🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.07.18
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.07.18
本日 4件
1. 🏥 医療・疾病・予防
「鼻ぺちゃ」で一番苦しいのはどの犬種?——ペキニーズと狆が最悪、14犬種900頭で見えた呼吸障害の実態
📅 2026.02.18
英ケンブリッジ大学のFrancesca Tomlinsonらは、短頭種(いわゆる鼻ぺちゃ犬)14犬種898頭を2021年9月から2024年4月まで前向きに調べ、短頭種閉塞性気道症候群(BOAS)の実態を明らかにした(PLOS ONE 2026年2月18日)。結果は衝撃的で、症状なく普通に呼吸できていた犬の割合はペキニーズでわずか11%、狆(ちん)でも17.4%にとどまり、フレンチブルドッグやパグと並ぶ深刻な水準だった。統計解析では、BOASと有意に関連する3因子として「肥満(ボディコンディションスコアが高い)」「鼻孔が狭い(鼻孔狭窄)」「顔がより極端に平ら(頭蓋顔面比が低い)」が特定された。
注目すべきは、3因子のうち「肥満」だけは飼い主が今日から変えられる要素だという点だ。極端な頭蓋形状や鼻孔の狭さは生まれつきだが、適正体重を保つだけでも呼吸の負担は確実に軽くできる。愛犬がいびきや荒い呼吸、運動をすぐ嫌がるといったサインを見せる場合はBOASの可能性があり、外科的な矯正が必要なこともある。短頭種を迎える際は「かわいさ」だけでなく呼吸のしやすさも重視し、気になる症状があれば早めに獣医師へ相談してほしい。
🔗 https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371%2Fjournal.pone.0340604
2. 🐕 犬学
犬種の「見た目」を生む遺伝子のコピー数——105犬種436頭のゲノムから、未知の重複が続々
📅 2026.05
犬種ごとに大きく異なる体格や毛質、顔つきの一部は、遺伝子が何コピーあるか(コピー数多型=CNV)で決まることが知られている。2026年に発表された全ゲノム解析は、105の現代犬種436頭を対象に、遺伝子をまたぐこれまで未報告の重複を多数発見した。犬の短い脚(ダックスフントやコーギー)を生むFGF4のように、たった1つの遺伝子コピーの増減が犬種特有の形態や生理を左右している可能性が示された。
犬は約1万5000年の家畜化の中で、人が望む姿へと極端に「品種改良」されてきた動物であり、その設計図を細部まで読み解く作業が今まさに進んでいる。こうした知見は単なる好奇心の充足にとどまらず、犬種ごとにかかりやすい病気の遺伝的背景を理解し、将来の健康管理や繁殖の指針づくりにつながる。愛犬の個性がどこから来るのかを、ゲノムの言葉で語れる日が近づいている。
🔗 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0888754326000650
3. 🏋️ トレーニング・行動科学
「ただいま!」の大騒ぎが逆効果——留守番の不安を減らす最大のコツは“淡々とした帰宅”
📅 2026.07
犬の分離不安(留守番中の不安・破壊行動)は、コロナ禍以降に相談件数が急増し、飼い主の実感と獣医師の診断のギャップも広がっている。長期追跡研究や再会行動の実験研究を総合すると、意外にも「帰宅時の飼い主のふるまい」が大きな分かれ道になることが分かってきた。留守中のイタズラや粗相を見つけて叱ったり、帰宅時に大げさに構ったりする飼い主の犬ほど不安が強まりやすく、逆に「静かで淡々とした帰宅」が最大の予防因子だったと報告されている。
背景には、飼い主の帰宅が犬にとって強力な「ごほうび」になっているという仕組みがある。出入りを大イベントにするほど、犬は留守番=ストレスの前触れと学習してしまう。対策はシンプルで、出発・帰宅を淡々と済ませ、落ち着いているときにこそ声をかける。それでも吠え続けたり破壊行動が止まらない場合は、単なる寂しさではなく治療が必要な不安症のこともあるため、獣医師や行動診療の専門家に相談を。
🔗 https://www.mdpi.com/2076-2615/10/7/1110
4. 🧬 研究・科学
犬は「笑顔」に引き寄せられる——オキシトシンが変える、人と犬の見つめ合い
📅 2026.02
