🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.07.29
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.07.29
本日 4件
1. 🧬 研究・科学
犬が人に従うのは「人が好き」だから? それとも「忖度」?──犬11頭・オオカミ12頭の”綱引き対決”が映した意外な板挟み
📅 2026.07.08
オーストリア・ウィーン獣医大学の研究チームが学術誌Frontiers in Psychologyに発表した研究は、犬の”人なつっこさ”が「社交性(人と関わりたい欲求)」と「服従性(人に従い喜ばせたい性質)」のどちらに由来するのかを、あえて人と対立する場面をつくって検証した。人に育てられた犬11頭とオオカミ12頭を対象に、信頼するトレーナーが餌のついた綱を引き合い、犬やオオカミが取ろうとすると「ダメ、これは私の」と大声で抗議する”綱引き対決”を行った。もし社交性説が正しければ人が怒っていても親和的な行動は変わらないはずで、服従性説が正しければ人が嫌がるのを察して綱を引くのをやめるはず、という設計だ。結果はどちらの説にもきれいには当てはまらず、混在した。オオカミは犬より長く綱を引き続けた一方、犬は人が力を込めるとすぐに綱を放した。
さらに犬はオオカミより課題に取りかかるのは速かったが、綱を引かずに触ったり嗅いだりするだけの場面も多く、尾を振る・見つめる・そばにいるといった人へ向けた行動もオオカミより多く示した。研究者らは、犬は「引っぱれと訓練された指示に従う」ことと「抗議する人間に従う」ことの間で板挟みになっていた可能性を指摘している。つまり犬の従順さは単純な「服従」でも「人好き」でもなく、両者が状況に応じてせめぎ合う複雑なものらしい。愛犬が指示に迷うそぶりを見せるのは、飼い主の気持ちを読もうとしている表れかもしれない。日々のしつけでは、犬に相反するメッセージ(やっていいのか・ダメなのか)を送らないよう、一貫した合図を心がけたい。
🔗 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2607/08/news024.html
2. 🐕 犬学
「うちの子は法律で守られている」は思い込みかも──英スターリング大が1700人に聞いた”犬の法律”の実態
📅 2026.07
英スコットランドのスターリング大学が学術誌Animalsに発表した研究は、英国の一般市民が「犬に関する法律」をどれだけ正しく理解しているかを、全国から集めた1700人以上を対象に調べたものだ。サラ・ウィアー氏らのチームは、犬に対する社会の意識の変化が、法律への期待や知識をどう形づくっているかに注目した。その結果、多くの人が実際よりも手厚い法的保護が犬に与えられていると”過大評価”していることが分かった。さらに犬の飼い主は非飼い主より自信を持って法律の質問に答えたが、正確さでは非飼い主と変わらなかった。
「飼っているから詳しいはず」という思い込みが、かえって誤った理解に気づきにくくしている可能性がある。犬の遺棄や虐待、危険犬種の規制、散歩中のマナーなど、犬をめぐる法律は国や地域で大きく異なり、日本でも動物愛護管理法の改正やマイクロチップ登録の義務化など近年ルールが変わっている。愛犬と安心して暮らすためには、「守られているはず」と思い込まず、自分の住む地域の最新ルールを一度確認しておくことが大切だ。特に引っ越しや旅行の際は、自治体ごとの条例の違いにも目を向けたい(なお本研究は英国が対象で、日本の法制度とは異なる点に注意)。
3. 🏋️ トレーニング・行動科学
犬の84%が日常の中で「恐怖・不安」のサインを見せていた──4万3000頭のデータが示す、見過ごされがちな心
📅 2026.05.14
米テキサスA&M大学などの研究チームは、全米の飼い犬を追跡する大規模研究「Dog Aging Project」のデータを用い、4万3000頭を超える犬の行動を分析した。飼い主が犬の恐怖・不安行動を9つの場面で0(恐怖なし)〜4(極度の恐怖)の5段階で評価する、検証済みの質問票(C-BARQの短縮版)を使っている。その結果、爪切りや入浴など”学習された恐怖”を除いても、84%以上の犬が日常のさまざまな場面で少なくとも軽度の恐怖・不安のサインを示していた。しかもそのうち約6割(59.7%)は、複数の種類の場面で恐怖を見せていた。
恐怖や不安は問題行動の背景にあるだけでなく、慢性的なストレスとして健康や寿命にも影響しうるため、早めに気づいて対処することが重要だ。大きな音、見知らぬ人や犬、留守番など、犬が不安を感じる場面は多く、飼い主が「うちの子は平気」と思っていても、体のこわばり・視線そらし・しっぽの位置といった微妙なサインを見逃していることが多い。愛犬の様子に気になる変化があれば、無理に慣れさせようとせず、獣医師や専門のトレーナーに相談してほしい。日常的にリラックスできる環境や安心できる隠れ場所を用意することも、不安の予防につながる。
4. 🏥 医療・疾病・予防
