🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.09.04

A dog walking down a sidewalk with its mouth open

🐾🐱 犬猫ニュース — 2026.09.04

犬4 + 猫2 = 計6件

▼ 猫ニュース


🐾 犬ニュース — 2026.09.04

本日 4件

1. 🏥 医療・疾病・予防

てんかんの犬を世話する飼い主の84%が「不安」、69%が「眠れない」——29カ国590人の調査、英RVCが「発作を減らすだけでは足りない」と警鐘

📅 2026.09.02

英王立獣医大学(RVC)の研究チームが、特発性てんかんの犬を世話する飼い主590人(29カ国)を対象に、介護負担を調べた研究を英獣医学誌Veterinary Recordに発表した。特発性てんかんは、原因が特定できないまま発作を繰り返す犬のてんかんで最も多いタイプで、調査にはてんかんの子どもを持つ親向けに開発された「介護者影響評価」の枠組みが応用された。結果、回答者の83.7%が不安や心配の増加、68.8%が睡眠の悪化、58.4%が経済状況の悪化、57.1%が疲労を訴え、21.02%は身体・精神の健康、社会生活、仕事や家計のすべてに悪影響が出ていると答えた。回答者の58.3%は英国、20.9%は米国、7.9%はドイツ在住だった。

責任著者で伴侶動物の行動・福祉を専門とするローウェナ・パッカー上級講師は「てんかん管理の成功とは発作を減らすことだけではなく、日々の世話を担う人を理解し支えることでもある」と述べ、獣医療チームがより良い情報提供、実践的な助言、飼い主同士のピアサポート、介護負担を減らす新技術などで飼い主の心身を支える必要があると訴えている。共著者のゾーイ・ベルショー氏は、発作の場に居合わせられない恐怖から慢性的な不眠と不安に陥り、仕事を続けにくくなる飼い主の姿は、重症てんかんの子を持つ親の経験と重なると指摘した。日本でもてんかんの犬は珍しくなく、発作の記録や薬の管理に疲れを感じたら、それ自体をかかりつけの獣医師に伝えてほしい。投薬の見直しや発作記録アプリ、家族での役割分担など、飼い主の負担を軽くする選択肢は相談することで見つかりやすくなる。

🔗 https://www.vettimes.com/news/vets/small-animal-vets/study-urges-owner-support-in-canine-epilepsy-care

🏷️ 医療・疾病・予防


2. 🥩 栄養・食事・サプリ

「お腹のサプリ」を飲んだら不安が減った——英国最大級の犬用腸サプリ試験、129頭で2度同じ結果。ただし比較対照なしの観察試験

📅 2026.08.27

英国の動物用微生物叢企業Tharos社が、酵素を豊富に含む麦芽エキスの消化器サプリメント「CaniNectar」について、英国で最大規模とされる獣医療関係者による観察試験の結果を公表した。試験は2025年と2026年に2段階で行われ、63人の獣医師・トレーナー・行動専門家が110以上の犬種・雑種計129頭を5週間追跡した。開始時に不安が強いと評価された42頭のうち38頭が改善し、悪化したのは1頭のみで、5点満点の不安スコアの平均は4.29から3.23へ約24.7%低下した(p値0.0001未満)。第1段階の74頭で1.04点、第2段階の55頭で1.10点と、別の犬・別の評価者で同程度の低下が再現されたのが特徴で、食事の種類による効果の差はみられなかった。2025年に英国の動物保護団体Blue Crossと行った保護犬25頭の別試験でも、理想的な便の状態に達した犬が41.7%から80%に増え、音への過敏反応が33%減少、29.2%の犬で皮膚状態が臨床的に有意に改善したという。

ただし同社は、この製品を「鎮静サプリ」として販売しているわけではないと明言している。試験は参加者がどの犬に製品を与えているか知っている非盲検で、プラセボ群もないため、期待効果など他の要因を除外できないからだ。最高科学責任者のローズマリー・ウェアリング氏は「際立っているのは個々の数字ではなく、鎮静効果が別の犬・別の評価者で数か月を隔てて2度現れたことだ。それでもこれは観察試験であり、強い主張はランダム化盲検試験を待たねばならない」と話し、次段階の試験を予定している。腸と脳の関係(腸脳相関)は犬でも注目される研究テーマだが、不安や興奮が強い犬に市販サプリを試す前に、痛みや甲状腺疾患など別の原因が隠れていないか獣医師に診てもらうことが先決だ。この製品は英国向けで、日本での正規流通は確認されていない。

🔗 https://www.vettimes.com/news/vets/small-animal-vets/canine-gut-supplement-trials-replicate-calming-effect