「人と犬が見つめ合うと、双方でオキシトシン(愛情ホルモン)が増える」という有名な発見をめぐり、2026年2月に総説がまとめられ、家畜化がこの絆をどう形づくったかが整理された。実験では、オキシトシンを投与された犬は怒った顔の目元を見る回数が減り、笑顔の目元を見返す回数が増えた。さらに、見つめ合うとオキシトシンが上がり、オキシトシンを嗅がせると犬の見つめる行動が増え、その効果が飼い主にも波及する——という“ポジティブ・ループ”の存在が示されている。
つまり、犬が飼い主の表情を読み、良い感情に引き寄せられるのは、単なる学習ではなくホルモンに裏打ちされた生物学的な仕組みだということだ。飼い犬との強い絆を報告する飼い主ほど、犬の体内オキシトシン濃度が高い傾向も報告されている。忙しい毎日でも、穏やかに目を合わせ、笑顔で接する時間を意識的に持つことが、科学的にも“効く”スキンシップになる。
🔗 https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0149763426000576
💡 今日のワンポイント
今日の4本に共通するのは「見た目や気質は生まれつきでも、飼い主にできることは意外と多い」というメッセージです。短頭種なら適正体重、留守番が苦手な子には淡々とした帰宅、そして毎日の穏やかなアイコンタクト。小さな工夫の積み重ねが、愛犬の呼吸のしやすさ・心の安定・絆の深さに効いてきます。
🐱 猫ニュース — 2026.07.18
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
かつての「不治の病」FIPが変わった——42日間の飲み薬で治せる時代へ、診断精度も大幅向上
📅 2026.06
猫伝染性腹膜炎(FIP)は、かつて発症すればほぼ助からない「不治の病」とされてきたが、2026年の今、その常識が大きく塗り替えられている。欧州のネコ疾患諮問委員会(ABCD)が治療指針を更新し、多くのFIP病型で「経口GS-441524を42日間投与するコースが、従来の84日間コースと同等に有効」であることが示された。治療期間が半分になれば、飼い主の費用・手間・猫の負担はいずれも大きく軽くなる。さらにコロラド州立大学(CSU)が、これまでで最も精度の高いFIP診断検査を開発し、「疑わしいが確定できない」というジレンマの解消にも道が開けた。
FIPはコロナウイルスが体内で変異して起こる病気で、若い猫や多頭飼育・保護施設の猫で特に問題になる。数年前まで診断=余命宣告に近かったが、抗ウイルス薬の登場と治療の最適化で「治せる病気」へと変わりつつある。元気消失・食欲不振・発熱・お腹の張り(腹水)などが続く場合は早期の受診が肝心で、疑いがあれば専門的な診断・治療ができる病院に相談してほしい。診断・治療の進歩がこれほど速い病気は珍しく、最新情報を主治医と共有する価値は大きい。
2. 🥩 栄養・食事・サプリ
「なぜ猫はごはんを残すのか」——岩手大が解明、同じ餌でも“匂いを変える”とまた食べ出す
📅 2026.04.08
岩手大学の宮﨑雅雄教授らの研究グループは、猫が食事を途中でやめてしまう理由が「嗅覚の順応(匂いへの慣れ)」にあることを解明したと発表した(2026年4月8日)。3〜15歳の健康な雑種猫12匹を対象に、16時間絶食させたうえで「10分の給餌+10分の休憩」を6回繰り返す実験を行ったところ、同じ餌を与え続けると食べる量が徐々に減り、多くの猫が食べ残した。ところが、途中で別の餌に切り替えると食欲の低下が抑えられ、全体の摂取量が増えたという。
この結果は、猫の食行動が「味」や「栄養」よりも「匂い」に強く支配されていることを示している。飼い主にとって実用的な示唆は大きく、高齢や病気で食が細くなった猫には、同じフードでも温めて香りを立てたり、風味の異なるものをローテーションしたりすることで食欲を引き出せる可能性がある。今後は療法食の設計や、食欲不振の猫の栄養管理への応用が期待される。食が進まないときは獣医師に相談しつつ、「匂いを変える」という一手を覚えておきたい。
🔗 https://www.iwate-u.ac.jp/cat-research/2026/04/007818.html
💡 今日のワンポイント
猫は「におい」に敏感な動物。FIPのように医療が急速に進歩している病気もあれば、食欲のように毎日の“香り”の工夫で変わる部分もあります。食が細い、元気がないといったサインは早めに主治医へ——そのうえで、フードの温めや風味替えといった小さな工夫も試してみてください。
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