🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.07.08

🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.07.08

犬猫の腫瘍・がん関連ニュース&論文 計5件


🎗️ 腫瘍・がん関連ニュース — 2026.07.08

本日 5件


1. 🎗️ 医療・疾病・予防

犬と猫の「がん診療ガイドライン」をAAHAが約10年ぶりに全面改訂——一次診療の現場向けに、免疫療法・定位放射線・緩和ケアまで網羅(2026年版)

📅 2026.01

米国動物病院協会(AAHA)が、犬と猫のがん診療ガイドラインを約10年ぶりに全面改訂した2026年版を公開した。かかりつけ(一次診療)の獣医チームが、がんを早期に見つけ、正確に病期分類(ステージング)し、生活の質(QOL)を守りながら治療・管理できるよう、実践的な指針にまとめられている。今回の改訂では「免疫療法」が新しい治療の柱として加わり、麻酔の回数を減らせる定位放射線治療(SRS/SRT)が特に猫で有用とされたほか、獣医テクニシャンを「腫瘍診療の担い手」として活用する体制や、遠隔コンサルテーションの活用も盛り込まれた。新しい抗がん薬について、FDA承認やUSDAライセンスの状況・効果・費用・リスクを正しく理解して使うことの重要性も強調されている。

このガイドラインは、がんが疑われたときにどんな検査・治療の選択肢があるのか、飼い主が主治医と話し合う際の共通の土台になる。とくに緩和ケア・疼痛管理・栄養サポート・終末期ケアといった「治すこと以外の支え」にも重点が置かれているのが特徴だ。がんは犬猫でも高齢化とともに増える身近な病気であり、専門施設でなくても質の高いケアを受けられる仕組みづくりが進んでいる。愛犬・愛猫にしこりや体調の変化が見られたら、早めにかかりつけ獣医師に相談することが何より大切だ。

🔗 https://www.aaha.org/resources/2026-aaha-oncology-guidelines-for-dogs-and-cats/

🎗️ 医療・疾病・予防


2. 💊 医療・疾病・予防

犬のリンパ腫に初の「家で飲ませる抗がん薬」——米FDAが「ラベルディア(ベルジネクサー)」を本承認(2026年6月)

📅 2026.06

米FDAは2026年6月、犬のリンパ腫治療薬「ラベルディア-CA1(有効成分ベルジネクサー錠)」を条件付き承認から本承認(フル承認)に格上げしたと発表した。犬のリンパ腫で初めての「自宅で飲ませられる経口抗がん薬」であり、点滴中心だったこれまでの治療に新しい選択肢が加わる。ベルジネクサーは「XPO1(核外輸送タンパク)阻害薬」で、がん細胞が生き延びるために核の外へ運び出している“がん抑制タンパク”を核内に閉じ込め、がん細胞を自死へ導く仕組みだ。臨床試験では、無治療の対照に比べて病気の進行までの期間が有意に延び(37日 vs 23日、p=0.011)、通常は週2回・72時間以上あけて食事と一緒に投与する。開発はAnivive Lifesciences社、米国での販売はDechra社が担う。

点滴のために毎週通院する負担が大きいリンパ腫治療において、自宅で飲ませられる薬は、通院がむずかしい犬や高齢の飼い主にとって大きな助けになりうる。ただし抗がん薬であることに変わりはなく、取り扱い(手袋の着用や排泄物の処理など)や副作用の観察には注意が必要だ。すべてのリンパ腫に単独で最適というわけではなく、従来のCHOP化学療法などとどう使い分けるかは、病型・進行度・費用・生活スタイルをふまえて主治医と相談することになる。愛犬に「あごの下や体表のリンパ節の腫れ」に気づいたら、早めに受診してほしい。

🔗 https://www.fda.gov/animal-veterinary/cvm-updates/fda-grants-full-approval-first-oral-treatment-lymphoma-dogs

💊 医療・疾病・予防


3. 💉 研究・科学

犬の「がんワクチン」が完全退縮例を続々——EGFR/HER2を狙うイェール大の免疫療法、600頭超で治験、USDA承認申請へ

📅 2026

イェール大学のMark Mamula博士らが開発する犬の「がんワクチン(ネオアンチゲン免疫療法)」が、複数の犬で腫瘍の完全退縮を示すなど有望な成績を上げている。このワクチンは、骨肉腫・血管肉腫・乳腺がんなど攻撃性の高い犬のがんで過剰に現れる2つのタンパク質「EGFR」と「HER2」を標的に、犬自身の免疫にがんを認識・攻撃させる仕組みだ。2025年末までに600頭前後の犬に投与され、副反応は注射部位の炎症が約2割にみられた程度で、食欲や元気の低下は報告されていないという。研究チームは2026年中にUSDA(米農務省)へのライセンス申請を進める見込みで、実用化に一歩ずつ近づいている。

