🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.10.30

🎗️ 犬猫 腫瘍ニュース — 2026.10.30

犬猫の腫瘍・がん関連ニュース&論文 計7件


🎗️ 腫瘍・がん関連ニュース — 2026.10.30

本日 7件


1. 🧬 研究・科学

猫の腫瘍ゲノム解析(約500頭・5か国):猫の乳腺腫瘍の50%超でFBXW7変異、ヒト・犬のがんと共通の driver 遺伝子が多数

📅 2026.09.26

グエルフ大学、ウェルカム・サンガー研究所、ベルン大学などの国際チームが、5か国のイエネコ約500頭の腫瘍検体を解析し、成果を『Science』誌(”The oncogenome of the domestic cat”)に発表した。猫のがん駆動遺伝子の多くがヒトや犬のがんとも共通しており、血液・骨・肺・皮膚・消化管・中枢神経のがんでヒトとの類似が見られた。猫の乳腺腫瘍では50%超でFBXW7遺伝子の変異が確認され、この変異を持つ猫の乳腺腫瘍組織では一部の抗がん剤がより効きやすい傾向があった。ただし、これは組織サンプルでの観察に限られ、生きた猫やヒトでの有効性はまだ示されていない。研究チームは猫のがん研究用の遺伝子資源を無償公開した。

将来的に、猫の乳腺腫瘍などで遺伝子情報に基づく薬剤選択が可能になる足がかりとなる成果ですが、臨床応用はこれからです。猫の乳腺のしこりは悪性の可能性が高いとされるため、早期発見が重要です。しこりに気づいたら様子見せず、早めに動物病院へ相談してください。

🔗 https://www.sciencedaily.com/releases/2026/09/260924231826.htm

🧬 研究・科学


2. 🏥 医療・疾病・予防

犬の皮下・筋肉内血管肉腫53頭に放射線+化学療法:奏効率93%、生存期間中央値306日、放射線前に手術ありで2,059日(なし287日)

📅 2026.10.06

Frontiers in Veterinary Science(2026年)に、皮下型・筋肉内型の血管肉腫の犬53頭(皮下27頭、筋肉内26頭)に対し、低分割放射線療法(24Gy/3回または30Gy/5回)と化学療法(主にドキソルビシン、89%に実施)を行った後ろ向き研究が掲載された。評価可能な30頭での奏効率は93%(完全奏効37%、部分奏効56%)、局所進行・再発は36頭中11頭(30%)で、発生までの中央値は128日だった。生存期間中央値は306日で、放射線前に手術を受けた犬は2,059日、受けなかった犬は287日(p=0.007)だった。貧血は短い生存期間と独立して関連していた(HR 3.20)。放射線関連の有害事象は概ね軽度だった。

内臓ではなく皮下・筋肉に生じる血管肉腫では、手術と放射線の併用が長期の局所コントロールにつながる可能性が示されました。ただし症例数が少ない後ろ向き研究で、著者らも前向き研究が必要としています。皮膚や皮下のしこりが急に大きくなる、あざのように見える場合は、治療方針について獣医師・獣医腫瘍科医に相談してください。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1925779/full

🏥 医療・疾病・予防


3. 🏥 医療・疾病・予防

イタリアの犬がん16,618例の登録データ:腫瘍が複数の組織型にまたがる「多発原発悪性腫瘍」は11.3%、12歳以上でリスク最大

📅 2026.05.05

Frontiers in Veterinary Scienceに、イタリア4つのがん登録(ラツィオ、ウンブリア、ピサ大学、ヴェネツィア/ヴィチェンツァ)の2013〜2024年の犬のがん16,618例を解析した疫学研究が掲載された。2つ以上の異なる組織型の悪性腫瘍が同じ犬に見つかる多発原発悪性腫瘍は、がんの犬の11.3%で、登録ごとに4.3%(ピサ)〜20%(ウンブリア)と幅があった。12歳以上では0〜3.9歳に比べ比例罹患比が約7.3と最も高く、雌は雄の約1.3倍、未去勢は去勢済みの約1.4倍だった(著者は解釈に注意を促している)。腫瘍の併発は偶然ではなく、特に乳腺腫瘍と雌性生殖器腫瘍、性腺・胚細胞腫瘍同士の組み合わせが目立った。

高齢犬では、1つのがんが見つかった後も別のがんが隠れていないか確認する視点が大切です。登録データのため原因は特定できておらず、品種の影響も評価しきれていません。高齢犬は定期検診を欠かさず、新しいしこりや体調変化があれば獣医師に相談してください。

🔗 https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2026.1755025/full

🏥 医療・疾病・予防


4. 🏥 医療・疾病・予防

犬のリンパ腫に初の経口薬:ベルディネキソル錠「Laverdia」が発売、無増悪期間の中央値37日(対照23日)

