🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.08.24
犬4 + 猫2 = 計6件
🐾 犬ニュース — 2026.08.24
本日 4件
1. ⚠️ リコール・安全情報
子犬用ミルクのビタミンDが「多すぎたり少なすぎたり」——米リバイバル社が回収を拡大、ヤギミルク製品も対象に
📅 2026.06.29
米国のリバイバル・アニマルヘルス社は、犬用ミルクリプレイサー(母乳代用ミルク)のビタミンD含有量が製造ロットによって過剰にも不足にもなっていたとして、自主回収の対象を拡大した。同社は2026年4月に「Breeder's Edge Foster Care Canine」と「Shelter's Choice Canine」の2ブランドを回収したが、その後の検査でヤギミルクを使った「Breeder's Edge Foster Care GM」からもビタミンDの高値が確認され、6月に追加した。対象は1ポンド袋から20ポンド袋まで幅広く、賞味期限も2026年5月から2028年2月まで散らばっている。米FDAは、ビタミンDを過剰に摂った犬では嘔吐・下痢・食欲不振・脱力・成長不良・体重減少が起こり、極端な高値では腎臓など軟部組織の石灰化に至ると説明している。逆に不足が数週間続いた子犬では、元気消失・脱力・骨の変形・関節の腫れと痛み・跛行といった「くる病」の症状が出る。実際にくる病の報告が2件寄せられている。
ビタミンDは「足りなければ骨が育たず、多すぎれば腎臓を壊す」という、上下の幅が非常に狭い栄養素だ。母犬が育てられない子犬にとって代用ミルクは唯一の栄養源であり、そこで栄養バランスが崩れると影響がストレートに出る。日本国内での正規流通は確認されていないが、繁殖や保護活動で個人輸入した製品を使っている場合は製造ロットの確認をおすすめしたい。同社は製造委託先との関係を見直し、安全が確認されるまで当該製品の出荷を止めるとしている。哺乳期の子犬に上記の症状が見られたら、自己判断で様子を見ずに獣医師に相談してほしい。
2. 🏥 医療・疾病・予防
「心臓が悪いかどうか」をその場で数値化する——犬と猫の両方に使える院内NT-proBNP検査が登場
📅 2026.08.20
米アイデックス社が、犬と猫の両方に使える初の院内NT-proBNP検査「Catalyst proBNP Test」を発売した。NT-proBNPは心臓の筋肉が引き伸ばされたときに血中へ放出されるホルモン断片で、心臓に負担がかかっているかどうかを血液1本で数値として示せる指標だ。これまでは外部検査センターへ送るか、循環器の専門医に紹介して心エコーを撮るかしかなく、結果が出るまでに日数がかかっていた。同社によると心臓病は猫の約6頭に1頭、犬の約10頭に1頭が抱えているにもかかわらず、一般診療では見逃されやすい。テキサスA&M大学のソーニャ・ゴードン教授(循環器)は「心臓病は症状がごく軽いか、まったく出ないことが多いため早期発見が難しい」と述べ、無症状の段階を拾う手段として院内検査の意義を強調している。
想定される使い方は3つある。無症状の猫の心筋症スクリーニング、麻酔前のリスク評価、そして「心雑音は聞こえるが本当に治療が必要か分からない小型・中型犬」の切り分けだ。加えて、呼吸が苦しい動物が来院したときに「心臓が原因か、肺など心臓以外が原因か」を短時間で判断する助けにもなる。飼い主にとっては、健康診断や手術前検査の選択肢が一つ増えたと考えるとよい。ただしNT-proBNPは「心臓を詳しく調べるべきかどうかの入口」であって、病名や重症度を確定する検査ではない。数値が高かった場合には心エコーなどの精密検査が必要になるので、結果の読み方はかかりつけの獣医師とよく相談してほしい。
🔗 https://www.dvm360.com/view/idexx-catalyst-probnp-test-cardiac-disease-cats-dogs
3. 🧬 研究・科学
アレルゲンを作らないビーグルが2頭、生まれて2年経っても元気——ゲノム編集で「犬アレルギー」に挑む