🏷️ 栄養・食事・サプリ


3. 🧬 研究・科学

昨年の子犬登録はわずか15頭——英国原産の希少犬種サセックス・スパニエルを守るため、ケネルクラブとロスリン研究所が150頭のDNA解析へ

📅 2026.08.27

英国のロイヤル・ケネルクラブ(RKC)が、英エディンバラ大学ロスリン研究所と共同で、絶滅が危ぶまれる英国原産犬種サセックス・スパニエルの遺伝的多様性を調べる研究プロジェクトを立ち上げた。RKCは年間の子犬登録数が300頭未満の犬種を「脆弱犬種」に分類しているが、サセックス・スパニエルの登録数は2024年の24頭から2025年には15頭にまで落ち込んでいる。プロジェクトでは最大150頭、つまり登録個体群のできるだけ多くからDNAを採取し、クラブが保有する血統データと組み合わせて解析する。サンプル採取は9月26日にコベントリーで開かれるサセックス・スパニエル・チャンピオンシップ・ショーで行われ、ショーに出陳しない犬も参加できる。

ロスリン研究所で研究を率いるパウ・ナバロ氏は「健康な犬の個体群を管理するための、証拠に基づくアプローチを開発できる。得られる知見は、犬以外の多くの動物種の希少品種を支えるうえでも役立つ」と話す。RKCのシャーロット・マクナマラ氏は「遺伝学の進歩によって、血統登録という仕組みの価値をさらに高める好機が訪れた」と述べ、サセックス・スパニエル協会のアン・ムーン会長も、この犬種が抱える遺伝と繁殖の課題に取り組む「重要な一歩」と歓迎している。個体数の少ない犬種は近親交配が進みやすく、遺伝病のリスクが高まるため、こうした「遺伝子の家系図」づくりは数十年先の健康を左右する。日本でも柴犬以外の日本犬や希少な洋犬種は同じ課題を抱えており、迎えるときにはブリーダーが遺伝子検査や血統の多様性に配慮しているかを確認したい。

🔗 https://www.vettimes.com/news/vets/small-animal-vets/rare-dogs-sought-for-new-genetic-project

🏷️ 研究・科学


4. 🐕 犬学

「人がオオカミを飼いならした」のではなく「対等な相棒」だった——1万5000年の共進化を考古学者がまとめた『First Dogs』、チベットの高地適応から北米の「毛糸犬」まで

📅 2026.08.10

考古学者のピーター・ミッチェル教授が、狩猟採集民と犬の関係を先史時代から現代まで追った著書『First Dogs: Hunter-Gatherers and their Canine Companions from Prehistory to the Present』(Routledge)を刊行し、出版元Taylor&Francisの発表をScienceDailyが紹介した。人と一緒に埋葬された犬は1万4000年前の墓から見つかっており、教授は犬の家畜化を「人がオオカミを支配した」出来事ではなく、当初は人とオオカミがほぼ対等な参加者として関係を築いていった長く緩やかな過程だと論じる。その後、犬は各地の人々の環境と暮らしに合わせて姿を変えた。北極圏のそり犬は寒さに耐える密な被毛と、荷を引くことで生じた椎骨のストレス痕や頑丈な四肢骨を持ち、南米や東南アジアの熱帯雨林では小型で敏捷な猟犬に、チベット高原では低酸素環境で機能する遺伝子変異を人と同じように獲得した。

北米北西海岸の先住民が毛を刈って儀式用の毛布を織るために飼った「毛糸犬」や、宗教的・儀礼的な役割を担った犬など、文化が犬の姿を決めた例も紹介されている。一方で、サハラ以南アフリカでは媒介動物が運ぶトリパノソーマ症やエーリキア症が犬の定着を阻み、犬が熱帯や南方へ広がるのが遅れた可能性も指摘された。植民地時代に欧州の犬種が世界中に広がり、多くの古い系統は置き換えられたが、その遺伝的痕跡は今も一部に残っているという。教授は「オオカミが犬になる過程はいまも続いていて、単一の出来事ではない」と述べ、この関係は人と犬の「共同作業」だと強調する。犬種の外見や性質の背景には、こうした土地ごとの人との歴史があることを知ると、目の前の愛犬の行動の見え方も少し変わるかもしれない。

🔗 https://www.sciencedaily.com/releases/2026/08/260810015700.htm

🏷️ 犬学


💡 今日のワンポイント

今日は「てんかん犬の飼い主の介護負担」「腸サプリと不安の観察試験」「希少犬種の遺伝的多様性」「1万5000年の共進化」と、犬の心と体を”人との関係”から見直す話題がそろいました。慢性疾患の犬を世話する飼い主自身の疲れやストレスは、犬の治療結果にも影響する大切な要素です。愛犬の発作記録や投薬で疲れを感じたら、それ自体を獣医師に伝えてみてください。


