🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.07.05
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.07.05
本日 4件
1. ⚠️ リコール・安全情報
【リコール】米マース、「ペディグリー 高たんぱくチキン&ダック」缶詰ウェットフード2ロットを金属・プラスチック片混入の恐れで自主回収
📅 2026.07.02
マース ペットケア(Mars Petcare US)は2026年7月2日、犬用ウェットフード「PEDIGREE Can High Protein Chopped Chicken & Duck Flavor(13.2オンス)」の2ロット(ロットコード 613C3KKCFC / 613C1KKCFC)を自主回収すると発表した。硬く鋭利な金属片とプラスチックが混入している可能性があり、誤食すると窒息や口腔・消化管の裂傷、腸閉塞につながる恐れがある。今回は不正な流通経路を通じて異物が混入した可能性が指摘されている特定ロットが対象となっている。
該当ロットを持っている場合は与えるのをやめ、購入店またはPEDIGREEの相談窓口(1-800-525-5273)に連絡して交換対応を受けること。日本国内には同一製品の正規流通は確認されていないが、輸入・並行輸入品を含めロット番号を必ず確認したい。異物混入は原因製品を口にしていなくても不安の種になるため、フードを与える前に外観・匂い・食感の異常がないかを習慣的にチェックし、少しでも異常があれば獣医師に相談を。
2. 🏥 医療・疾病・予防
犬のアトピー性皮膚炎に新しい抗体注射薬「ベフレナ(tirnovetmab)」——6〜8週に1回、あらゆる年齢の犬に、米国で本格展開
📅 2026.05.18
エランコ(Elanco)は、犬のアレルギー性・アトピー性皮膚炎を対象とする新しい抗IL-31モノクローナル抗体注射薬「Befrena(tirnovetmab)」について、2025年12月末に米農務省(USDA)の承認を取得し、2026年5月に米国で段階的な発売を開始した。IL-31は犬のかゆみ(掻痒)を引き起こす主要な情報伝達物質で、これを狙い撃ちする抗体製剤だ。投与間隔は6〜8週に1回とされ、競合薬(4〜8週ごと)より長く、年齢を問わず使える点が特徴とされる。エランコにとっては経口JAK阻害薬Zenrelia(ilunocitinib)に続く、18か月足らずで2つ目の皮膚科領域の承認となる。
アトピー性皮膚炎は犬で非常に多い慢性疾患で、掻き壊しによる二次感染やQOL低下を招く。抗体医薬は副作用の少ない標的治療として、長期のかゆみコントロールと寛解の可能性を広げると期待される。ただし製品ごとに適応や投与間隔、価格が異なり、既存のアポキル・サイトポイントやステロイド、シャンプー療法との使い分けが重要になる。日本での入手可否は今後の動向次第のため、慢性的なかゆみに悩む場合はまずかかりつけの獣医師(できれば皮膚科に詳しい獣医師)に相談してほしい。
🔗 https://www.dvm360.com/view/usda-approves-new-anti-il31-monoclonal-antibody-injection
3. 🏥 医療・疾病・予防
「開胸せず心臓の弁を修復」——英RVCが犬の変性性僧帽弁疾患に経カテーテル僧帽弁縁形成術(TEER)を世界で初めて“3本柱”として提供開始
📅 2026.06
英国王立獣医大学(RVC)のクイーンマザー動物病院(QMHA)は2026年、犬の変性性僧帽弁疾患(DMVD、僧帽弁粘液腫様変性症)に対する低侵襲の心臓手術「経カテーテル僧帽弁エッジトゥエッジ修復術(TEER)」の提供を開始したと発表した。TEERは開胸せず、カテーテルで「V-Clamp」という専用デバイスを心臓に送り込み、X線透視と心エコーのガイド下で漏れている僧帽弁の弁尖をクリップで挟んで接合する治療だ。RVCによれば、TEER・開心術・内科治療の3つすべてをDMVD向けに提供できる施設は世界で初めてだという。
僧帽弁疾患は小型犬に非常に多い後天性心疾患で、進行すると僧帽弁閉鎖不全から鬱血性心不全に至る。従来は内科的なコントロールが中心だったが、TEERは拍動する心臓のまま弁の逆流を減らせるため、術後の回復が早く、心臓の薬を減らせる可能性も報告されている。まだ限られた専門施設で始まったばかりの高度医療であり、適応やリスクは個々の症例で慎重な評価が必要だ。愛犬に心雑音を指摘されたら、まずは循環器に詳しい獣医師で心エコー検査を受け、病期に応じた選択肢を相談してほしい。
4. 🏥 医療・疾病・予防
犬の認知症(CCDS)に世界初の国際診断ガイドライン——7歳から定期チェック、10歳で半年ごとの認知スケールを推奨(JAVMA)
📅 2026.01.05
