🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.07.11

🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.07.11

犬猫の腫瘍・がん関連ニュース&論文 計6件


🎗️ 腫瘍・がん関連ニュース — 2026.07.11

本日 6件


1. 🧬 研究・科学

パデュー大、犬の肝臓がんに「熱を使わない焼灼」——高周波不可逆エレクトロポレーション(H-FIRE)で腫瘍を壊し免疫も動かす

📅 2026

米パデュー大の犬がん研究センター(WCORC)は、犬の肝臓がんに対して「高周波不可逆エレクトロポレーション(H-FIRE)」の安全性と免疫への効果を調べる臨床試験を進めている。H-FIREは画像ガイド下で高周波の電気パルスを流し、熱ではなくがん細胞の細胞膜を壊して死滅させる非熱的アブレーション。周囲の血管や胆管など重要な構造を傷めにくいのが利点で、腫瘍が壊れる過程で局所・全身の抗腫瘍免疫を呼び起こす可能性も期待される。

試験では、麻酔下で1回のH-FIRE治療を行い、5〜7日後に腫瘍を外科的に摘出して、安全性と免疫反応を評価する設計。手術が難しい位置の肝腫瘍にも応用できる可能性があり、「切らずに・焼かずに」治療する新しい選択肢として注目される。ヒトの肝細胞がんでも研究が進む技術で、犬と人の双方に橋渡しされる比較腫瘍学の好例だ。

🔗 https://vet.purdue.edu/wcorc/clinical-trials/emerging-canine-cancer.php

🧬 研究・科学


2. 🧬 研究・科学

犬の骨肉腫に「吸入するIL-15」——断脚+抗がん剤に免疫増強を上乗せ、NCI主導の第2相(COTC030)

📅 2025.10

米国立がん研究所(NCI)の比較腫瘍学プログラム主導の第2相試験(COTC030)が、犬の四肢骨肉腫に「吸入型の遺伝子組換えヒトIL-15(インターロイキン15)」を用いた。標準治療である断脚+補助化学療法に、免疫を活性化するIL-15を吸入で加える狙い。以前の研究で、吸入IL-15が転移のある骨肉腫・メラノーマの犬で抗腫瘍反応と関連していたことを受けた発展研究だ。

腫瘍の遺伝子解析ではヒトと犬に共通する免疫シグネチャが再現され、末梢血の単一細胞解析では、無病期間が長い犬と短い犬でNK細胞・T細胞の遺伝子発現に有意差がみられた。骨肉腫は転移が予後を左右する難敵で、免疫の力で微小転移を叩くアプローチの手がかりになる。肺に薬を届ける「吸入」という投与経路のユニークさも見どころだ。

🔗 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC12589053/

🧬 研究・科学


3. 💉 医療・がん治療

犬の固形腫瘍に「二重の免疫チェックポイント阻害」——Vetigenics「Checkmate K9」、ウィスコンシン大で初症例に投与

📅 2026

ペットバイオ企業Vetigenicsは、犬の固形腫瘍に対し2種類の抗体を組み合わせる二重免疫チェックポイント阻害のパイロット臨床試験「Checkmate K9」を開始し、ウィスコンシン大で最初の犬に初回投与を行った。使うのは犬用に設計した抗CTLA-4抗体「VGS 001」と抗PD-1抗体「VGS 002」。ヒトのがんでは、この2剤併用が単剤より強い抗腫瘍効果を示し、進行メラノーマで5年生存率の向上が報告されている。

単剤ではすでに高い安全性と有望な治療反応が確認されており、今回は併用の安全性と初期の有効性をさまざまな固形腫瘍で評価する。7名の獣医腫瘍医が参加する多施設・オープンラベル試験で、主任研究者はイヌのがん治療の権威David Vail博士。「犬に使える武器を増やすと同時に、動物と人のがん研究の橋渡しになる」と意義を語る。手ごわい腫瘍に免疫の力で挑む次の一手として期待がかかる。

🔗 https://www.dvm360.com/view/first-dog-receives-combination-immunotherapy-in-new-cancer-trial