🐱 猫ニュース — 2026.09.04

本日 2件

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1. 🥩 栄養・食事・サプリ

ウェットフードは「こんがり成分」が3倍多かった——市販キャットフード26製品でAGEs(終末糖化産物)を比較、決め手は温度より加熱時間

📅 2026.07.29

パンの焼き色や焙煎コーヒーの香ばしさを生むメイラード反応は、同時にAGEs(終末糖化産物)という化合物も作り出す。人やげっ歯類ではAGEsの摂取量が多いほど炎症や慢性疾患と関連することが報告されているが、ペットフードでの実態はほとんど調べられてこなかった。Journal of Animal Scienceに掲載された研究では、米国と英国で市販されているキャットフード26製品(低温調理の「フレッシュ」タイプ6、レトルト殺菌のウェット10、押出成形のドライ10)を集め、3種類のAGEsを含む4つのメイラード反応生成物を測定した。その結果、レトルトのウェットフードは総AGEs量がフレッシュやドライのおよそ3倍で、成猫が1日に摂取するAGEs推定量も同じ傾向だった。研究チームは当初、低温で調理されるフレッシュフードが最も少ないと予想していたが、フレッシュとドライには多くの場合有意差がなかった。

筆頭研究者のDevon Tate博士は「押出成形のキブルは高温にさらされるのが数秒なのに対し、レトルト食品は高温での殺菌が通常20〜120分続く」と、ピーク温度よりも加熱時間が鍵になると説明し、「AGEsの生成は加工条件・配合・食品マトリクスの複合的な結果で、単一の栄養素や加工パラメータでは予測できない」と述べている。加熱で利用性が下がる必須アミノ酸のリジンも調べたところ、ドライフードが総リジン・反応性リジンとも最も低かったが、いずれの製品も猫の栄養要求量は満たしていた。重要なのは、この研究が測ったのはフード中の濃度であって、猫の体への影響ではない点だ。著者らも猫の健康について結論を出すことは戒めており、ウェットフードをやめる根拠にはならない。水分摂取や嗜好性などウェットフードの利点は依然大きいので、フードの形態を変えるかどうかは、愛猫の持病や体重を踏まえてかかりつけの獣医師と相談して決めたい。

🔗 https://www.petfoodindustry.com/safety-quality/pet-food-safety/article/15831148/wet-cat-food-held-highest-levels-of-certain-potentially-unhealthy-chemicals

🏷️ 栄養・食事・サプリ


2. 🐈 猫学

15歳の猫の脳は「80歳の人間」と同じ——オーバーン大などが3700超のデータで猫と人の老化を対応づけ、脳の萎縮パターンまで一致していた

📅 2026.06.26

米オーバーン大学獣医学部を中心に、英バース大学と仏トゥールーズ国立獣医学校が加わった国際チームが、猫の老化が人間と驚くほど似た経路をたどることを学術誌Biology Openに発表した。研究チームは5年をかけて、血液生化学プロファイル、非侵襲的な脳画像、発達のマイルストーンなど人・猫・他の哺乳類から3700超のデータポイントを集め、種をまたいで生物学的な節目を対応づける「Translating Time(時間の翻訳)」という枠組みで解析した。単純に年数を比べるのではなく、それぞれの種が発達し老いていく速度を織り込むこの方法によると、15歳の飼い猫の脳年齢は80歳の人間に相当する。MRI画像では、猫も人も加齢とともに脳が徐々に縮み、脳室などの液体で満たされた空間が広がっていた。これは人では認知機能の低下と結びつけられる老化の代表的な指標だ。

「動物の老化が人と違うかどうかには多くの議論があるが、猫にこれほど萎縮が見られ、それが人のパターンをなぞっていたことに本当に驚いた」と、オーバーン大の神経科学者Christine Charvet助教は語る。マウスは老化が速すぎて人の晩年に相当する変化を示さないため、「甘やかされた飼い猫」こそアルツハイマー病を含む加齢性の脳変化を研究するモデルとして適していると研究チームは考えている。高齢の猫の脳には、人と同様にプラークやタングルが生じることも知られている。共同研究者のRyan Gibson助教は「猫の認知機能低下については、人や犬に比べてほとんど分かっていない」と、この研究が猫の認知症研究の出発点になると期待する。飼い主にできることとして、研究チームは診療記録や健康履歴が研究の貴重な資源になると呼びかけている。高齢猫で夜鳴き、徘徊、トイレの失敗、家族への無関心といった変化が出てきたら、単なる「年のせい」と片付けず、認知機能不全症候群の可能性も含めて獣医師に相談してほしい。

🔗 https://www.vetmed.auburn.edu/blog/cvm-news/what-our-feline-companions-can-teach-us-about-growing-older/

🏷️ 猫学


💡 今日のワンポイント

猫の脳は15歳で「人の80歳」に相当します。シニア猫の行動の変化は老化のサインかもしれませんが、痛みや病気が隠れていることもあるので、年1〜2回の健康診断とあわせて獣医師に伝えてください。


毎朝7時配信

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