🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.10.27

🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.10.27

犬猫の腫瘍・がん関連ニュース&論文 計6件


🎗️ 腫瘍・がん関連ニュース — 2026.10.27

本日 6件


1. 🧬 研究・科学

イタリアの猫5,154頭・腫瘍5,289件を解析、悪性は80.6%で加齢とメスがリスク因子に

📅 2026.01.19

Scientific Reportsに掲載された、イタリア中部(ピサとラツィオ)の2つの病理ベース動物がん登録による2008〜2023年の後ろ向き研究です。猫5,154頭の原発腫瘍5,289件のうち4,264件(80.6%)が悪性で、内訳は線維肉腫17.5%、腺癌15.4%、扁平上皮癌14.0%、リンパ腫9.6%でした。悪性になるオッズは1歳ごとに約8%上昇し(OR 1.08)、メスは雄より高く(OR 1.39)、純血種は雑種より低い(OR 0.53)という結果でした。扁平上皮癌の診断割合は2008年の10.3%から2023年の15.9%に増えた一方、線維肉腫は減少していました。

猫の腫瘍の大半が悪性であることを大規模データで示した点に意義がありますが、組織診断に提出された検体のみで、集団の発生率そのものを示すものではありません。避妊去勢の時期が不明な例が多く、地域差も診断体制の違いを反映している可能性があり、著者自身も探索的解析としています。高齢の猫ほど悪性腫瘍が多いため、しこりや口内・皮膚の変化に気づいたら早めに獣医師へ相談してください。

🔗 https://www.nature.com/articles/s41598-026-35379-8

🧬 研究・科学


2. 🧬 研究・科学

犬猫の神経内分泌腫瘍レビュー、ヒトとの比較で146件の研究を整理

📅 2026.06.19

Frontiers in Veterinary Scienceに掲載されたレビューで、2025年12月までのPubMedを検索し、条件を満たした146件の研究を質的にまとめています。ヒトの神経内分泌腫瘍は年間約5.86人/10万人で、1973年から2012年にかけて約6.4倍に増加したと整理されています。動物では犬の膵臓の神経内分泌腫瘍としてインスリノーマが最多とされ、造影CTは多くを検出するものの膵内の局在特定は約半数にとどまる、との報告が紹介されています。猫の膵神経内分泌腫瘍は診断時に転移を伴うことが多いとされています。

動物には人口ベースの登録がなく、根拠の中心は症例報告や症例集積のため、発生率や好発品種は確立していません。猫のデータは特に乏しく、メタ解析や質評価も行われていない点に注意が必要です。低血糖によるふらつきなど原因不明の症状が続く場合は、獣医師に検査を相談してください。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1830861/full

🧬 研究・科学


3. 🏥 医療・疾病・予防

犬の乳腺腫瘍118頭の尿代謝物を比較、腫瘍サイズで差が出たが診断には不十分

📅 2026.07.14

フィンランドの飼い犬118頭(乳腺腫瘍の71頭と腫瘍のない対照47頭)の尿を解析した研究です。食事・年齢・体格・避妊状況で補正すると、症例と対照の全体比較に有意な特徴はなく、腫瘍の大きさで4つ、悪性度で4つの特徴が有意でした。最も一貫していたのは馬尿酸で、大きな腫瘍の犬ほど低値でした。有意な特徴はいずれも腫瘍のある犬で低くなっていました。

尿による非侵襲的な腫瘍マーカー探索の第一歩ですが、著者らも診断に使えるほど特異的ではないとしています。大型腫瘍群はわずか6頭で、対照との年齢・体格・食事の違いが残り、検証用の別コホートもない単施設の横断研究です。乳腺のしこりは悪性の可能性があるため、様子見せず獣医師に診てもらってください。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1834546/full

🏥 医療・疾病・予防


4. 🧬 研究・科学

犬リンパ腫39頭で赤血球膜の脂質組成を解析、B細胞型とT細胞型で差

📅 2026.09.02

新たにリンパ腫と診断された犬39頭(B細胞型25頭、T細胞型14頭)を対象とした前向き研究で、赤血球膜の脂肪酸組成を調べました。パルミトレイン酸はT細胞型でB細胞型より有意に低く、T細胞型は節外性、B細胞型は多中心型が多い傾向でした。リンパ腫特異的生存率と無病生存率はいずれも180日時点で約50%でした。探索的なCox解析では、オレイン酸が高いと死亡・再発のハザードが低く、シス-バクセン酸が高いと高いという名目上の関連が示されました。

血液の脂質プロファイルが予後予測に使える可能性を示唆しますが、症例数が少なく、多重比較の補正がなく、単変量解析のため著者も慎重な解釈を求めています。オンライン先行公開で最終版は未確定です。食事の変更で治療成績が変わるとは言えず、リンパ腫の治療方針や食事については担当の獣医師と相談してください。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1950771/abstract

🧬 研究・科学


5. 🧬 研究・科学

犬の肝細胞癌14頭でPRC1・CDCA3・CDC20が上昇、大阪公立大が報告

📅 2025.11.18

大阪公立大学大学院獣医学研究科の研究で、BMC Veterinary Researchに掲載されました。犬の塊状肝細胞癌14頭と正常肝4頭をRNAシーケンスで比較し、癌では141遺伝子が上昇、119遺伝子が低下していました。上昇が目立った遺伝子はPRC1、CDCA3、CDC20で、免疫細胞の組成推定では制御性T細胞の低下も示されました。

新たな治療標的の手がかりになる可能性がありますが、症例数が少なく、腫瘍組織の解析であって治療効果を検証した臨床試験ではありません。再発・転移例を含む検証は今後の課題とされています。肝臓の腫瘍は症状が出にくいため、健診での血液検査や超音波検査について獣医師に相談してください。

🔗 https://stellanews.life/veterinary/8557/

🧬 研究・科学


6. 🏥 医療・疾病・予防

犬猫のがんに個別化分子標的薬を、ANCHORSが東大・東京農工大と共同研究開始

📅 2026.10.23

MiraiVets Partnersグループの株式会社ANCHORSは、東京大学大学院農学生命科学研究科および東京農工大学との共同研究開始を2026年10月23日に発表しました。犬猫のがん組織から作ったオルガノイドで症例ごとに合う分子標的薬を探索し、有望な候補は大学の倫理審査を経た臨床研究で、飼い主の同意のもと有効性と安全性を確かめる計画です。当面は難治性がんの症例が対象で、将来は自宅で投与できる経口薬の提案を目指すとしています。

発表には症例数や有効率などの成績は含まれておらず、研究段階であり治療効果や実用化時期は保証されないと明記されています。現時点で受けられる治療法ではなく、将来の選択肢の一つとして位置づけられます。難治性のがんで選択肢を探している場合は、まず主治医の獣医師に臨床研究の対象になるか相談してください。

🔗 https://www.zaikei.co.jp/releases/3678057/

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