📅 2026.08.05
犬アレルギーの人の多くが反応しているのは、犬の唾液やフケに含まれる「Can f 1」という主要アレルゲンタンパク質だ。米バイオ企業カインドレッド・コンパニオン・サイエンシズの研究チームは、CRISPR-Cas9でこのCan f 1を作る遺伝子を壊した受精卵を代理母のビーグルに移植し、2024年9月に2頭のメスの子犬を誕生させた。アルフィーとベイリーと名付けられた2頭からは、唾液・フケのどちらからもCan f 1が検出されなかった。誕生から2年が経過した時点でも成長・発達に異常はなく、想定された部位での意図しない編集(オフターゲット変異)も見つかっていない。人を対象にした皮膚プリックテストでは、ある被験者がプードルやゴールデンドゥードルのサンプルに反応した一方で、この2頭のサンプルには反応しなかった。研究成果は学術誌「The CRISPR Journal」に掲載された。
「低アレルゲン犬種」と呼ばれてきたプードルなどは、実際には抜け毛が少ないだけでアレルゲン自体は作っている。今回の手法はアレルゲンそのものを消すという点で発想が異なり、犬でこの方法が成功した初の報告となる。ただし現時点では完全に研究段階で、米FDAの承認も受けていない。Can f 1以外にも複数の犬アレルゲンが知られており、これ1つを消せば全員が飼えるようになるわけでもない。「アレルギーだから犬をあきらめた」人にとって希望が持てる話であることは間違いないが、実際に家庭に迎えられる日が来るかどうかは、安全性の長期検証と、ゲノム編集動物をペットとして流通させることの倫理的な議論次第だ。
🔗 https://phys.org/news/2026-08-gene-beagles-future-option-people.html
4. 🐕 犬学
バヌアツ、モンゴル、マダガスカル、ペルー、ドイツ——世界5カ国164組を同じ課題で試したら、犬と人の関係はほとんど同じだった
📅 2026.06.23
犬の認知研究のほとんどは、欧米の裕福な家庭のペット犬を対象に行われてきた。だが世界の犬の約4分の3は、放し飼いだったり狩猟犬・番犬として働いていたりと、まったく違う暮らしをしている。ドイツのイエナ大学とマックス・プランク進化人類学研究所を中心とする国際チームは、バヌアツ、モンゴル、マダガスカル、ペルー、ドイツの5つの農村部で狩猟犬とその飼い主計164組(独34・バヌアツ30・モンゴル35・マダガスカル33・ペルー32)に、同じ6種類の行動実験と関係性アンケートを実施した。結果、指さしの先にある隠れた餌を見つける、餌の場所を飼い主に教える、解けない課題に直面したとき人の顔を見る、といった能力はどの社会の犬にも共通して見られた。アンケートでも、どの国でも9割超の飼い主が「犬を頼りにできる」「危険なとき守ってくれると思う」と答えている。
違いも見つかった。ドイツの犬は呼び戻しへの反応が速く、開かない容器に長く粘り、見知らぬ実験者より飼い主に注目した——狩猟犬試験に向けた正式なトレーニングの影響と考えられる。一方バヌアツの飼い主は、犬しか餌の場所を知らない課題で犬の合図を読み取るのが飛び抜けて上手かった。密林でイノシシを追う際に犬の動きを読むことが生死を分けるからだろう。研究チームは「文化的な多様性がこれほど大きいのに、違いより共通点のほうが多かった」と結論づけている。約3万年前に始まった犬と人の関係は、暮らし方が変わっても壊れない土台を持っているらしい。愛犬が困ったときにこちらの顔を見上げるあの仕草は、日本の住宅街でもモンゴルの草原でも同じように起きている。
🔗 https://www.mpg.de/26827811/striking-global-similarities-in-interactions-between-dogs-and-humans
💡 今日のワンポイント
今日は「血液1本で心臓の負担が分かる検査」と「ビタミンDの過不足による回収」という、一見まったく違う2本が並びました。共通しているのは、見た目では分からない不調を数値で捉えることの大切さです。愛犬が元気そうに見えても、シニア期に入ったら健康診断で心臓の項目を一度確認しておくと安心です。
