを探す行動を測る「ナチュラル・ディテクション・タスク(NDT)」を改良し、5歳以上の犬65頭を対象に嗅覚パフォーマンスを評価。その結果、加齢に伴って嗅覚成績の低下が確かに見られたものの、それは「特定の条件下」に限られ、しかもトレーニングのレベルによって影響の出方が違うことが分かった。つまり「歳をとれば一律に鼻が利かなくなる」のではなく、課題の難易度や日頃の嗅覚経験によって衰えの現れ方が変わるということだ。
嗅覚は犬が世界を認識する最大の感覚であり、その加齢変化を客観的に測る手法が整いつつあることの意義は大きい。探知犬・捜索救助犬などの作業犬では、引退時期や再訓練の判断材料になりうるし、家庭犬でもノーズワーク(嗅覚遊び)のような嗅覚を使う活動が、シニア期の認知・感覚機能の維持に役立つ可能性を示唆する。愛犬が高齢になっても、おやつ探しやニオイ当て遊びで鼻を使う機会を意識的に作ってあげることは、心身の良い刺激になるだろう。嗅覚の急な低下が気になる場合は鼻腔疾患や神経系の問題が隠れていることもあるため、獣医師の診察を受けてほしい。
🔗 https://link.springer.com/article/10.1007/s11357-025-01905-1
💡 今日のワンポイント
シニア期の犬とのつきあい方がテーマの一日でした。終末期ケアの調査が教えてくれるのは、「老衰」という言葉でぼかさず、痛み・食欲・歩行・睡眠といった具体的なサインを早めに獣医師と共有することの大切さ。睡眠や嗅覚の研究も、日々の小さな変化が愛犬の心身を映す鏡であることを示しています。元気なうちから「調子の良い日・悪い日」を記録しておくと、いざという時の判断に役立ちます。
🐱 猫ニュース — 2026.06.24
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
治療法がなかった「猫の特発性膀胱炎(FIC)」に低線量放射線という光——オス猫15頭の多くが再発ゼロ、NC州立大が治療提供を開始
📅 2026.06.15
猫の下部尿路疾患(FLUTD)の大半を占める「特発性膀胱炎(FIC)」に対し、低線量放射線療法が高い効果を示したとする研究が、米国獣医内科学会誌(JVIM, 2026年)に報告された。FICは原因がはっきりせず、環境ストレスが主因とされる慢性疾患で、とくにオス猫では尿道閉塞を繰り返して排尿困難に陥りやすい。有効な治療法がなく、苦痛を止めるために安楽死を選ばざるを得ないケースも約20%にのぼるという、深刻な病気だ。NC州立大学のAllison Kendall博士とMichael Nolan博士らのチームは、関節炎などの炎症性疾患に低線量放射線が効くことに着目し、麻酔・鎮静下で膀胱に1回の低線量照射を行う方法を15頭のオス猫で試した。
結果は驚くべきもので、解析中の最後の1頭を除く全頭で症状が改善し、その多くはその後一度も膀胱炎を再発しなかった。唯一の既存治療である内服薬は、投薬自体が猫と飼い主の双方にストレスを与えるため、1回で済む放射線治療は負担も少なく、再発を繰り返して通院・処置を続けるより費用面でも有利になりうるという。NC州立大はこの結果を受けて実際の治療提供を開始し、メス猫を対象とした新たな研究も進めている。愛猫が頻繁に排尿姿勢をとる、トイレ以外で粗相する、血尿が出る、まったく尿が出ない(緊急事態)といったサインに気づいたら、すぐに獣医師を受診してほしい。
🔗 https://academic.oup.com/jvim/article/40/1/aalaf029/8429736
2. 🐱 猫学
猫の脳は「人間と同じように」歳をとる——アミロイドβやタウの蓄積がアルツハイマー病と酷似、ペット猫が“健康な老い”研究の自然なモデルに
📅 2026.06.22
猫の脳の老化が、人間の脳の老化ときわめてよく似ていることを示す研究が報告され、phys.orgなどが2026年6月に伝えた。研究チームは「Translating Time」という枠組みを使い、猫と人間(さらに他の動物種)のライフスパンにわたる膨大なデータ——獣医カルテ、血液中の老化バイオマーカー、神経病理——を解析。猫と人の「対応する年齢」を割り出し、猫が人間でいう80代相当まで生きうることを示した。脳の変化も人間とそっくりで、加齢とともに脳の体積が減り、大脳皮質が薄くなり、脳のしわ(溝)が広がり、脳室が拡大していた。
さらに注目すべきは、年老いた猫の脳に、アミロイドβの細胞内外への沈着や、過剰にリン酸化されたタウタンパクの凝集が見られた点だ。これはヒトのアルツハイマー病で見られる病変と酷似している。研究者は、頭数が多く寿命も比較的長いペット猫が、人間の「健康な脳の老化」や認知症を研究するための自然なモデルになりうると指摘する。これは猫の認知機能不全症候群(いわゆる猫の認知症)の理解と治療にもつながる可能性がある。シニア猫が夜鳴きする、トイレの場所を間違える、名前を呼んでも反応が鈍い、徘徊するといった変化は「ただの老化」ではなく対処できる問題のこともあるため、気になったら獣医師に相談を。
🔗 https://phys.org/news/2026-06-cats-age-humans-brains-reveal.html
💡 今日のワンポイント
今日は猫の「泌尿器」と「脳」の話題でした。FICも認知機能の変化も、初期サインは飼い主の観察にかかっています。トイレの回数・量・姿勢、夜鳴きや反応の変化など、「いつもと違う」を早めにキャッチして獣医師に伝えることが、つらい病気を見逃さない一番の近道です。
毎朝7時配信

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