がんワクチンは、手術・放射線・化学療法に続く「第4の治療」として期待される免疫療法の一つで、副作用が比較的少ないのが利点だ。犬で得られた成果は、同じEGFR/HER2を標的とするヒトのがん治療にも通じる「比較腫瘍学」の好例でもある。ただし現段階では治験中であり、どのがん種・どの進行度に最も効くのか、効果の持続はどうかなど、まだ検証すべき点も多い。標準治療に代わるものではなく、あくまで選択肢の一つとして、主治医や腫瘍専門医と相談しながら検討する段階だ。

🔗 https://www.ccralliance.org/post/egfr-her2-yale-vaccine-update

💉 研究・科学


4. 🧬 研究・科学

犬のB細胞リンパ腫に「CAR-T細胞療法」——ミネソタ大・ミズーリ大が臨床試験、ヒトで実績の“免疫細胞改造”を犬へ

📅 2026.02

ヒトの難治性リンパ腫で高い治療効果を上げている「CAR-T細胞療法」を、犬のCD20陽性B細胞リンパ腫に応用する臨床試験が、米ミネソタ大学とミズーリ大学で進んでいる(2026年2月時点で患者募集中)。CAR-T療法は、患者自身のT細胞を遺伝子改変して「がんを狙い撃つ受容体」を持たせ、体に戻してがんを攻撃させる治療法だ。犬のB細胞リンパ腫はヒトの非ホジキンリンパ腫とよく似ており、犬で得られる知見はヒトの治療開発にも役立つと期待されている。ミネソタ大はリンパ節内に直接CAR-T製剤を注入する安全性試験、ミズーリ大はリンパ球を減らす前処置と異種CAR-T細胞を組み合わせる試験に取り組んでいる。

犬のリンパ腫の標準治療であるCHOP化学療法は、約5カ月間ほぼ毎週の通院が必要で費用も7,000〜12,000ドルに上り、8〜9割の犬が寛解に入るものの多くは9〜12カ月で再発する。研究者はCAR-T療法によって、より費用対効果が高く、効果の長続きする治療をめざしている。ただしCAR-T療法はまだ研究段階で、安全性や有効性、コストの検証はこれからだ。愛犬がリンパ腫と診断された場合、こうした先進的治験の情報を含め、腫瘍専門医と治療の選択肢をよく相談することをおすすめする。

🔗 https://vetmed.umn.edu/departments/centers-and-programs/clinical-investigation-center/current-clinical-trials/car-t-cell

🧬 研究・科学


5. 🐱 医療・疾病・予防

治りにくい「猫の口のがん(口腔扁平上皮癌)」に新戦略——フロリダ大が“RNAナノ粒子ワクチン”の臨床試験を開始

📅 2026

米フロリダ大学獣医学部が、猫の口腔扁平上皮癌(FOSCC)に対する新しい「RNAナノ粒子ワクチン」の開発をめざす臨床試験で、対象となる猫を募集していると発表した。FOSCCは猫の口の中にできるがんの中で最も多く、進行が速く周囲に浸潤・転移しやすい難治性のがんで、従来の手術・放射線・化学療法では反応が乏しく、生存期間の中央値は2カ月未満とされることも多い。今回の試験は、猫自身の免疫にがんを攻撃させるRNAワクチンという新しい免疫療法のアプローチで、予後の悪いこのがんに新たな治療の道を開くことを目的としている。

猫の口腔がんは、口臭・よだれ・食べにくさ・口を触られるのを嫌がるといった症状で気づかれることが多いが、見つかった時にはすでに進行しているケースが少なくない。だからこそ、早期発見と、こうした新しい治療法の開発が重要になる。RNAワクチンはヒトの医療でも急速に発展している分野で、猫のがん治療にも応用が広がりつつある。愛猫の口まわりの異変に気づいたら、できるだけ早く動物病院で診てもらうことが、選択肢を広げる第一歩だ。

🔗 https://research.vetmed.ufl.edu/feline-rna-nanoparticle-vaccine-against-oral-squamous-cell-carcinoma/

🐱 医療・疾病・予防


🎗️ 犬猫腫瘍ニュース | all-i-need-are-dogs.blog

コメントをどうぞ