🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.07.10
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.07.10
本日 4件
1. 🏥 医療・疾病・予防
アレルギー性皮膚炎のかゆみに新薬 ― メルクの第2世代JAK阻害薬「NUMELVI(アチンビシチニブ)」が米FDA承認
📅 2026.02.20
犬の慢性的なかゆみに対する治療薬に新しい選択肢が加わった。メルク・アニマルヘルスの「NUMELVI(一般名アチンビシチニブ)」が2026年、米FDAに承認された。これはアレルギー性皮膚炎にともなうそう痒(かゆみ)のコントロールを目的とした「第2世代ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬」として初めて認可された経口薬で、生後6カ月以上の犬に使える。従来のオクラシチニブ(アポキル)などと同じJAK阻害という作用機序ながら、標的とする分子選択性を高めることで、より的を絞ってかゆみのシグナルを抑えることをねらった薬剤だ。
アトピー性皮膚炎は犬に非常に多い慢性疾患で、掻き壊しによる二次感染や生活の質(QOL)低下を招く。かゆみを速やかに抑える内服薬は飼い主にとって心強い一方、免疫を調整する薬であるため、感染症や既往症のある犬では使用可否を慎重に判断する必要がある。新薬だからと自己判断で切り替えるのではなく、今の治療で十分な効果が出ているか、副作用の懸念はないかを含め、必ずかかりつけの獣医師と相談したうえで検討してほしい。
2. 🏥 医療・疾病・予防
「治療しても7頭に1頭が死亡」――夏の熱中症、最大の引き金は暑い車ではなく“運動”
📅 2026.07.09
本格的な夏を迎え、獣医師が犬の熱中症に強く警鐘を鳴らしている。ある大規模調査では、熱中症で治療を受けた犬の約7頭に1頭(およそ14%)が命を落としたと報告された。体温が約41℃(106°F)を超えると脳や臓器に不可逆的なダメージが生じるおそれがあり、症状の進行はきわめて速い。そして意外にも、最大の引き金は「暑い車内への放置」ではなく、散歩・遊び・ランニングといった暑い時間帯の“運動”で、英国の研究では熱中症の約74%が運動に関連していたとされる。
つまり、涼しいはずと油断しがちな朝夕の散歩でも、気温と湿度が高ければ発症しうるということだ。飼い主にできる対策は明確で、暑い時間帯の運動を避け、涼しい時間に短めに切り替える、こまめに水を与える、鼻ぺちゃ(短頭種)や肥満・高齢の犬は特に無理をさせないこと。ハアハアが止まらない、ふらつく、よだれが増える、ぐったりするなどのサインが出たら、体を濡らして冷やしながら一刻も早く動物病院へ。少しでも様子がおかしければ、迷わず獣医師に連絡してほしい。
3. 🥩 栄養・食事・サプリ
太った犬の「代謝の乱れ」は食事で戻せる ― 高たんぱく・高繊維・低カロリー食で150日、数値が改善
📅 2026.05.15
肥満は見た目の問題にとどまらず、血液や尿の代謝プロファイルに幅広い異常をもたらす。2026年に報告された研究では、標準体重・過体重・肥満の犬を比較し、過体重・肥満の犬に「高たんぱく・高繊維・低エネルギー」の減量プログラムを150日間実施した。その結果、体重が落ちるだけでなく、肥満にともなって乱れていた代謝・尿の指標が正常方向へと戻っていくことが確認された。単にやせるのではなく、体の内側の状態そのものが改善しうることを示した点が意義深い。
一方で研究者が繰り返し強調するのは「飼い主のコンプライアンス(指示の遵守)」が成否を分けるという事実だ。減量食は、筋肉(除脂肪体重)を保ちながら脂肪を落とすよう設計されているため、おやつの与えすぎや自己流の量調整は効果を損なう。愛犬がぽっちゃりしてきたと感じたら、フードを闇雲に減らすのではなく、体重・体型(ボディコンディションスコア)の評価と適切な減量食の選択について、獣医師に相談して計画的に進めるのが近道だ。
🔗 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0034528826002171
4. 🏋️ トレーニング・行動科学
犬の「学習の伸びしろ」は犬種グループで違う? ― 手にタッチする課題で認知を比較(Animal Cognition 2026)
📅 2026.06.10