🐱 猫ニュース — 2026.08.24
本日 2件
1. 🏥 医療・疾病・予防
猫の健康に大事なものは?——飼い主の94%が「良質な食事」、ワクチンと答えたのは16%。獣医師は69%
📅 2026.07.20
MSDアニマルヘルス(米国ではメルク・アニマルヘルス)が、14カ国の猫の飼い主5,071人と伴侶動物担当の獣医師1,330人を対象に行った大規模調査の結果を学術誌「Veterinary Sciences」に発表した。「猫の健康を保つために重要なものを3つ挙げてください」という自由回答形式の質問で、飼い主の回答で最も多かったのは良質な食事(94%)、次いで動物病院での健康診断(39%)、愛情(35%)、遊び(17%)と続き、ワクチン接種を挙げたのは16%にとどまった。一方、獣医師ではワクチン接種と良質な食事が同率トップの69%。ワクチンを打たないと決めた飼い主が挙げた理由は「健康な猫には必要ない」(27%)と「室内飼いだから必要ない」(27%)が中心で、獣医師側が感じている障壁(説明が伝わっていない53%、誤情報51%)とほぼ一致していた。調査は日本を含む14カ国で実施されている。
もう一つ目を引くのが情報の流れだ。飼い主の58%が「ワクチンの情報はかかりつけの獣医師から得ている」と答え、実際に接種を決めた理由でも獣医師の推奨(57%)が上位に来ている。ところが、ワクチンの重要性について資料を渡して説明していると答えた獣医師は23%しかいなかった。つまり飼い主は聞きたがっているのに、説明の機会が十分に作られていない。室内飼いだからと安心しがちだが、猫汎白血球減少症のウイルスは靴の裏や衣服について家の中に持ち込まれるし、脱走や動物病院・ペットホテルでの接触もある。次の健診のときに「うちの子の生活だと、どのワクチンをどの間隔で打つのが適切ですか」と一言尋ねてみると、納得して決められるはずだ。
2. 🐱 猫学
猫は「人に慣れて」きているのか、それとも変わったのは人間のほうか
📅 2026.08.07
猫の家畜化は数千年前に始まったとされるが、それは終わった出来事なのか、今も進行中なのか。英国の研究者がこの問いを整理した論考が公開され、話題を呼んでいる。犬が人の手で目的に沿って選択交配されてきたのに対し、猫はむしろ「自分から人のそばに来た」動物だ。初期の農耕集落に集まったネズミを狙って人里に住み着き、人間が特定の仕事のために猫を作り込んだわけではない。猫が成功した理由の一つはその柔軟さで、置かれた環境に合わせて行動を変えられる。近年になって猫が穏やかになったように見えるとしても、それが遺伝的な変化なのか、環境と扱い方の変化なのかを切り分けるのは簡単ではない。
論考が指摘するもう一つの大きな変化は、人間側にある。世帯構成の変化と、ペットへの情緒的な愛着の高まりによって、猫の位置づけが「ネズミ捕り」から「家族の一員」へと組み替えられた。飼い方も室内中心に変わり、人との接触時間が大幅に増えた。そして猫の性格を左右する最大の要因として繰り返し挙げられているのが、生後およそ2〜7週という短い社会化期だ。この時期に人と繰り返し良い経験をした子猫は、自信があって人懐こい成猫になりやすい。つまり「うちの子は人見知り」と感じても、それは猫種や個体の欠点というより、子猫時代の環境の反映であることが多い。子猫を迎える予定があるなら、この数週間にどんな暮らしをしていたかを譲渡元に確認しておくと、その後の付き合い方が見えてくる。
🔗 https://phys.org/news/2026-08-cats-tamer-people.html
💡 今日のワンポイント
猫は不調も不安も隠すのが上手な動物です。ワクチンの相談も、性格の悩みも、「困ってから」ではなく健康な日に持ちかけたほうが、選択肢が多く残ります。
毎朝7時配信

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