📅 2026.09.23

dvm360によると、Dechra社の犬用リンパ腫治療薬Laverdia(ベルディネキソル錠)が購入可能になった。2021年1月から条件付き承認を受けていたが、2026年1月16日にFDAが完全承認し、犬のリンパ腫に対する初のFDA承認経口薬となった。診断後・再発時・多剤化学療法を選ばない場合に、自宅で投与できる。野外試験は新規診断または再発のB細胞・T細胞リンパ腫160頭が対象で、効果解析の134頭で病勢進行までの期間の中央値は37日と対照群の23日を上回った(P=.011)。開始用量は1.25mg/kgを週2回(間隔72時間以上)、食事とともに投与する。

妊娠・授乳中や繁殖予定の犬には使えず、催奇形性の可能性や重度の食欲不振が起こり得ます。効果は延命というより進行を遅らせる位置づけで、日本国内での販売状況は確認できていません。リンパ腫の治療選択は犬の状態で異なるため、獣医師とよく相談してください。

🔗 https://www.dvm360.com/view/laverdia-now-available-for-purchase-for-dogs-with-lymphoma

🏥 医療・疾病・予防


5. 🏥 医療・疾病・予防

犬のリンパ腫を血液で調べるIDEXX Cancer Dx:感度79%(5頭に1頭を見逃す)、特異度99%

📅 2026.10.26

dvm360のQ&A記事で、IDEXXの犬リンパ腫向けリキッドバイオプシー検査「IDEXX Cancer Dx」の性能が解説された。免疫測定と分子診断を組み合わせたマルチオミクスの検査で、血液や体液からがんのマーカーを調べる。IDEXX側の説明では感度は79%で、約5頭に1頭の患者は見逃される一方、特異度は99%で偽陽性のリスクは低い。リンパ腫の中にはマーカーを出さない、または少量・不安定にしか出さないものがあり、偽陰性が起こり得る。解説者は、単一の検査に頼らず身体検査や病歴と合わせて判断すべきとしている。

結果が陰性でもリンパ腫を完全には否定できず、陽性なら信頼性は高いと読めます。首や脇、膝裏のリンパ節の腫れに気づいたら、検査の選び方も含めて獣医師に相談してください。日本国内での提供状況は確認できていません。

🔗 https://www.dvm360.com/view/q-a-understanding-sensitivity-and-specificity-in-canine-lymphoma-liquid-biopsy

🏥 医療・疾病・予防


6. 🏥 医療・疾病・予防

犬の骨肉腫の痛み向けCBD/THC経口液「CannEpil」、FDAがMUMS対象と判断:発売目標は2027年、事前面談は11月19日

📅 2026.10.07

dvm360によると、Endovia Health Sciencesと開発パートナーが、犬の骨がんに伴う痛みを対象とした経口液剤CannEpil(CBDとTHCを含む)について、FDA動物用医薬品センターがマイナーユース(MUMS)に該当すると判断したと発表した(発表は2026年10月5日)。この薬は研究段階で、承認も条件付き承認も受けていない。条件付き承認は「有効性の合理的な期待」で足り、期間は1年、更新は年1回で最大4回までとされる。FDAとの事前面談は2026年11月19日に予定され、発売は審査や製造体制の整備が条件で2027年が目標となっている。

現時点で飼い主が使える製品ではなく、効果や安全性のデータはこれから示される段階です。日本ではCBDやTHCを含む動物用医薬品は承認されておらず、THCの扱いは国内法に注意が必要です。骨のがんの痛みは、既存の鎮痛治療も含めて獣医師と相談してください。

🔗 https://www.dvm360.com/view/fda-clears-pathway-for-conditional-approval-of-cannabinoid-drug-for-canine-bone-cancer-pain

🏥 医療・疾病・予防


7. 🧬 研究・科学

ImpriMedの薬剤反応予測に近い治療を受けた再発B細胞リンパ腫の犬60頭:無増悪期間49日対21日、1日あたり費用は38%低い

📅 2026.09.30

dvm360によると、精密医療企業ImpriMedが、2026年の獣医がん学会(ミネアポリス)で費用分析を発表した。2024年にFrontiers in Oncologyに掲載された、再発B細胞リンパ腫の犬60頭の臨床研究のデータを使い、実際の投与薬が同社の予測プロファイル(PPP:生きたがん細胞に薬を試しAIで有効薬を予測)にどれだけ合っていたかで2群に分けた。無増悪期間の中央値は、より合致した群で49日、そうでない群で21日だった。無増悪1日あたりの推定費用は117.09ドル対188.53ドルで、差は71.44ドル(38%)だった。総費用は、長く治療を続けた分、合致群の方が高かった。

分析は商業的な利害を持つ企業自身によるもので、第三者の検証が必要です。薬剤感受性検査に基づく個別化治療の可能性を示す一方、日本での利用可否は確認できていません。リンパ腫が再発した場合の治療選択は獣医腫瘍科医に相談してください。

🔗 https://www.dvm360.com/view/matching-relapsed-lymphoma-treatment-to-drug-response-predictions-tied-to-lower-daily-costs-in-dogs

🧬 研究・科学


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