「賢さ」に犬種差はあるのか。2026年にAnimal Cognition誌で報告された研究は、犬に「人の手にタッチする」という単純な学習課題を繰り返し与え、犬種のグループ(クレード)ごとに成績の変化を比較した。全体としてはセッションを重ねても学習成績の変化は限定的で、統計的に有意な改善が見られたのは、ルールが途中で逆転する「リバーサル学習」の1回目から2回目にかけてのみだった。つまり、単純な反復だけでは短期間に大きく“伸びる”とは限らず、柔軟に切り替える力の方が経験で変化しやすい可能性が示された。
この結果は、愛犬の物覚えが早い・遅いを犬種のイメージだけで決めつけないことの大切さを示している。同じ課題でも、個体差や課題の性質によって伸び方は大きく変わる。家庭でのしつけでは、うまくいかないときに「この犬種だから」とあきらめるより、教え方や課題の難易度を調整し、できたら即ほめる小さな成功体験を積み重ねることが、結局は近道になる。
🔗 https://link.springer.com/article/10.1007/s10071-026-02044-6
💡 今日のワンポイント
夏本番。熱中症は「涼しいはずの朝夕の散歩」でも起こり得ます。運動は暑さを避けて短めに、水はこまめに。ハアハアが止まらない・ふらつくなどのサインは緊急事態です。
🐱 猫ニュース — 2026.07.10
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
猫伝染性腹膜炎(FIP)は「治る病気」へ ― 欧州ABCDが2026年治療指針を改訂、経口の抗ウイルス薬で治癒率9割超
📅 2026.04.15
かつて「発症すればほぼ助からない」とされた猫伝染性腹膜炎(FIP)の常識が、大きく塗り替わりつつある。欧州の猫疾病専門家組織ABCD(European Advisory Board on Cat Diseases)は2026年に治療ガイドラインを改訂し、抗ウイルス薬による治療でFIPは「致死的」から「治癒しうる」病気になったと明記した。標準治療は経口のGS-441524を42日間投与する方法で、複数の研究で生存率90%超が報告されている。指針にはレムデシビルやモルヌピラビルといった選択肢も盛り込まれ、猫の状態に応じて経口を基本としつつ治療を組み立てる方向が示された。
FIPはこれまで多くの飼い主と獣医師を絶望させてきた病気だけに、治療体系が整いつつある意義は大きい。一方で、ウェットタイプや神経症状をともなう例では成功率がやや下がることも報告されており、早期の診断と適切な投薬管理が重要になる。子猫や多頭飼育の家庭で食欲不振・発熱・お腹の膨らみ・元気消失などが続く場合は、FIPの可能性も含めて早めに動物病院で相談してほしい。治療薬の入手・使用は必ず獣医師の指導のもとで行うこと。
🔗 https://www.avma.org/news/new-fip-guidelines-highlight-available-antivirals-shorter-treatment-course
2. 🧬 研究・科学
高齢猫の「病気の重なり」を7年間追跡 ― 加齢とともに増える多疾患と痛み、CPAWS研究が明らかに
📅 2026.06.20
猫は不調を隠す動物だからこそ、加齢にともなう変化を早くつかむことが長生きの鍵になる。2026年にFrontiers誌で報告された「Cat Prospective Ageing and Welfare Study(CPAWS)」は、加齢する猫を7年にわたって前向きに追跡し、罹患(りかん)・多疾患(複数の病気を同時に抱える状態)・死亡のパターンを解析した大規模研究だ。その結果、猫は腎機能の低下や心臓病、慢性炎症、代謝の衰えを、はっきりした症状が出るより何年も前から少しずつ抱え始めることが浮かび上がった。とくに15歳以上になると、虚弱(フレイル)や痛みが有意に増えることも示された。
この知見は、「元気そうだから大丈夫」という見た目の判断がいかに危ういかを物語っている。中高齢(7歳以上)に入ったら、症状がなくても定期的な血液・尿検査や血圧測定で“隠れた変化”を拾い上げることが、進行を遅らせる最大のチャンスになる。愛猫がシニア期に差しかかったら、健康診断の頻度や項目についてかかりつけの獣医師と相談し、痛みのサイン(動きの減少・毛づくろいの変化・食欲低下など)を見逃さないようにしたい。
🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1813450/full
💡 今日のワンポイント
猫は痛みや不調を隠す名人です。シニア期(7歳〜)に入ったら、見た目が元気でも定期健診で“隠れた変化”を早めにチェックしましょう。
毎朝7時配信

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