💉 医療・がん治療


4. 💊 医療・がん治療

猫の中〜大細胞型リンパ腫に「ロムスチン+プレドニゾロン」を一次治療に——28頭の後ろ向き解析(Animals)

📅 2026.03

猫のリンパ腫は最も多いがんの一つで、消化管型など中〜大細胞型は進行が速い。標準的なCHOP系の多剤併用は効果が高い一方、通院や副作用の負担が大きい。この研究(Animals, 2026年3月)は、中〜大細胞型リンパ腫の猫28頭に対し、経口の抗がん剤ロムスチン(CCNU)とプレドニゾロンを一次治療として用いた際の反応や生存を後ろ向きに調べたものだ。

複雑な多剤プロトコルに比べて投与が簡便で、通院負担や費用を抑えられる可能性があるのがロムスチン主体の利点だ。もちろん万能ではなく、奏効率や生存期間、骨髄抑制などの副作用を見極める必要があるが、「治療は受けさせたいが通院や強い化学療法は難しい」という猫と家族にとって、現実的な選択肢を検討する手がかりになる。猫のリンパ腫が疑われたら、病型(小細胞型か中〜大細胞型か)を確定させたうえで、生活スタイルに合った治療を獣医腫瘍科と相談したい。

🔗 https://www.mdpi.com/2076-2615/16/6/989

💊 医療・がん治療


5. 🧬 研究・科学

イリノイ大、犬の骨肉腫に「放射線+腫瘍内への免疫刺激(CpG-ODN)」を臨床試験

📅 2026

米イリノイ大の獣医教育病院の比較腫瘍学チームは、犬の骨肉腫に対し、放射線治療と「CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG-ODN)」という自然免疫を刺激する分子を腫瘍内に注射して組み合わせる新しい免疫療法を評価している。放射線でがん細胞を壊しつつ、CpG-ODNで免疫のスイッチを入れ、全身の抗腫瘍反応を引き出す狙いだ。

骨肉腫は痛みが強く、断脚が難しい症例や転移のケースで治療の選択肢が限られる。放射線+局所免疫刺激という「その場で免疫を教育する」アプローチは、緩和と延命の両立を目指す試みとして注目される。骨肉腫の犬は大型犬に多く、跛行や患部の腫れ・痛みが続く場合は早めの精査が大切。臨床試験は新しい治療に触れる機会にもなるため、選択肢の一つとして獣医腫瘍科に相談する価値がある。

🔗 https://cancer.illinois.edu/clinical-trial-aims-to-help-canines-with-osteosarcoma/

🧬 研究・科学


6. 💉 医療・がん治療

犬の鼻腔がんに「海洋由来の放射線増感剤」を併用——緩和放射線の効果を高める臨床試験

📅 2026

犬の鼻腔腫瘍は、くしゃみ・鼻血・鼻づまり・顔の変形などを起こし、外科では取り切りにくいため放射線治療が主体になる。米国の獣医がんセンターでは、緩和的な放射線治療に「海洋生物由来の天然物からつくった放射線増感剤(ラジオセンサイザー)」を組み合わせ、その効果と安全性を調べる臨床試験が行われている。増感剤はがん細胞の放射線への感受性を高め、同じ線量でより高い効果を狙うものだ。

鼻腔がんは進行すると生活の質を大きく損なうため、少ない回数の放射線で症状を和らげる緩和照射のニーズは高い。増感剤の併用でその効果を底上げできれば、通院回数や体への負担を抑えつつ症状コントロールを改善できる可能性がある。鼻血や慢性的な片側の鼻づまりが続く犬では、鼻腔腫瘍も念頭に画像検査を。放射線治療は専門施設が限られるため、早めの紹介・相談がカギになる。

🔗 https://www.ksvhc.org/services/clinical-trials/current-trials/evaluating-novel-investigational-product-dogs-nasal.html

💉 医療・がん治療


🎗️ 犬猫腫瘍ニュース | all-i-need-are-dogs.blog

コメントをどうぞ