犬の認知機能不全症候群(CCDS、いわゆる「犬の認知症」)について、国際的な専門家ワーキンググループが標準化された診断・モニタリングのガイドラインを公表した(JAVMA、2025年12月オンライン公開)。CCDSはヒトのアルツハイマー病に似た、加齢に伴う慢性・進行性の神経変性症候群で、見当識障害・社会的交流の変化・睡眠障害・粗相・学習と記憶の低下・活動性の変化・不安(頭文字でDISHAA)といった行動変化が特徴だ。ガイドラインは重症度を軽度〜重度の3段階に分け、問診と身体・神経学的検査を軸にしたレベル1診断、脳MRIで皮質萎縮を確認するレベル2診断という2段階の枠組みを提案している。
15〜16歳の犬の約7割に認知機能の低下がみられるとされ、高齢化する犬にとって切実な問題だ。ワーキンググループは、7歳頃から日常的なシニア犬アンケートで変化を拾い始め、行動異常が報告されたら詳細なCCDSスケールで、10歳以降はすべての犬で半年ごとにスケール評価を行うことを勧めている。「診断の共通言語」が整うことで、治療法の開発も進みやすくなる。愛犬に夜鳴き・徘徊・トイレの失敗・呼びかけへの反応低下などがみられたら、加齢のせいと片付けず、痛みや感覚器の衰えといった他の病気との鑑別も含めて早めに獣医師へ相談を。
💡 今日のワンポイント
シニア犬の変化を「年のせい」で片付けないこと。皮膚のかゆみも、心臓の雑音も、夜鳴きや徘徊も、早めに気づいて記録し、獣医師に伝えることが最善の一歩になります。
🐱 猫ニュース — 2026.07.05
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
猫の関節炎の痛みに使う抗体注射「ソレンシア(フルネベトマブ)」、実臨床3万件超を解析——多くは安全だが皮膚の有害事象に注意(JVIM)
📅 2026.01
猫の変形性関節症(OA)の痛みをやわらげる月1回の抗体注射「Solensia(frunevetmab)」について、米FDAの動物医薬品有害事象データベースを用いた実臨床の安全性解析がJVIM(2026年1月)に発表された。フルネベトマブは、痛みの伝達に関わる神経成長因子(NGF)を標的とする“猫化”モノクローナル抗体だ。解析では33,378件の猫の有害事象報告のうち5,248件がフルネベトマブに関するもので、最も多く報告されたのはかゆみ(掻痒)や皮膚炎、脱毛、皮膚の潰瘍・病変など、皮膚に関連する事象だった。効果の面では、3か月間の月1回投与で約77%の飼い主が痛みの改善を実感したと報告されている。
変形性関節症は中〜高齢の猫でとても多いが、痛みのサインが分かりにくく見逃されがちだ。抗NGF抗体は非ステロイド性鎮痛薬(NSAIDs)が使いにくい腎臓の弱い猫にも選択肢になり得るが、今回のように皮膚のトラブルが一定数報告されている点は知っておきたい。市販後の大規模データは、まれな副作用を拾い上げるうえで重要な情報源になる。愛猫が動きたがらない、ジャンプをためらう、毛づくろいが減った、触ると嫌がる、といった変化があれば関節の痛みを疑い、投薬中に皮膚の異常が出た場合は早めに獣医師へ相談を。
🔗 https://academic.oup.com/jvim/article/40/1/aalag003/8472806
2. 🏥 医療・疾病・予防
猫に最も多い心臓病「肥大型心筋症(HCM)」治療の最前線——遅延放出ラパマイシン「Felycin-CA1」が無症候期に条件付き承認、大規模試験「HALT HCM」も進行中
📅 2025.12.09
猫の心臓病で最も多い肥大型心筋症(HCM)は、7匹に1匹(約14%)が罹患するとされ、左心室の壁が厚くなって拡張機能が損なわれる病気だ。専門家によるレビュー(dvm360、2025年12月)は、診断・病期分類・治療の最新像を整理している。診断は心エコーが基準で、心筋バイオマーカーNTproBNPや聴診での奔馬調(ギャロップ音)がスクリーニングの手がかりになる。メインクーンやラグドールでは既知のMYBPC3遺伝子変異の検査も推奨される。長年、猫のHCMには有効な治療が乏しかったが、遅延放出型ラパマイシン製剤「Felycin-CA1」が無症候性HCMの左室肥大の管理に条件付き承認され、注目を集めている。
HCMは無症状のまま進行し、ある日突然、鬱血性心不全や動脈血栓塞栓症(後ろ足の急な麻痺)、突然死を招くことがある。ラパマイシンはパイロット試験で心室肥大を抑えたと報告され、現在は大規模多施設試験「HALT HCM」で本格的な検証が進む。サルコメア収縮阻害薬(マバカムテンなど)もヒトで有望で、猫での応用が期待されている。愛猫に心雑音や失神、呼吸が速い・苦しそうといったサインがあれば、放置せず心エコーのできる病院へ。無症状でも、好発品種では定期的な心臓チェックが早期発見の鍵になる。
💡 今日のワンポイント
猫は痛みも心臓の不調も“隠す”名人です。動きや呼吸、毛づくろいの小さな変化を見逃さず、シニア期には定期健診で心臓と関節をチェックしましょう。
毎朝7時配信

コメントをどうぞ