慢性的な下痢の犬に「まず抗菌薬」はもう古い──16年ぶり刷新のガイドラインが”食事療法ファースト”を打ち出す
📅 2026.02.23
米国獣医内科学会(ACVIM)は、犬の「慢性炎症性腸症(CIE)」の診断・治療について、2010年以来16年ぶりとなる新しいコンセンサス声明を学術誌JVIMに発表した(2026年1月21日公開)。CIEは慢性的な下痢・嘔吐・体重減少などを起こす、いわゆる”除外診断”の難しい病気だ。筆頭著者のドイツ・ライプツィヒ大学ロミー・ハイルマン教授は、新指針が「よく設計された食事療法トライアル」をこれまで以上に重視していると説明する。実際、CIEの犬の38〜89%が食事の変更に反応する”食物反応性”であり、多くが食事療法だけで3か月以上の長期寛解を維持できるという。
一方で声明は、経験的な(とりあえずの)抗菌薬の使用を避けるよう強く勧めている。抗菌薬をやめると再発しやすいうえ、腸内細菌のバランス(細菌叢)を長く乱すおそれがあるためで、抗菌薬は他のあらゆる治療が失敗した場合に限るべきとした。生肉食の犬ではカンピロバクターなどの感染リスクがあるため便培養を検討するなど、実践的な手順も示されている。愛犬が慢性的な消化器トラブルを抱えている場合、「まず抗生物質」ではなく、獣医師と相談しながら食事療法から始めるのが新しい標準になりつつある。自己判断で抗菌薬やサプリを使わず、必ず主治医に相談してほしい(米国のガイドラインだが、考え方は日本の診療にも参考になる)。
💡 今日のワンポイント
今日の犬ニュースの共通テーマは「犬の心と体のサインをどう読むか」。綱引き実験でも恐怖・不安の調査でも、犬は言葉にできない葛藤やストレスを体で示している。愛犬の微妙なしぐさに目を向け、一貫した接し方と早めの相談を心がけよう。
🐱 猫ニュース — 2026.07.29
本日 2件
1. 🏋️ トレーニング・行動科学
「うちの猫、怒ってる?」人は猫のストレスサインの多くを見誤っている──1950人が12本の動画で判定
📅 2026
猫は「ゴロゴロ」が必ずしも満足のサインとは限らず、痛みやストレスのときにも喉を鳴らすなど、その気持ちは人にとって読み取りにくい。学術誌Scientific Reportsに2026年に発表された研究は、人が猫のボディランゲージからストレス状態をどれだけ正しく読み取れるかを、1950人の参加者に12本の猫の動画を見せて検証した。動画の猫は「リラックス」「緊張」「恐怖」の3つの状態を、表情・姿勢・しっぽの位置などで表していた。その結果、人は猫が”リラックスして機嫌がいい”状態は比較的よく当てられる一方、”緊張や恐怖”といったネガティブな状態は見誤りやすいことが分かった。
関連する別の研究でも、多くの人が仰向けでお腹を見せる姿を「なでて」の合図と誤解しがちだが、これは全部の爪を使える防御姿勢であることもある。今回の研究では、女性や猫を飼った経験のある人ほど、猫のストレス状態を正確に読み取れる傾向があった。猫の警戒・不快のサインを見逃すと、無理な触れ合いを続けてしまい、猫のストレスや人のケガにつながりかねない。耳を伏せる・しっぽを小刻みに振る・体を固くする・瞳孔が開くなどのサインに気づいたら、そっと距離を置くことが、猫との信頼関係を守るコツだ。
🔗 https://www.nature.com/articles/s41598-026-44812-x
2. 🏥 医療・疾病・予防
猫の糖尿病ケアが変わる──2026年の新ガイドラインが”入院での血糖曲線”を見直し、新しい病期分類も
📅 2026
猫の糖尿病は珍しくない病気だが、その管理の考え方が2026年に大きく更新された。米国動物病院協会(AAHA)が公表した2026年版の糖尿病管理ガイドラインは猫と犬で章立てが分かれており、猫については危険因子や、治療への反応を妨げる併存疾患の見分け方などを段階的に示している。また国際的な専門家グループ(iCatCare/JFMS)は、猫の糖尿病を「発症リスクのある状態」「臨床的な糖尿病」「寛解(治りかけ)」の3つに分ける新しい分類を提案した。特に注目されるのは、これまで一般的だった”入院しての血糖曲線測定”がもはや推奨されないと明記された点だ。
入院やストレスは猫の血糖値を乱しやすく、正確な評価を妨げるため、近年は自宅で装着できる持続血糖モニター(CGM)などを活用する流れが強まっている。適切な食事管理(低炭水化物の療法食)とインスリン治療、そして家庭でのこまめな観察を組み合わせることで、太りすぎの猫では糖尿病が”寛解”に至る例も少なくない。愛猫が多飲多尿や体重減少を示す場合は早めに受診を。治療方針やモニタリングの方法は主治医とよく相談し、自己判断でインスリン量を変えないことが大切だ。
💡 今日のワンポイント
猫は不調を隠す名人。ストレスのサインも血糖値の乱れも、見た目には分かりにくい。日頃から愛猫の「いつもと違う」に気づけるよう、リラックスしているときの様子をよく観察しておこう。
毎朝7時配信

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